練習場でお会いした人を折に触れて紹介してきました。
今回も個性的な方がいたのでお話したいと思います。
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見慣れない用具の組合わせ
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40代と思われる男性でお名前はわかりません。
いつものように有名人で似た人がいればその名前にしてしまうのですが、適当な人が思い浮かびません。
50mくらい離れるとほんのわずかにTOKIOの松岡さんに似ているかもしれないので、松岡さんということにしておきます。
松岡さんは特徴が2つあります。
1つ目は卓球のプレースタイルです。
ペンホルダーで、現在急速にその数を減らしつつある日本式の角型です。
角ペンというと定番はヒノキの単板です。
松岡さんの用具はそうではなく、ニッタクのラージボール用の特殊素材入り合板ラケットを使っています。
そして片面だけに裏ソフトラバーを貼っています。
伝統的なペンドラ(ペンホルダーのドライブマン)と思われるかもしれません。
ところが貼っているラバーの銘柄はバタフライのタキネスチョップ2で、つまりカットマン向けの製品です。
しかも厚さは極薄という、なかなか見かけない変わったチョイスです。
今回も個性的な方がいたのでお話したいと思います。
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見慣れない用具の組合わせ
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40代と思われる男性でお名前はわかりません。
いつものように有名人で似た人がいればその名前にしてしまうのですが、適当な人が思い浮かびません。
50mくらい離れるとほんのわずかにTOKIOの松岡さんに似ているかもしれないので、松岡さんということにしておきます。
松岡さんは特徴が2つあります。
1つ目は卓球のプレースタイルです。
ペンホルダーで、現在急速にその数を減らしつつある日本式の角型です。
角ペンというと定番はヒノキの単板です。
松岡さんの用具はそうではなく、ニッタクのラージボール用の特殊素材入り合板ラケットを使っています。
そして片面だけに裏ソフトラバーを貼っています。
伝統的なペンドラ(ペンホルダーのドライブマン)と思われるかもしれません。
ところが貼っているラバーの銘柄はバタフライのタキネスチョップ2で、つまりカットマン向けの製品です。
しかも厚さは極薄という、なかなか見かけない変わったチョイスです。
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ペンドラぽくないプレー
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そういう用具のためギュンギュンにかかったドライブを放つのは難しく、必然的にミート打ち主体となります。
髪型がソフトモヒカンということもあり、ぱっと見はパワードライブが武器のマッチョなペンドラおじさんです。
しかしお相手をさせてもらうと、昆虫のようにすばしっこく動きながらペチペチ打ってくるので、最初は外見とのギャップに戸惑いました。
時々決まるカウンターには目をみはるものがあります。
でもそれ以外のボールはテンポが早いだけのスカスカ、、、といっては失礼かもしれませんが、まあナックル混じりドライブです。
小技系はそれなりに充実しています。
クロスに払うと見せかけて、のれんめくりのように手首だけでストレートに流し打ちしたり、逆チキータのような意表を突く横回転ツッツキを送ってきます。
松岡さんを見ていて、この戦法なら表ソフトでも良かったのではという考えが浮かびました。
スバリその疑問をぶつけてみると、何人かの人から言われたことがあり、ご自身も表ソフトを試みたことがあったとのことでした。
いろいろな試行錯誤を経て、やはり裏ソフトレベルの引っかかりが欲しい場面があり、今の用具がベストなんだそうです。
また極薄ラバーのペチペチ打法は「ボールがナックル気味でやりづらい」と相手が言ってくれるのが嬉しいとのことです。
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異彩を放つシューズ
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2つ目の特徴は、足回りです。
履いているシューズは卓球シューズではありません。
真っ白なアンダーアーマーのバスケットボールシューズです。
ミッドカットの厚底バッシュは結構重そうです。
これについても卓球場では目立つため、過去にみなさんから問いかけをいただいたそうです。
