2014 .05.24
この一本は絶対に落とせない勝負の分かれ目となる場面、あるいはふわりと浮いたチャンスボールが返ってきてこれはいただきと思った瞬間、よくあるのがエッジボールやネットインです。
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みんなを悩ませるトラブルの元
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卓球台の端の部分にボールが当たった際、台の上側と側面の境界のカド (エッジ)であれば有効な返球となります。
それに対し台の側面(サイド)の場合は無効な返球となります。
このエッジかサイドかの判定で揉めることがあります。
上級プレーヤが参加する試合だと、台の両側に審判がいることが多く、この問題も判別しやすくなっています。
ただそれでも微妙な現象はどうしても発生します。
中にはまったくかすりもしていないのに、申し訳ないという意思表示で人差し指を立てるあつかましい選手もいます。
本当にエッジボールだと勘違いしたのか、ダメ元でやっているのか、それはケースバイケースでしょうが、あまり乱発すると演技派プレーヤのレッテルが貼られることになります。
判定に納得できず、中断時間がダラダラ長引くこともあります。
そうなると選手の集中力は落ちますし、観客はシラけてしまいます。
エッジかサイドかについては、状況により論理的に判定できる場面があります。
最後に打球した位置が卓球台の両サイドの内側なら、エッジはあってもサイドはほとんどありえません。
有名な試合で使われる特別仕様の台は、側面部分が斜めにカットされているものがあります。
エッジとサイドがバウンドによって判別しやすくなり、そもそもサイドに当たる確率を低くしています。
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各競技における検討
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こういう判定で揉めることはどの競技でもあります。
以前、テニスのホークアイについて少しだけ触れたことがあります。
たくさんのカメラを設置して、それらに記録された映像からボールを判定するシステムです。
サッカーではビデオ映像の解析に加え、マイクロチップを埋め込んだボールとゴール周辺に発生させた磁場が反応することで、審判の腕時計にゴールの判定を即座に知らせているのだそうです。
人気競技だけあって、とてもハイテクな仕組みが導入されているのはうらやましく思います。
卓球の場合、エッジとサイドの判定は難しく、いっそのこと両方を無効なリターンにしてはという意見を見たことがあります。
なるほどそれならエッジかサイドかの混乱だけでなく、台の後方に触れたかどうかの判断もしなくて済むようになります。
面白い意見だなと感じた反面、エッジボールを無効とするのは感覚的に理解が得られにくいと思っています。
実際に台のカドにボールが当たったシーンを見ると、多くの人は「あっ、ぎりぎり入ったね」と感じるはずです。
加えてこれまでずっと有効だったという歴史があり、もはや変えようのない一般概念と化しています。
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わずかな変化もプレーに影響
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エッジやネットに当たったボールは観戦者でもはっきり分かる場合もあれば、全く分からないことも少なくありません。
凡ミスをしたように見えて、直後に相手が人差し指を立てていると、あぁネットに当たったからなのかと納得できます。
卓球の初心者であれば、それでもなお疑問を持つ方がいらっしゃるかもしれません。
その程度のわずかな違いなのに、なぜ返球できないのかが謎に思えるのです。
いずれの球技でも、私達はどの位置にどのような球質のボールが移動していくかを、反復練習によって覚えこませています。
ボールを放った相手の動きやもろもろの関連情報で予測を立てるのです。
バレーボールのようにボールが大きく競技領域が広い場合は、ネットに当たり軌道や球質が変化しても、動きを修正して対応する余裕が比較的あるといえます。
一方卓球はとても小さなボールを至近距離で打ち合う競技です。
返球を予測してから打球するまでの間に修正が必要となっても、対処するのはかなり難しくなります。
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二枚腰
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ネットに当たって軌道が変化した時、素早く利き足をもう一歩踏み込み直して打球することがあります。
あるおじさんプレーヤーはこれを「二枚腰」と呼んでいました。
私は初めて聞きましたが、昔の解説本にそういう名称で紹介されていたそうです。
調べてみると柔道や相撲では一般的に使われている言葉のようです。
二枚腰は実生活でも役に立つそうで、片足を滑らせた時もとっさの踏ん張りで転倒防止ができるんだそうです。
私はずっと前に道を歩いていて、もう少しでワンちゃんの落とし物を踏みつけてしまいそうになりました。
あとわずかというところで気付き、瞬時の判断で右足を遠方に伸ばして回避できました。
なるほど二枚腰ってすばらしいですね。
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
