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誰でも最初は初心者です。

経験者の中には、初心者の方とあまり練習をしたくないという人もいます。

その考えは分からないでもありません。

しかし私は、多くの方に関心を持ってもらい、卓球の人気がさらに上がって欲しいと思っています。

そのため私は練習場でも積極的に初心者の方と打つようにしています。


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 ちょっとした弊害
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ここしばらくは、初心者の方と練習することがほとんどでした。

できる限りみなさんのためになるような返球を心がけてきました。

練習の最初はフォアロングですが、多くの方はまだ制球が難しく適度な荒れ球が返ってきます。

それでもなんとか打ちやすいコースに返そうとしていると、自然に私のフットワーク練習のようになってしまう場合があります。

続いてバック側のショート練習の場合も同じで、いや、フォアロング以上に振り回されてしまい、この体力の消耗が激しい暑い季節には結構こたえます。

1時間ぐらいですでに体力の七割を使ってしまう感じです。

ようやく私がショートをする番になりました。

ほとんどドライブもかかっていない山なりのボールなので、特に低い体勢で打たなくても返せます。

少しでも体力を温存させておきたいという気持ちがどこかにあったのでしょう、腰を落とさずほぼ突っ立ったまま、腕の振りと背筋力で打球していました。

休憩時間になってハッと気づいたのは、このヘトヘト状態で練習していたことが、私の悪いクセである棒立ちショートにつながったんだなと解ってきました。

最近私はショートの時、ラケットを押しすぎだと言われたこともありました。

初心者の方との練習で、山なりのボールはそのまま同じ弾道で返してもいいのですが、少し低めで小気味よいテンポで返したほうがいいと思い、私は少し勢いをつけています。

それがショートで返す他の場面でも現れていたのです。


同じことがツッツキにも影響していました。

短いサーブをツッツいて返す際、回転をかけ返してガツンと切ったり、衝撃吸収材に当てたようにふわっと返したりとバリエーションがあります。

どうも私は前者の切るレシーブばかりで、いなし技も入れたらどうかとアドバイスされました。

これについても思い当たるフシがあります。

初心者の方とツッツキの練習をする場合、あまり切れたボールは返ってきません。

特に相手がサーブを出してくる場合、多くの方はラケットにボールをペチッと当てただけでほとんどナックルのボールを打ってきます。

そういったボールに対しても私は下回転をかけて返し、通常のツッツキの球種になるようにします。

そのためには勢いをつけてボールの底を鋭くこすりつける必要があり、何度も繰り返すうちにその打ち方を優先するようになっていました。

汗だくで長時間打ち続けていると、体力だけでなく思考も低下してしまうという実例ですね。

なんとか集中力も持続できるよう気合を入れたいと思います。


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 デキル指導員
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一口に卓球の練習場と言っても、指導員がいてアドバイスを頂ける所から完全に個人単位でバラバラに集まっただけの所など様々です。

私はスポーツインストラクターの経験はありません。

ただ、いろんなところで練習させてもらい、分かりやすい教え方について考えさせられることがあります。

切れたサーブが出せない人に対し「もっと切って」と繰り返す経験者の人がいます。

本人は切りたくても切る方法が分からないのですから、これは大変残念な声かけです。

中にはそもそも「切る」の意味が分からないというケースもあるでしょう。

初心者の方は、相手コートに短くボールを入れることを優先してしまうので、あまり逆回転がかかっていません。

ちゃんとした指導員の教え方は、まず回転をかけるコツを理解してもらうため、ボールの下をこすって相手コートにダイレクトに入れる練習をさせ、次にそのこすり方で短くサーブを出すように教えています。

スマッシュも初心者は体が正面を向いてしまいがちなので、高く上がったボールをフリーハンドでつかむような要領で体を横に向ける動作を覚えこませています。

私はボールをフリーハンドでつかむような~といった説明を受けたことはありませんでした。

しかしこの教え方を聞いて、なるほどスマッシュの時は自然に体を横に向けているんだと初めて自分の動きを認識しました。

こういった人に理解してもらうための説明ができる指導員というのは、単なる経験者とはやはり違うのだと分かりました。


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 海外からお越しの初心者
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特殊ケースになりますが、一度初心者でかつ外国の方とお相手したことがありました。

その方は日本語である程度の会話ができる方でした。

一般的にそういった方と日本語で意思疎通を図る場合は、いくつか配慮すべき点があるのを会社で教えてもらっていたので、思い出しながら卓球のアドバイスにも活かしました。

・通常よりもゆっくり、かつ標準語アクセントで話す

・短いセンテンスに分けて話す。
 ×:~の時は~だから~に注意してこう打ってください。
 ◯:~の時はこう打ちます。理由は~です。~に注意してください。

・擬音語は控える
 ×:バシッと打つ
 ◯:強く打つ

少しびっくりしたのは、フォアロングを打つ時に最初のバウンドを自分のコートではなく、私のコートにバウンドさせてくる点でした。

1球目はミスってそうしたのだと思っていましたが、全て私のコートに直接打ち込んできました。

テニスをやっていた方なのか、それともこういう打ち方も一部ではあるのか、その方に質問していれば良かったと後悔しています。


今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

それでは、また次号をお楽しみに。

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