クッション性をとても重視する松岡さんは、このバッシュ程度のソールじゃないと満足できないとのご意見です。
卓球シューズの中には素足感覚を大切にするということで、薄底タイプの製品もあります。
そういう真逆に位置するシューズは全く駄目なのだそうです。
厚底バッシュを履きつつ、それでいて足が床を捉える感覚も大切にしています。
手の指で物をつかむように、シューズの底を足の指で捉えるフィーリングについて力説いただきました。
言われてみれば私は卓球をしている時、いやそれ以外でも足の指でつかむような意識を持つことはめったにありません。
こういった独特の思考はどこから来ているんでしょうか。
「考え方がユニークですね」と受け答えしていると、松岡さんは自分は海外に住んでいたからかもしれないし、だからこそ日本の守破離(しゅはり)という思想を大切にしていると言いました。
芸術や武道で、最初はお手本に忠実な守(しゅ)があり、次に自分向けに基本を破る破(は)があり、さらに発展してそこから離れる離(り)、というプロセスがあるそうです。
「バッシュを履いて極薄ラバーでやる卓球が、僕の守破離(しゅはり)さ」と笑いながら話してくれました。
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
それでは、また次号をお楽しみに。
ペンドラぽくないプレー
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そういう用具のためギュンギュンにかかったドライブを放つのは難しく、必然的にミート打ち主体となります。
髪型がソフトモヒカンということもあり、ぱっと見はパワードライブが武器のマッチョなペンドラおじさんです。
しかしお相手をさせてもらうと、昆虫のようにすばしっこく動きながらペチペチ打ってくるので、最初は外見とのギャップに戸惑いました。
時々決まるカウンターには目をみはるものがあります。
でもそれ以外のボールはテンポが早いだけのスカスカ、、、といっては失礼かもしれませんが、まあナックル混じりドライブです。
小技系はそれなりに充実しています。
クロスに払うと見せかけて、のれんめくりのように手首だけでストレートに流し打ちしたり、逆チキータのような意表を突く横回転ツッツキを送ってきます。
松岡さんを見ていて、この戦法なら表ソフトでも良かったのではという考えが浮かびました。
スバリその疑問をぶつけてみると、何人かの人から言われたことがあり、ご自身も表ソフトを試みたことがあったとのことでした。
いろいろな試行錯誤を経て、やはり裏ソフトレベルの引っかかりが欲しい場面があり、今の用具がベストなんだそうです。
また極薄ラバーのペチペチ打法は「ボールがナックル気味でやりづらい」と相手が言ってくれるのが嬉しいとのことです。
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異彩を放つシューズ
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2つ目の特徴は、足回りです。
履いているシューズは卓球シューズではありません。
真っ白なアンダーアーマーのバスケットボールシューズです。
ミッドカットの厚底バッシュは結構重そうです。
これについても卓球場では目立つため、過去にみなさんから問いかけをいただいたそうです。
クッション性をとても重視する松岡さんは、このバッシュ程度のソールじゃないと満足できないとのご意見です。
卓球シューズの中には素足感覚を大切にするということで、薄底タイプの製品もあります。
そういう真逆に位置するシューズは全く駄目なのだそうです。
厚底バッシュを履きつつ、それでいて足が床を捉える感覚も大切にしています。
手の指で物をつかむように、シューズの底を足の指で捉えるフィーリングについて力説いただきました。
言われてみれば私は卓球をしている時、いやそれ以外でも足の指でつかむような意識を持つことはめったにありません。
こういった独特の思考はどこから来ているんでしょうか。
「考え方がユニークですね」と受け答えしていると、松岡さんは自分は海外に住んでいたからかもしれないし、だからこそ日本の守破離(しゅはり)という思想を大切にしていると言いました。
芸術や武道で、最初はお手本に忠実な守(しゅ)があり、次に自分向けに基本を破る破(は)があり、さらに発展してそこから離れる離(り)、というプロセスがあるそうです。
「バッシュを履いて極薄ラバーでやる卓球が、僕の守破離(しゅはり)さ」と笑いながら話してくれました。
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
それでは、また次号をお楽しみに。
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