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卓球のラケットを分類すると、まずはペンとシェークハンドという違いで分けることができます。

同じシェークのラケットでも、使った時の感覚の差が大きいものとしてグリップの形状の違いがあります。

どういった種類のものがあるか、以下に列記します。


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 上位2つで9割を占める
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◆フレア

グリップの端に近づくにつれ裾広がりになっている形です。

一番よく使われているタイプで、6割ぐらいはフレアグリップではないかと言われています。


◆ストレート

真っ直ぐなグリップで、3割ぐらいの人がこのタイプを使っているそうです。

カットマン用ラケットではストレートグリップだけしかない製品も少なからずあります。


◆アナトミック

手のひらに当たるグリップの中央部分がふくらんでいるタイプです。

使っている人は数%ぐらいとのことです。


◆コニック

グリップの端のほうが広くなっているという点ではフレアと同じです。

フレアは端に近づくにつれカーブを描いて裾広がりになっている一方、コニックは直線状で均等に広がっている点が異なります。

使っている人は数%以下と言われています。


◆ストレートインクライン

ぱっと見はストレートなのですが、グリップの端に近づくにつれて厚みが増している形状をしています。

一時期バタフライのラケットでいくつか採用されていたので、ご存じの方がわずかにいらっしゃるかもしれません。

一般にはあまり認知されておらず、使用者は非常に少ないグリップです。


◆テナリー

人の手の形状に合わせて曲がった形になっているユニークなグリップです。

ニッタクが販売しているテナリーシリーズで採用されています。

私はお店で見たことはありますが、実際使っている方にお会いしたことはまだありません。


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 グリップ形状ごとの特性
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通常グリップの種類を説明する場合、それぞれがどんな操作に適しているかも併せて述べられることが多いと思います。

グリップごとの操作特性に対し、ある程度納得できる部分はあります。

ただ私の個人的な意見としては

「台上プレーのテクニシャンには、このグリップが最適!」

的な説明になってくると理解しかねます。

グリップ形状は各自のフィーリングで決めればいい、それぐらいの曖昧な感じでいいのではと考えています。

唯一の例外は一番最後に紹介したテナリーで、ダウンスイングに向かないためカットマンの方にはお勧めできません。


デザイン的には裾の広がったフレアかコニックが美しいでしょうね。

その反面、広がったグリップエンドは手首に当たる確率が上がるので嫌う人もいます。

そこでグリップエンドに角を丸めたゴムを装着して、当たっても痛くないようにしている製品があります。

真ん中がふくらんでいるアナトミックは、外見で損をしていてやや可哀想な感じがします。


グリップ形状の差はブレードが厚くなると違いの感覚が中和されます。

そして例えば同じストレートグリップでも、上面が平らになっているもの、丸みを帯びているものがあるのですが、ブレードが厚いとその違いも感じにくくなります。

各グリップの使用者比率は均等でないことを説明しました。

それに比例してメーカが揃えているグリップの種類も偏りがあります。

攻撃用ラケットではフレアとストレートか、フレアのみのラインアップが多くなります。

守備用ではストレートとフレアか、ストレートのみが大部分です。

バリエーションが比較的多いのはスティガで、攻撃用ならアナトミックも選択できる製品がそこそこあります。

守備用ラケットは、残念ながら各社とも選択の幅が非常に狭くなっています。

ヤサカの2004年のカタログに、ディフェンダーというカット用ラケットがあり、これは4種類(ストレート、フレア、アナトミック、コニック)を揃えていたのは異色でした。


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 中ペンのグリップ
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シェークとよく似た中国式ペンホルダー(中ペン)にも、一応グリップ形状の違いはあります。

一応と書いたのは中ペンはグリップを手のひらで握るのではなく、左右から指で挟むため、形は操作性にあまり影響がないためです。

大部分はストレートかコニックで一部にフレアがありアナトミックはありません。

テナリーは、、、テナリーはシェークとペン兼用で使ってくださいと案内されていますね。

シェークと同様、グリップ上面が平らか丸いかで握った感じは異なります。

中ペンの場合、それ以上に「太さ」と「グリップの根元がどれだけブレード中心側へ伸びているか」その2点が重要なポイントになります。

同じメーカの製品でも、例えばニッタクのルーティスCとリアロックスCでは太さの違いから握った感じも随分違います。

グリップの生え際が浅めか深めかが気になるのは、ラバーを貼る場所がグリップ根元から間隔を空けている人に多いと思います。

それぞれの人に最適な人差し指とグリップの位置関係があり、それが変わるとしっくりこないのです。

まあそうは言ってもペンは大胆に加工する人が多く、希望通りになるよう削ったり、逆に小さな木片を貼りつけるなど自己解決している例をよく見かけます。

一度見たことがあるユニークな削り方で、アナトミックの反対バージョンのようなグリップがありました。

中ペンで親指と人差指が当たる部分が凹むように削っているラケットです。

日ペンから転向したけど、太すぎるから削ったのかもしれません。


今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

それでは、また次号をお楽しみに。

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