2012 .02.11
今回は、中国式ペンホルダーについてお話しします。
省略して中ペンと呼ぶ人も多いですね。
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中ペンの存在を知る
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私が卓球をやり始めた頃、こういうラケットがあることは知りませんでした。
シェークハンドと日本式ペンホルダーの2種類のラケットしか見たことがなかったので、最初に雑誌に載っている写真を見た時、スポーツ店のショーウィンドウなどで使われる飾り物のラケットなのかと思いました。
なぜなら第一印象がちょっぴり寸詰まりで、おもちゃっぽく見えたからです。
省略して中ペンと呼ぶ人も多いですね。
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中ペンの存在を知る
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私が卓球をやり始めた頃、こういうラケットがあることは知りませんでした。
シェークハンドと日本式ペンホルダーの2種類のラケットしか見たことがなかったので、最初に雑誌に載っている写真を見た時、スポーツ店のショーウィンドウなどで使われる飾り物のラケットなのかと思いました。
なぜなら第一印象がちょっぴり寸詰まりで、おもちゃっぽく見えたからです。
今でもご年配の方で、このラケットをご存じない方もたまにいらっしゃいます。
そういった方は、シェークのラケットをペン持ちしていて、使いづらいだろうと声をかけてくるかもしれません。
逆に中国の人は、日本式ペンホルダーの存在を知らない人が多いと思います。
以前、香港に行った時、スポーツ用品店で現地の卓球メーカのカタログをいただきました。
ページをめくると2種類だけでしたが、日本式ペンホルダーが載っていて意外でした。
少数の方でしょうが、あちらでも使っている人がいるんですね。
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中ペン使いになってみる
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さて、この中ペンですが、減少しつつあるペンホルダーの中で利用者の比率は上がっています。
それは日本人にも認知されてきたのと、裏面打法に適しているからです。
ペンホルダーで両面に厚いラバーを貼ると、握り方の違いから、シェーク以上に手に負担がかかります。
安定性のある太いグリップで、重心が手元寄りにある中ペンは、重いラケットでも扱いが少し楽になります。
中ペンというと親指を深く入れ、人差し指を親指から離したわしづかみグリップだけを想像する人がいるかもしれません。
そういう伝統的な握り方の人もいますし、軽く浅めに握る人や、日ペンのように人差し指の先端を親指に付けて握る人など、色々な人がいます。
私の周りにも、日ペンから中ペンに変えようと試みた人がいました。
ある人はすんなり転向し、別の人は握り方の問題で日ペンに戻りました。
後者の方は、やはり最大の相違点である、人差し指を引っ掛けるコルク部分の突起がないことに慣れることができませんでした。
ラケットを支えるために、指を当てて力を入れる場所が違ってくるので、初めは使いづらいと思います。
断念した方は、何度もラケットを飛ばしてしまい、半ばかんしゃくを起こしてしまったそうです。
太いグリップも気に入らなかったようです。
まあ、趣味の卓球ですから、あまりにストレスが溜まるようなら元に戻すのが一番ですね。
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日ペン使いの中国選手
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反対に中国では、日本式ペンホルダーが増えていたりするかと言えば、残念ながらそういうことは全くありません。
使っている人は、パンダと同じくらい貴重な存在になります。
その中の1人に、王建軍という選手がいます。
王選手がなぜ使っていたかというと、それは仮装もとい仮想選手であったからです。(^ ^;)
中国は他国の強豪選手のコピーを作り、練習相手としています。
王選手は、韓国のユスンミン選手のコピー役であったため、日本式ペンホルダーを使っていました。
興味深いのが、王選手の日ペンの握り方は、わしづかみだということです。
昔は中ペンを握っていて、ある日コピー選手になるよう命令があったため日ペンを使い始めましたが、中ペンの握り方をそのまま引きずっているんだと私は推測しています。
現在、王選手は仮想選手の任務を解かれたようで、中ペンを使っています。
そして裏面打法も使うスタイルになっています。
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各メーカこだわりの中ペン
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日ペンは、角型、角丸型、丸型といった明らかな形の違いがあります。
それに対し、中ペンは丸型でどれも同じに見えるという人がいます。
本家中国では、ごく一部に面長でまさに角型と呼ぶべき中ペンがあります。
しかし、市販されているほとんどのラケットは、楕円形:日ペンで言うところの丸型になります。
シェークと中ペンは、外見はよく似ていると言われればそのとおりです。
従って、いくつかのメーカでは、中ペンをシェークの派生バージョンのような扱いで定義している所があります。
バタフライはこれとは違う考えで、中ペンはそれだけに開発した板を使い、シェークとの共通化は図っていません。
同じ板を使った方が効率的ですし、人気のティモボルシリーズの中ペンを標準品として出せば、購入する方も多いと思うのですが、何かこだわりがあるのかもしれません。
中ペンとシェークの板を共通化しているメーカでは、中ペンとは単にシェークハンドのグリップを短くしただけのラケットなのでしょうか?
