ラケットを選ぶとき、みなさんはどんな情報をよりどころとしているでしょうか。
板の材質、グリップ形状など、いろいろなポイントがあります。
そういった中で重要度が高く、判断が難しい指標として「弾み」があります。
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各社が独自に指標を設定
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弾みの表現は各社各様で、数値化して表現している場合と定性的な表現を使っている場合の2つに大別できます。
数値化して表現しているケースでは、ある基準とする弾みを決め、そこから相対的にどの程度弾みが強いか/弱いかを示しています。
板の材質、グリップ形状など、いろいろなポイントがあります。
そういった中で重要度が高く、判断が難しい指標として「弾み」があります。
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各社が独自に指標を設定
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弾みの表現は各社各様で、数値化して表現している場合と定性的な表現を使っている場合の2つに大別できます。
数値化して表現しているケースでは、ある基準とする弾みを決め、そこから相対的にどの程度弾みが強いか/弱いかを示しています。
最近の傾向としては、ラバーの特性(回転、スピード)には依然として数値表現が用いられている一方、ラケットに使われることは少なくなりつつあります。
弾みの数値表現はアームストロングやヤサカなどで使われ、ヤサカの場合、定性的な表現と併記する形で用いられています。
一般的に定性的な表現には、OFF、ALL、DEFがよく使われています。
OFFはオフェンシブの略で、高反発で攻撃に適しているという意味です。
ALLはオールラウンドの略で、攻守両方を行うスタイルに向いた中程度の反発力のラケットです。
ALLは初心者向けラケットと思っている人もいますが、必ずしもそういうわけではありません。
DEFはディフェンシブの略で、カットマンなどに適した弾みを抑えたラケットです。
メーカによってはこの3つの指標に+や-を加え、さらに細分化しているところもあります。
例えば、ALL+はALLよりも少し弾み、OFF-はOFFよりも少し弾みが押さえ気味という意味です。
類似の表現として以下があります。
Extreme(超速)、Fast(速)、Medium(中)、Low(低)
ファースト、ミッドファースト、ミッド、ミッドスロー、スロー
こういった弾みの表現を積極的に使わないメーカもあります。
ダーカーは、最近になってようやく性能の一覧表をカタログに載せてくれるようになりました。
しかしそれでも、個々のラケットの箇所には弾みの度合いを示す分類表示はなく、性能一覧表には当社モニターの意見を集約したものと注釈があり控えめなアピールです。
コクタクはラケットがどういうタイプ向けであるか、攻撃、ドライブ、カット、オールラウンド等、お薦めのスタイルだけを案内し、弾みについては特に触れていません。
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見せ方がうまいバタフライ
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OFF、ALL、DEFといったよく使われる指標でも、それは各メーカが独自に定めたものなので、同じOFFでも差があります。
また、メーカはラケットを売って利益を出さなくてはいけませんから、購入者にうまくアピールできるよう分類の見直しを行うこともあります。
ニッタクのカタログを見ていると、徐々にバタフライの性能表記に合わせてきているのが分かります。
以前はスピードとコントロールという指標を用い、さらにそれらを数値で表現していました。
この2つの指標でチャート化すると負の相関(右下がり)となり、スピードと打球感で表現したバタフライが正の相関(右上がり)であるのと反対になります。
現在は数値表現を定性的な表現に変更し、コントロール性能の指標は止め代わりに打球感を採用しています。
かなりバタフライに近づいてきましたが、さらにじっくり眺めてみるとニッタクはやや正直すぎるような気がします。
上級モデルのバイオリンの弾みが下から2番めのミッドスローに属していたり、特殊素材を使ったラケットでも、意外に弾みは控えめに表示されているように感じます。
弾みの分類を均等に分けすぎているように思えるのです。
仮にバタフライがニッタクのラケットで性能比較チャートを作ったなら、分類の境界線をもう少し操作して、よく弾むように見せるはずです。
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ロングセラーとなるのは少数
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お菓子や清涼飲料は毎年ものすごい数の新商品が開発され、そのほとんどはすぐに消え去ってしまうそうです。
卓球のラケットはそこまでひどくありませんが、定番製品として長く販売されるものはやはり一部のみとなります。
5年程度販売されればいいほうではないでしょうか。
継続販売されていても、発売当初と比べるとグリップの種類が少なくなるような見直しが行われます。
最初はフレアとストレートの2種類があったのに、フレアタイプだけに集約されたというのはよくあります。
中には使っている板が途中で変更され、厚さや弾みに変更が生じても従来と同じラケットとしてそのまま販売しているというケースもまれにあります。
これはちょっといやですね。
ヒノキの単板ラケットを使っている方は、個体差はそれなりにあるでしょうが、同じ材質のラケットが長年に渡り販売されていますので、なくなってしまうことに対する不安は少ないかもしれません。
