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練習をご一緒させてもらう人の中に、ラケットやラバーを頻繁に買っている方がいます。

その理由を考えてみるのも興味深いものがあります。


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 敗因を用具のせいにする人
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買い替え頻度が高い方で、何名かはご自身のプレースタイルに迷いを持っている場合があります。

迷いが生じるのは試合で負けた時が多いかもしれません。

スマッシュを決めに行き過ぎて自滅した場合は、ドライブで粘るスタイルにすべきと弾みを落とし回転重視の用具に変更したとします。

しばらくすると今度はトップ選手のプレーを見て考えが揺らぎます。

丹羽選手の前陣カウンターに感銘を受け、やっぱり現代卓球はこれだねと、強打に適した用具に戻します。

いろいろ試すことは悪いことではありません。

それにより知識が豊富になりますし、なぜあの人はああいうプレーをするのか、用具面から納得できることもあります。

ただあまり頻繁に変えすぎるのは問題かもしれませんね。

私たちは機械ではないので、その日の状態で感覚が異なります。

ですからある程度の期間・回数を試してみて、用具の向き/不向きを判断する必要があります。

また、卓球にはカットマンや粒高の変則型の選手もいます。

さまざまな対戦相手のことを想定して、総合的に考えるべきです。

そしてあのラバー/ラケットを使っていたら勝っていた試合だった、というのはそれほど無いと思います。

そもそもの実力差で負けたと認識すべきなのです。


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 製品にときめく人
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用具をよく変える人の中には、用具マニアの方もいます。

新製品が出たら取りあえず試してみたい、いろんな用具にワクワクする、そういった気持は分からないでもありません。

製品のレビューサイトをのぞくと、何やら含蓄のあるコメントが書かれていたりします。

「極めて扱いの難しい、じゃじゃ馬的なラバー」

「鮮やかな弧線を描き、しっとりしたドライブが打てる」

「典型的なドイツ製テンションにありがちな」

しっとりしたドライブですか、、、とても意味深い内容で、私もよく分からないことがあります。


全く別の場面で似たような感覚に襲われることがあります。

テレビ朝日の番組で「カーグラフィックTV」というのがあります。

新車紹介や乗り比べなど自動車愛好家向けの番組で、私は毎週かかさず見ています。

そこでは自動車マニアの松任谷正隆さん(ユーミンの旦那さん)が語る、独特の表現が散りばめられています。

「V型12気筒が奏でる暴力的なサウンド」

「脈々と受け継がれたメルセデスのDNAを感じる」

「熟成の度合いを高めた濃密な乗り心地」

卓球用具であれ自動車であれ、モノに対しのめり込んでいくと、似たような境地に達するのかもしれません。

分からないなら分からないで気にする必要はありません。

でも、こういったコメントができる方はコピーライターの才能がありそうですね。


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 いじるのが好きな人
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私はどうかというと、ラケットは10本持っています。

軽い用具マニアなのかもしれません。

他のマニアの方と違うのは、その内の4本は大胆に加工してぐちゃぐちゃになっているという点です。

例えば角型日ペンを加工してシェークにしてみました。

日本式ペンホルダーには丸型や角型があるのに、シェークは丸型ばかりです。

そこで、角型シェークを作ったらどんな感じなんだろうと思ったのがきっかけでした。

そのラケットは、最初は当然ペンホルダーとして使っていました。

単板ラケットの宿命で、ある日ぶつけて真っ二つに割れてしまいました。

接着剤で貼りあわせたのですが、あまり使わなくなったので実験台にしてみました。

他にも中国式ペンホルダーにコルク製グリップとコルクシートを貼ってみたり、マジックや水性塗料で着色したのもあります。

今この文章を書きながら奇妙なガラクタラケットに目をやると、我ながら呆れてしまいます。


用具コレクターの人は、ラケットやラバーを持て余していることが少なくありません。

愛着が薄れた製品なら誰かに使ってもらいたいものがあります。

顔見知りになると、収集品のいくつかを分けてもらえるかもしれません。

私はシェークのラケットやアンチラバーをいただいたことがあります。


いろんな分野でオタクと呼ばれる方がいます。

有名なものとして鉄ちゃん(鉄道オタク)の存在があります。

ひとくくりに鉄道オタクと言うだけでなく大別すると、乗り鉄、撮り鉄、集め鉄、という3つの分類があるそうです。

乗り鉄:乗車するのが好き

撮り鉄:撮影が趣味

集め鉄:関連品のコレクター

先週JRに乗った時、向かい側に鉄ちゃん2人が座り熱い話をしていました。

乗り鉄さんだというのは分かりましたが、会話の内容には全くついていけませんでした。

オタクの世界はとってもディープですね。


今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

それでは、また次号をお楽しみに。

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