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前回は、ペンホルダーの片面だけにラバーを貼ったスタイルについてお話しました。

今回はそういう方たちが空き地のまま放置している、裏面について述べてみたいと思います。


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 粒高ラバーを貼るべき
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空き地のまま放置しているという表現については、ずいぶんな言い方だと思われる人もいるでしょう。

多くの競技者がシェークハンドであり、少数派のペンでもラバーを両面に貼っているのが当たり前という状況です。

2枚まで貼れる権利を自ら放棄しているのはもったいないという考えから、そう考える人がいらっしゃるようです。

さらにある方は、ルールで認められるなら3枚目のラバーを貼ってみたいかなとおっしゃっていました。

その方はペンの裏裏なのですが、レシーブを苦手としていました。

そこで3枚めのラバーとして粒高ラバーを用い、魔球サーブはそれで返せればいいねというご意見です。

ご冗談であることは理解しつつ、3枚めのラバーはどこにどうやって貼るのか突っ込んでみました。

するとサムスンの折りたたみスマホを例にした説明がありました。

ラケットの側面がぱかっと開いて第3の面が現れ、そこに粒高ラバーを貼るのだそうです。

なんとも奇想天外な発想です。

サーブで連続得点されてしまった苦い経験を持つ人が、粒高やアンチラバーを使えたらという気持ちはわからないでもありません。

従って今のルールでも堂々と裏面にもう一枚ラバーが貼れるのに、そこを活用しない人は極めて残念に映るのだそうです。


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 私の考え
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私はその極めて残念な人の一人です。

しかしながら過去に空き地である裏面に粒高ラバーを貼って試してみたことはあります。

その結果を踏まえて残念な人を選択しています。

以下は私が試みて上手くいかなかった言い訳集です。

1)魔球サーブは粒高では100%返せ、裏ソフトでの返球率は0%ということではありません。

こういうオールオワナッシングの考えは避けるべきです。

裏ソフトでも返せた事実はあったはずです。

2)フォアに出されたロングサーブは粒で返しづらいですし、ナックル系も粒だと浮かせてしまうことはあります。

3)1枚ラバーの粒高はそれほど重量負担とはなりません。

でも裏面に追加で貼ると重くなるのは事実で、全体の打球感も変わります。

4)粒で返すと相手は戦法を変えてきます。

相手が粒で待っているっぽい時は、私ならナックルロングサーブを出して3球目を狙ったりします。


そして私なりの結論としては、レシーブで粒高を使うならそれなりの練習をして臨むことで納得感が伴うと考えています。

普段ほとんど粒高を使わず、試合で初めて出会ったサーブだけに粒で返してみようとしてもあまり上手くいかないはずです。

粒が根本からコキッと折れ、それが元に戻る「なるほど粒高感覚」を掴むのが大切です。

粒がそういうように倒れる当て方、タイミングを体に覚えさせる必要があります。

そこまで至らないと初めて粒高を使ったときのように、単なるコントロールしにくいラバーで、いやらしくない棒球を返すだけとなりそうです。


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 先人達の裏面利用
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裏面に粒高を貼っていますが、めったに使わない、あるいは全く使わないという選手はいます。

中国の郭躍華選手や日本だと田崎選手などがそうでした。

ミラクルサーブを出されても粒高に反転させてレシーブするようなことはありませんでした。

卓球グッズ2008に田崎さんの記事が載っていましたが「裏面の粒高ラバーは打球感の調整のために貼った」とあり驚きです。

そういう人はちらほらいたらしく、ラケットは軽いほどいいと考えている私には考えの及ばない世界です。


練習場で聞いたご年配の方の話では、台から離されバックを潰された時に裏面の粒高ラバーでバックカットをして凌ぐ人がいたということでした。

それは有効活用かもしれませんが、できれば使うべきではないケースのように思えます。

非常時に使う消火器のような位置づけかもしれません。


昔の選手について言い添えるなら、以前紹介した木ベラが可能であったという事情もあるでしょう。

昔はラバーを貼っていない面での打球が認められていて、木ベラ(きべら)と呼ばれていました。

世界チャンピオンの河野選手などは、木ベラの裏面レシーブをすることがありました。

そういう木ベラレシーブもどこかで練習はやっていたのでしょう。


今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

それでは、また次号をお楽しみに。

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