あるラケットの製造中止が決まった時、多くの方は次は違うラケットに変更すると思います。
中にはどうしても同じラケットを使い続けたい方がいて、そういう方は店頭から消える前に何本かまとめ買いすることがあります。
卓球雑誌を読んでいるとさらに極端なケースがあり、同じ製品名のラケットでも個体差が影響して受け付けられない人もいるそうです。
そういう人は1本のラケットをとことん使い続けるそうで、そこまで繊細な感覚というのは凡人の私には理解不可能な世界です。
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
それでは、また次号をお楽しみに。
弾みの数値表現はアームストロングやヤサカなどで使われ、ヤサカの場合、定性的な表現と併記する形で用いられています。
一般的に定性的な表現には、OFF、ALL、DEFがよく使われています。
OFFはオフェンシブの略で、高反発で攻撃に適しているという意味です。
ALLはオールラウンドの略で、攻守両方を行うスタイルに向いた中程度の反発力のラケットです。
ALLは初心者向けラケットと思っている人もいますが、必ずしもそういうわけではありません。
DEFはディフェンシブの略で、カットマンなどに適した弾みを抑えたラケットです。
メーカによってはこの3つの指標に+や-を加え、さらに細分化しているところもあります。
例えば、ALL+はALLよりも少し弾み、OFF-はOFFよりも少し弾みが押さえ気味という意味です。
類似の表現として以下があります。
Extreme(超速)、Fast(速)、Medium(中)、Low(低)
ファースト、ミッドファースト、ミッド、ミッドスロー、スロー
こういった弾みの表現を積極的に使わないメーカもあります。
ダーカーは、最近になってようやく性能の一覧表をカタログに載せてくれるようになりました。
しかしそれでも、個々のラケットの箇所には弾みの度合いを示す分類表示はなく、性能一覧表には当社モニターの意見を集約したものと注釈があり控えめなアピールです。
コクタクはラケットがどういうタイプ向けであるか、攻撃、ドライブ、カット、オールラウンド等、お薦めのスタイルだけを案内し、弾みについては特に触れていません。
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見せ方がうまいバタフライ
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OFF、ALL、DEFといったよく使われる指標でも、それは各メーカが独自に定めたものなので、同じOFFでも差があります。
また、メーカはラケットを売って利益を出さなくてはいけませんから、購入者にうまくアピールできるよう分類の見直しを行うこともあります。
ニッタクのカタログを見ていると、徐々にバタフライの性能表記に合わせてきているのが分かります。
以前はスピードとコントロールという指標を用い、さらにそれらを数値で表現していました。
この2つの指標でチャート化すると負の相関(右下がり)となり、スピードと打球感で表現したバタフライが正の相関(右上がり)であるのと反対になります。
現在は数値表現を定性的な表現に変更し、コントロール性能の指標は止め代わりに打球感を採用しています。
かなりバタフライに近づいてきましたが、さらにじっくり眺めてみるとニッタクはやや正直すぎるような気がします。
上級モデルのバイオリンの弾みが下から2番めのミッドスローに属していたり、特殊素材を使ったラケットでも、意外に弾みは控えめに表示されているように感じます。
弾みの分類を均等に分けすぎているように思えるのです。
仮にバタフライがニッタクのラケットで性能比較チャートを作ったなら、分類の境界線をもう少し操作して、よく弾むように見せるはずです。
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ロングセラーとなるのは少数
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お菓子や清涼飲料は毎年ものすごい数の新商品が開発され、そのほとんどはすぐに消え去ってしまうそうです。
卓球のラケットはそこまでひどくありませんが、定番製品として長く販売されるものはやはり一部のみとなります。
5年程度販売されればいいほうではないでしょうか。
継続販売されていても、発売当初と比べるとグリップの種類が少なくなるような見直しが行われます。
最初はフレアとストレートの2種類があったのに、フレアタイプだけに集約されたというのはよくあります。
中には使っている板が途中で変更され、厚さや弾みに変更が生じても従来と同じラケットとしてそのまま販売しているというケースもまれにあります。
これはちょっといやですね。
ヒノキの単板ラケットを使っている方は、個体差はそれなりにあるでしょうが、同じ材質のラケットが長年に渡り販売されていますので、なくなってしまうことに対する不安は少ないかもしれません。
あるラケットの製造中止が決まった時、多くの方は次は違うラケットに変更すると思います。
中にはどうしても同じラケットを使い続けたい方がいて、そういう方は店頭から消える前に何本かまとめ買いすることがあります。
卓球雑誌を読んでいるとさらに極端なケースがあり、同じ製品名のラケットでも個体差が影響して受け付けられない人もいるそうです。
そういう人は1本のラケットをとことん使い続けるそうで、そこまで繊細な感覚というのは凡人の私には理解不可能な世界です。
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
それでは、また次号をお楽しみに。
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