いいえ、ある程度ユニークな形状にアレンジして中ペンは作られています。
例えばスティガの中ペンは、しもぶくれと言いますか、ややエラが張った形で、不思議な感じがします。
スティガとは逆に、グリップ付近が少しほっそりした水滴型のような
中ペンもあります。
ダーカーの一部の中ペンが、そういう形をしていました。
日ペンのような中ペンもあります。
グリップの根元の部分に、日ペンのグリップのようなコルクを取り付けているラケットが3種類ほどあります。
ニッタクのルーティスJは、ラケットの片面だけにコルクグリップが付いています。
中ペンのような太いグリップのラケットが欲しいけれど、人差し指をしっかり引っ掛ける部分が必要な方に適しています。
コクタクのブロッカーRXは、ラケットの両面にコルクグリップが付いています。
こちらは反転プレーヤー向けのラケットです。
こういったラケットは、中ペンか日ペンかの分類に悩むところです。
別に何かで定義されているわけではありませんので、ここでは中ペンとしておきます。
中ペンは日ペンと比べてどこがいいの?と聞かれることがあります。
いろんな答えがあると思います。
全く合理的じゃない答えですが、
「中ペンはカワイイ」
というのはどうでしょうか。
ヒノキ単板の角型日ペンは、硬派のペンドラ選手向け匠の一本というイメージがあります。
一方、丸っこくて漫画チックな中ペンを眺めていると、角型日ペンとは対極にあるような感じがします。
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
それでは、また次号をお楽しみに。
そういった方は、シェークのラケットをペン持ちしていて、使いづらいだろうと声をかけてくるかもしれません。
逆に中国の人は、日本式ペンホルダーの存在を知らない人が多いと思います。
以前、香港に行った時、スポーツ用品店で現地の卓球メーカのカタログをいただきました。
ページをめくると2種類だけでしたが、日本式ペンホルダーが載っていて意外でした。
少数の方でしょうが、あちらでも使っている人がいるんですね。
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中ペン使いになってみる
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さて、この中ペンですが、減少しつつあるペンホルダーの中で利用者の比率は上がっています。
それは日本人にも認知されてきたのと、裏面打法に適しているからです。
ペンホルダーで両面に厚いラバーを貼ると、握り方の違いから、シェーク以上に手に負担がかかります。
安定性のある太いグリップで、重心が手元寄りにある中ペンは、重いラケットでも扱いが少し楽になります。
中ペンというと親指を深く入れ、人差し指を親指から離したわしづかみグリップだけを想像する人がいるかもしれません。
そういう伝統的な握り方の人もいますし、軽く浅めに握る人や、日ペンのように人差し指の先端を親指に付けて握る人など、色々な人がいます。
私の周りにも、日ペンから中ペンに変えようと試みた人がいました。
ある人はすんなり転向し、別の人は握り方の問題で日ペンに戻りました。
後者の方は、やはり最大の相違点である、人差し指を引っ掛けるコルク部分の突起がないことに慣れることができませんでした。
ラケットを支えるために、指を当てて力を入れる場所が違ってくるので、初めは使いづらいと思います。
断念した方は、何度もラケットを飛ばしてしまい、半ばかんしゃくを起こしてしまったそうです。
太いグリップも気に入らなかったようです。
まあ、趣味の卓球ですから、あまりにストレスが溜まるようなら元に戻すのが一番ですね。
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日ペン使いの中国選手
──────────────────────