それでは、また次号をお楽しみに。
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みんなを悩ませるトラブルの元
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卓球台の端の部分にボールが当たった際、台の上側と側面の境界のカド (エッジ)であれば有効な返球となります。
それに対し台の側面(サイド)の場合は無効な返球となります。
このエッジかサイドかの判定で揉めることがあります。
上級プレーヤが参加する試合だと、台の両側に審判がいることが多く、この問題も判別しやすくなっています。
ただそれでも微妙な現象はどうしても発生します。
中にはまったくかすりもしていないのに、申し訳ないという意思表示で人差し指を立てるあつかましい選手もいます。
本当にエッジボールだと勘違いしたのか、ダメ元でやっているのか、それはケースバイケースでしょうが、あまり乱発すると演技派プレーヤのレッテルが貼られることになります。
判定に納得できず、中断時間がダラダラ長引くこともあります。
そうなると選手の集中力は落ちますし、観客はシラけてしまいます。
エッジかサイドかについては、状況により論理的に判定できる場面があります。
最後に打球した位置が卓球台の両サイドの内側なら、エッジはあってもサイドはほとんどありえません。
有名な試合で使われる特別仕様の台は、側面部分が斜めにカットされているものがあります。
エッジとサイドがバウンドによって判別しやすくなり、そもそもサイドに当たる確率を低くしています。
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各競技における検討
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こういう判定で揉めることはどの競技でもあります。
以前、テニスのホークアイについて少しだけ触れたことがあります。
たくさんのカメラを設置して、それらに記録された映像からボールを判定するシステムです。
サッカーではビデオ映像の解析に加え、マイクロチップを埋め込んだボールとゴール周辺に発生させた磁場が反応することで、審判の腕時計にゴールの判定を即座に知らせているのだそうです。
人気競技だけあって、とてもハイテクな仕組みが導入されているのはうらやましく思います。
卓球の場合、エッジとサイドの判定は難しく、いっそのこと両方を無効なリターンにしてはという意見を見たことがあります。
なるほどそれならエッジかサイドかの混乱だけでなく、台の後方に触れたかどうかの判断もしなくて済むようになります。
面白い意見だなと感じた反面、エッジボールを無効とするのは感覚的に理解が得られにくいと思っています。
実際に台のカドにボールが当たったシーンを見ると、多くの人は「あっ、ぎりぎり入ったね」と感じるはずです。
加えてこれまでずっと有効だったという歴史があり、もはや変えようのない一般概念と化しています。
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わずかな変化もプレーに影響
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エッジやネットに当たったボールは観戦者でもはっきり分かる場合もあれば、全く分からないことも少なくありません。
凡ミスをしたように見えて、直後に相手が人差し指を立てていると、あぁネットに当たったからなのかと納得できます。
卓球の初心者であれば、それでもなお疑問を持つ方がいらっしゃるかもしれません。
その程度のわずかな違いなのに、なぜ返球できないのかが謎に思えるのです。
いずれの球技でも、私達はどの位置にどのような球質のボールが移動していくかを、反復練習によって覚えこませています。
ボールを放った相手の動きやもろもろの関連情報で予測を立てるのです。
バレーボールのようにボールが大きく競技領域が広い場合は、ネットに当たり軌道や球質が変化しても、動きを修正して対応する余裕が比較的あるといえます。
一方卓球はとても小さなボールを至近距離で打ち合う競技です。
返球を予測してから打球するまでの間に修正が必要となっても、対処するのはかなり難しくなります。
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二枚腰
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ネットに当たって軌道が変化した時、素早く利き足をもう一歩踏み込み直して打球することがあります。
あるおじさんプレーヤーはこれを「二枚腰」と呼んでいました。
私は初めて聞きましたが、昔の解説本にそういう名称で紹介されていたそうです。
調べてみると柔道や相撲では一般的に使われている言葉のようです。
二枚腰は実生活でも役に立つそうで、片足を滑らせた時もとっさの踏ん張りで転倒防止ができるんだそうです。
私はずっと前に道を歩いていて、もう少しでワンちゃんの落とし物を踏みつけてしまいそうになりました。
あとわずかというところで気付き、瞬時の判断で右足を遠方に伸ばして回避できました。
なるほど二枚腰ってすばらしいですね。
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
それでは、また次号をお楽しみに。
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