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ラバーを見ると、グリップに近い部分にいろんな文字やマークがついています。

製品名やメーカ名、長方形で囲った番号などなど。

そしておなじみの公認マーク、ITTFとJTTAAもあります。

ITTFのほうは国際卓球連盟が、JTTAAのほうは日本卓球協会がそれぞれ公認したラバーであることを証明するものです。

日本国内で使われているラバーは、それら両方が付いているものが多くを占めます。

大雑把に言えば、少なくともどちらか一方がついていれば試合で使えます。

ただし細かい部分で注意しなければならないレアケースがあり、今回はその辺りについてお話ししたいと思います。

話のネタ元は日本卓球協会が出しているラバーリストに関する資料です。

そちらのほうをご覧になった方なら「なんだ協会の資料に書いてあるそのままじゃないか!」とお怒りになるかもしれません。

全くその通りであり、反論の余地は微塵もありません。

まあその情報をざっと抜き出してご紹介しているということでご勘弁ねがいます。


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 JTTAAがあることの恩恵
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一般には「ITTFのマークがあればJTTAAのマークは不要」という話を耳にします。

多くの場合はそうですが、100%そうかというと例外があります。

JTTAAだけが付いていて、ITTFが付いていないラバーというのが少しだけ存在します。

アームストロングの一部製品がそうで「あぁなるほど、あの会社ならありそうかも」とうなずく人もいるでしょう。

ところがドイツメーカのヨーラ社にも、アダジオやアレグロといったJTTAAだけしか付いていない製品があるのです。

ラージボール用のラバーで、日本色が濃い製品のためITTFを付けなかったのだと推測しています。

JTTAAだけなので当然日本国内の試合でしか使えません。

でも99%ぐらいの人はそれで十分なはずだと思います。

他にもJTTAAが付いていることのマニアックなメリットとして、国内使用に限り使える期間が長くなるという点があります。

ITTFの公認期間が終了したラバーは、3ヶ月を過ぎると使えなくなります。

そのラバーにJTTAAがついていれば、2年間を限度に日本国内では延長して使うことができるのです。

現在それに該当する製品として、ミズノのチャージやヨーラのマンボCなどがあります。

メーカはITTFの登録をやめた製品は販売できないのだそうです。

誤って使われることを抑えるためでそれは仕方ないと思います。

反対にメーカがとっくの昔に販売を終了していても、登録だけを続ける場合もあります。

どこかの誰かが長期間使い続けていることに配慮しているのでしょう。

そんな製品の中に最近やっと登録をやめたものがあります。

バタフライのペキューラという1枚ラバーです。

ペンホルダーの裏面専用ラバーで、半円コルクに合わせた形でカットできるユニークな製品でした。

そのラバーが今年の3月でようやく日本国内でも使用期間終了となりました。


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 必要性と透明性
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ここまではJTTAAがあることで利用者のメリットになる例を挙げてみました。

しかし繰り返しになりますが大多数の方には関係のない話です。

そして依然としてラバーにJTTAAを付け続ける重要な理由が、購入者には見えてきません。

2つ規格があるとややこしく、ITTFだけにすればいいのにと感じる人は私だけではないと思います。

JTTAAがなくてもほぼ使えるのに、主要メーカはそれを外そうとする考えはなさそうです。

メーカはJTTAAを付けることで協会に忠誠を誓う証となり、何かの恩恵があるのでしょうか。

ラケットにJTTAAを付けるのも同じように思えます。

ラケットの場合、公認がなくても審判長の許可をもらえば使えますが、そういう条件が購入者の心理的な縛りになっています。

JTTAAが付いている恩恵が感じられない現状では、不可解な日本独自の規制を設けていると受け取られるかもしれません。

ここは思い切ってラバーもラケットも、そしてついでにユニフォームも日本独自規格を通過させるのを止めてはどうでしょうか。

仮にそれを止めると協会を運営する費用に困るのなら、何か別の理解を得られやすい方法を考えてはどうかと思います。

ユニフォームの規制緩和をしてしまうと、大手総合メーカの汎用ウェアを購入される可能性があります。

その結果、現行の卓球用品メーカの売上が落ち込み再編や淘汰が進むかもしれません。

それでも意味が分かりにくい今の規格は、改めていったほうが良いのではと思っています。


今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

それでは、また次号をお楽しみに。

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