反対に中国では、日本式ペンホルダーが増えていたりするかと言えば、残念ながらそういうことは全くありません。
使っている人は、パンダと同じくらい貴重な存在になります。
その中の1人に、王建軍という選手がいます。
王選手がなぜ使っていたかというと、それは仮装もとい仮想選手であったからです。(^ ^;)
中国は他国の強豪選手のコピーを作り、練習相手としています。
王選手は、韓国のユスンミン選手のコピー役であったため、日本式ペンホルダーを使っていました。
興味深いのが、王選手の日ペンの握り方は、わしづかみだということです。
昔は中ペンを握っていて、ある日コピー選手になるよう命令があったため日ペンを使い始めましたが、中ペンの握り方をそのまま引きずっているんだと私は推測しています。
現在、王選手は仮想選手の任務を解かれたようで、中ペンを使っています。
そして裏面打法も使うスタイルになっています。
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各メーカこだわりの中ペン
──────────────────────
日ペンは、角型、角丸型、丸型といった明らかな形の違いがあります。
それに対し、中ペンは丸型でどれも同じに見えるという人がいます。
本家中国では、ごく一部に面長でまさに角型と呼ぶべき中ペンがあります。
しかし、市販されているほとんどのラケットは、楕円形:日ペンで言うところの丸型になります。
シェークと中ペンは、外見はよく似ていると言われればそのとおりです。
従って、いくつかのメーカでは、中ペンをシェークの派生バージョンのような扱いで定義している所があります。
バタフライはこれとは違う考えで、中ペンはそれだけに開発した板を使い、シェークとの共通化は図っていません。
同じ板を使った方が効率的ですし、人気のティモボルシリーズの中ペンを標準品として出せば、購入する方も多いと思うのですが、何かこだわりがあるのかもしれません。
中ペンとシェークの板を共通化しているメーカでは、中ペンとは単にシェークハンドのグリップを短くしただけのラケットなのでしょうか?
いいえ、ある程度ユニークな形状にアレンジして中ペンは作られています。
例えばスティガの中ペンは、しもぶくれと言いますか、ややエラが張った形で、不思議な感じがします。
スティガとは逆に、グリップ付近が少しほっそりした水滴型のような
中ペンもあります。
ダーカーの一部の中ペンが、そういう形をしていました。
日ペンのような中ペンもあります。
グリップの根元の部分に、日ペンのグリップのようなコルクを取り付けているラケットが3種類ほどあります。
ニッタクのルーティスJは、ラケットの片面だけにコルクグリップが付いています。
中ペンのような太いグリップのラケットが欲しいけれど、人差し指をしっかり引っ掛ける部分が必要な方に適しています。
コクタクのブロッカーRXは、ラケットの両面にコルクグリップが付いています。
こちらは反転プレーヤー向けのラケットです。
こういったラケットは、中ペンか日ペンかの分類に悩むところです。
別に何かで定義されているわけではありませんので、ここでは中ペンとしておきます。
中ペンは日ペンと比べてどこがいいの?と聞かれることがあります。
いろんな答えがあると思います。
全く合理的じゃない答えですが、
「中ペンはカワイイ」
というのはどうでしょうか。
ヒノキ単板の角型日ペンは、硬派のペンドラ選手向け匠の一本というイメージがあります。
一方、丸っこくて漫画チックな中ペンを眺めていると、角型日ペンとは対極にあるような感じがします。
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
それでは、また次号をお楽しみに。
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