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人間模様とは、複雑な人間関係を、織物のたて・よこの糸が織り成す模様にたとえた言葉です。

全国にあまたある卓球場にも、いろんな人がいらっしゃいます。

今回は私が過去にお会いした方々について、お話ししたいと思います。


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 異色のキャラクター2名
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Aさんは、20代の細身の女性です。

若い世代には貴重な存在のペンホルダー使いです。

構え方に特徴があり、ラケットを持つ右手を高々と上げて相手を威圧します。

「フラメンコダンサーみたい」と、からかわれたこともあるそうです。

会心の一撃が決まると、鳥のような甲高い声をあげます。

普通に話している分には問題ないのですが、少々気性が荒く、後片付けのやり方や、原付バイクの止め方で口論になっているのを見かけたことがあります。

均整のとれた顔立ちである一方、眉毛が非常に薄く、少し離れると全部剃っているように見え、ちょっと怖い感じがします。

この眉毛について質問をしたデリカシーのない奴がいました。

眉が薄いのは元からそうで、普段はメイクをしており、卓球をする時は、やはりすっぴんなんだそうです。

Aさんは、いつも練習前にタバコを1本吸うのを習慣にしています。

麻生元総理の顔真似のように、口をゆがめて横方向にプハーッと煙を吐き出し神経を集中させます。

前回の大幅な値上げで禁煙を決意しましたが挫折し、マイルドセブンから価格の低いエコーに変えたそうです。

Aさん、タバコは控え目にして、皆さんと仲良くやっていただけたら幸いです。

一度お化粧した顔も拝見したいですね、と言うと殴られそうなのでやめておきます。


Bさんは、自衛隊からスカウトされそうながっちりした体型の男性です。

ほとんど無表情で口数も少なく、積極的に周りの方とコミュニケーションを取るということはありません。

従って、時々意思疎通が取れず失敗しているのが残念です。

練習では、こういうボールを出すから、その後ああしてこうしてと相手に伝えますが、Bさんは要領を得ないことがあり「いったい何がしたいの!」と文句を言われていたことがありました。

そういうこともあってか、人数が奇数になった時、心なしかBさんがぽつんと1人で立っていることが多いように感じます。

Bさんは、なんだかロボットのような堅苦しいフォームであり、サーブはもったいぶったような間合いをとってから、YGサーブを出してきます。

ある日、Bさんを見ていて気がつきました。

この独特のフォームは、元世界チャンピオンのシュラガー選手を真似ているのでは?

質問してみると、嬉しそうに「そうなんです」と答えてくれました。

正直、Bさんの腕前は市民大会2~3回戦レベルとあまり振るいません。

しかし、いろいろ話をしていると結構卓球オタクだというのが分かりました。

※AさんBさんお2人については、本人が特定されないよう、適度に
 別人の特徴を混ぜ合わせて表現させていただきました。


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 多様な考えを持つべき
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時折批判にさらされるのが、古い理論を振りかざす方で、確かにそういう人はいらっしゃいます。

古いというのは、別にうさぎ跳びをさせるとか、練習中に水を飲んではいけないとか、そこまで時代錯誤な話をする方を指しているわけではありません。

フォアハンド偏重の考えであったり、フットワーク練習では、左右交互の往復フットワーク練習だけ、そして足の動きは二歩動を極端に重視するような方です。

自分が覚えたことを別の人に伝えていくのは、素晴らしいことです。

ただ、その伝える情報は時代により変わる場合があります。

例えば、私が子供の頃は「太陽は赤い」と教えられましたが、今は白や黄色などと教えたりするそうです。

それまで全く疑問を持ちませんでしたが、確かに太陽は白いですね。

年輩の方は、他意があって古い理論を話しているわけではありません。

こちらから現状に即した考えを話した時に、どれだけ理解を示してくれるかが重要だと思います。


また、古い理論とは言えませんが、初級者は絶対弾みを抑えた用具を使うべきだという考えの人、ご自身が打球しても違いが分からないのにスリースターの練習球に固執する人がいます。

さらには、シェークをペン持ちしていると、早くペンに買い替えなさいとおせっかいを焼く人もいます。

こういった意見は先ほどの年齢とは関係なく、自己主張の度合いや個人的なこだわりなど、各人の性格や信念によるものです。


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 いたずら小学生と超マジメ中学生
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小学生も高学年なら比較的まじめに練習しますが、それより下だと落ち着きがありません。

練習に飽きて卓球台の上にポケモンカードを並べ始めたり、ふざけてカーテンにぶら下がり引きちぎってしまったこともありました。

ある日、練習後の掃除をするため、清掃用具を出そうとしました。

用具入れの扉にはスリットが入っていて、中に隠れているのがバレバレでした。

「わっ」と叫んで飛び出したのと同時に、たくさんの清掃用具もガラガラと倒れてきました。

「あっしまった」と驚いているそのシーンが大変バカバカしく、大笑いしてしまいました。


反対に、非常にまじめ過ぎる中学生に出会ったことがありました。

おじさんカットマンと試合をする時

「何割ぐらいカットしますか」

と真顔で質問していました。

隣の台で聞いてしまった私は、必死で笑いをこらえました。

こんな純真な少年に、おじさんカットマンはひどい仕打ちをします。

3球目攻撃を試みて失敗したので、

「アカン、やっぱり守らないと」

周囲に聞こえるようにつぶやきます。

その直後、横回転サーブを出したかと思うと、再び3球目攻撃を仕掛けて見事に成功しました。

おじさんのいつもの話術です。

少年が人間不信になっていなければいいのですが・・・


今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

それでは、また次号をお楽しみに。

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