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「卓球は暗い」と言われるのをみなさんも1度は耳にしたことがあると思います。

太陽の直接光を避けるため体育館のカーテンを閉めていますから、なるほど暗いのかもしれません。

しかしまさかそういう点を指摘して暗いと言っている人は1人もいません。

なんでもいいから適当な理由をつけて、卓球をけなそうとしている場合がほとんどなので、相手にせず聞き流していればいいだけです。

ただ今回はこの点について少し考えてみたいと思います。


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 卓球はそんなにマイナーではない
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世の中にはいろいろな種類のスポーツがあります。

どのスポーツにも均等に人気があるわけではありません。

メジャー側がマイナー側を軽んじることはよくあります。

競技人口を考えてみると、卓球は結構メジャーなスポーツです。

それは人口の多い中国で盛んだという理由もあるでしょう。

でもそれを差し引いても競技者は多く、世界的に広く楽しまれているスポーツであることは確かです。

そしてこれが、オリンピック競技になっている理由でもあります。


競技人口が多ければ、花形スポーツとなる可能性が高くなります。

卓球はどうでしょうか。

日本で花形スポーツと言えば、やはりサッカーや野球です。

圧倒的な数のファンがいるプロスポーツとして確立していて、連日多くのメディアに取り上げられています。

この点では卓球が及ぶことはなく、あえて反論を試みるなら野球は競技地域が限定されているため、オリンピック競技から外れたというぐらいでしょうか。

トップ選手は国民的なスター扱いで、競技に関係ない番組でも著名人という立場で出演することがあります。

そういう出演でも間接的に競技のイメージ向上につながります。

中国の卓球選手もテレビ番組で歌うことがあるそうで、日本のプロ野球選手級の扱いなのかもしれません。

日本では福原選手がその位置にいます。

しかしこれは特別なケースで、彼女個人に人気があるというのが主な理由です。

ロンドン五輪の銀メダル獲得で、女子3選手がメディアでたくさん取り上げられました。

将来、卓球のトップ選手というだけでステータスとなるぐらい、競技の人気が上がればうれしいですね。


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 理由は長所にあった
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ここまでを振り返ると、それほど卓球は暗いと言われる理由が見当たりません。

もう少し他の部分に目を向けてみましょう。

競技スペースが比較的小さいという点に、マイナスイメージを持たれているような気がします。

柔道やボクシングも競技スペースは小さいですが、格闘技系は別物という感覚があります。

ネットを隔ててボールを打ち合う他の競技と比較すると、確かに観戦者には小さくて分かりづらい部分はあると思います。

そして小ささが故に、他の球技よりも激しくない、簡単だという印象を持たれる可能性はあるでしょう。

事実、卓球はボーリングなどと並んで老若男女が気軽に始められるスポーツです。

体格、体力に恵まれない人もプレーできることは否定しません、というより、むしろその点が卓球の最もいいところなのです。

裾野が広いことはそのスポーツを支える上でとても大切なことです。

身体能力の差がほとんど影響しない競技と如実に影響する競技があります。

卓球でも優れた体格、筋力を持つ選手が有利なのは言うまでもありませんが、その差が極端には現れない競技だと言えます。

この特徴を曲解して、運動オンチ向けのスポーツと決めつけているようです。

別に卓球はネクラでもなんでもありません。

野球などをネアカ人間のやるスポーツにして、卓球の「卓」をオタクに引っ掛けてネクラ扱いにしたとか、おおよそその程度のことなのでしょう。

少し横道にそれますが、オタクをネクラと決めつけているステレオタイプの考えもおかしいと思います。

オタクには内向的な人が多いような気がしますが、それは個性であり、社交的でない性格がネクラでダメという理屈はどこにもありません。


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 他を認めない人
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自分が競技しているスポーツを愛するがため、他のスポーツを悪く言うことは誰にもあると思います。

ずっと前に私はあるカナダ人男性と雑談をしていました。

その方は熱狂的なアイスホッケーのファンでした。

彼はアイスホッケーがこの世で最高のスポーツと信じてやまず、反対によく野球のことを批判していました。

ボールをバットに当てることが上手ければそれだけで通用してしまい、大きなお腹で満足に走ることができない選手がいるのはおかしいとのことでした。

アイスホッケーの選手は常に動き回っていて、みんな顔を何針も縫うようなリアルファイトもするんだと、近距離からつばを飛ばしながら熱く私に語ります。

反論などすれば身の危険を感じそうなけんまくだったので、私は完全に張り子の虎のようにうなずくだけでした。

彼が野球を取り上げたのは、カナダで競技者が多いスポーツだという理由もあるからでしょう。

日本で卓球が暗いと言われるのも、広く認知されていていて批判の対象にいいと判断されているからです。

見方を変えると、相手にされる程度にはしっかりした存在感があるのです。


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 バラエティ番組での扱われ方
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他の場面で卓球がからかわれているのではと疑問を感じることがあります。

それはスリッパ卓球です。

私はあれを見ていてあまりいい気分がしません。

履き物でボールを扱うのが嫌ということではなく、スリッパなどでプレーをすると所詮はただのふざけ合いという雰囲気になるからです。

福原選手と石川選手がある番組でフライパン卓球をやったそうですが、雰囲気的にはどうだったんでしょうね。

単純に事実だけを聞くと、そういう企画は断れなかったのかなという気がしないでもありません。

相撲やシンクロは、時々パロディのネタにされているのを見たことがあります。

競技をする際のいでたちが個性的なため、ネタにされやすいのは分かります。

硬派なイメージのある柔道でも、畳の上にこんぺいとうをばらまいて、お笑い芸人がその上に投げられるバラエティ番組がありました。

痛がってもだえる芸人のリアクションは、柔道選手のみなさんでも笑えるんでしょうか。

表現方法や全体の流れで印象は大きく変わりますから、こういったコントやパロディ全てを非難するつもりはありません。

視聴者はすぐに飽きてしまいますので、番組制作者は斬新なアイデアを絶えず提供し続けなければならないでしょう。

そういったプレッシャーの中でも、品位を保った企画で勝負してくれることを期待したいです。


今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

それでは、また次号をお楽しみに。

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