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少し前に各社から秋の新製品が発表されました。

その中から2つをピックアップしてお話ししたいと思います。


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 テナジーの新作
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バタフライは春に目立った新製品はありませんでした。

トップメーカーなので、秋は何かインパクトのあるものが出てくるはずと期待していた人は多かったと思います。

目玉はテナジー05ハードでした。

私はテナジーは使っていないのですが、よそ見をしていていても居眠りをしていても自然と情報が入ってきてしまう、そんな業界を代表する人気ラバーです。

たくさん種類がありざっとおさらいすると、回転の05、スピードの64、05と64の中間の80、前陣プレー向けの25があります。

そしてそれぞれにソフトスポンジのFX版があります。

最も売れているのが回転の05です。

80と64もまずまずのセールスで、25は少し控えめのようです。

05のトップシートはそのままに、ハードヒッター上級選手向けに味付けされた硬質スポンジを使ったのが、今回の新製品テナジー05ハードです。


用具メーカーは新しいラバーを販売する際、ITTF(国際卓球連盟)にお伺いを立て承認を受けなければなりません。

その際シートのデザインを事前申請することになっています。

シートのみの申請でスポンジのバリエーションについてはルールに従っていれば特に問われません。

05、05FX、05ハードのシートは実質的に同一で、貼り合わせるスポンジが異なります。

従って上記3製品は同一のトップシートであっても構わないのです。

しかしバタフライは05FXや05ハードという個別の製品名を入れた専用のシートを作りITTFに登録しています。

シートを見ただけで判別できるようにしたいのか、あるいはブランディング戦略に効果を発揮するのか、本当の狙いはわかりかねますがとにかく手間をかけています。

3種類を登録しないといけない手続き作業は面倒くさいですし、ゴムシートを作る鋳型も3種類作らないといけません。

私の上司のS部長なら「何を考えてるんだ。統一しろ」と一蹴するのは目に見えています。

逆にS部長がバタフライのラバーのパッケージを見たら「少しづつ変えている意味が分からん。それぞれ個性的なデザインに作り直すんだ」と言いそうです。

もしS部長がバタフライに努めていたら、、、そうじゃなくてほっとしています。


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 重量級ラケット
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続いてご紹介するのはニッタクの新製品です。

今回発表された製品は多く、またなぜか販売時期が五月雨式にバラバラです。

個性的なものを1つ挙げるとすれば、私がペンホルダーということもあり「剛力C」を取り上げてみたいと思います。

剛力シリーズは最初1種類のシェークハンドラケットから始まりました。

平均重量100gという重いラケットで、受注生産のため入手には時間がかかります。

お値段は33,000円+税で、財布へのインパクトもずっしりきます。

派生バージョンがいくつか出て、今回ペンホルダーがラインナップに加わりました。

剛力Cは中ペン(中国式ペンホルダー)で、重さ100g、弾みはミッドスローです。

大きめのブレードで片面に粒高ラバーを貼る選手を想定しているそうです。

ラバーの厚さは4mm以内と決められているため、粒高には分厚いスポンジというのは存在しません。

ですから両面にラバーを貼ってもなんとか許容範囲に収まり、それでいて相手の強打にも耐えうる重いラケットを実現しています。

剛力シリーズは、製品コンセプト・ネーミング・ラケットデザインの相乗効果で渋くてかっこいいイメージを演出しています。

それはそれでいいと思います。

ただし個人的には私が求めるラケットと対極に位置するため、購入意欲は全く起きません。

軽くて高反発でお値段控えめのラケットでなければ嫌です。

この剛力Cを使うプレーヤーならまだ私も理解することはできます。

初代の剛力が発売された当時、カットマンやブロック主体の選手が使うようなので、それならまあ分かるかなと考えていました。

現在ニッタク契約の女子選手5名がこのラケットを使っています。

内2名はカットマンですが、3名は攻撃型の選手というのを知り驚いています。

こんな重いラケットにテンションラバーや粘着ラバーを貼って自在に振り回している女子選手、、、自分が軟弱野郎だと言われているかのようです。


今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

それでは、また次号をお楽しみに。

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