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ラケットには木材だけを貼り合わせた合板を使ったものや、カーボンなどの特殊素材を加えたものがあります。

ペンホルダーだと一枚板の単板も人気がありますね。

今回はそういった板(ブレード)についてお話しします。


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 5枚合板と7枚合板
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木材だけのラケットの場合、重ね合わせた板の枚数が5枚か7枚のタイプが主流です。

初心者の方ならそれらについて、単に板の枚数の違いだけと捉えるでしょう。

用具に詳しい方だと「5枚合板特有の~」とか、「いかにも7枚らしい~」と板の枚数で特性を語ることがあります。

そんな話を聞くと、5枚と7枚はどう違うのか気になる人もいるでしょう。

一般論ですが、板の枚数が増えるとよく弾み、重めのラケットになります。

一応そういう「傾向」があるということで、必ずしも全ての製品に当てはまるものではありません。

ある7枚合板のラケットよりも、重くて弾む5枚合板ラケットは存在します。

個人的にはカタログに乗っている反発力を表す数値や平均重量を参考にすればよく、5枚か7枚かはどうでもいいと考えています。

別のジャンルの話を引き合いに出すと、車の場合なら、エンジンが4気筒か6気筒かで神経質になる人はあまりいないはずです。

排気量が同じ2000ccでも、4気筒と6気筒ならそれぞれに特性はあります。

でもそれをシビアに気にする人はごく一部で、普通の購入者はそんなに重視しませんよね。

他にもパソコンのCPUがコアi3とi5の違いのように、似たような例は沢山あります。

専門知識を極めたい人が、その深い部分に突き進んで行けばいいのではないでしょうか。


卓球の話に戻ると、特殊素材を使ったラケットで、インナー系かアウター系かという分類で製品を案内しているところがあります。

カーボンなどを板の中心寄りの層に挟んでいるのがインナーで、ラバーを貼る面に近い位置に挟んでいるのがアウターです。

インナーは特殊素材の打球感が抑え気味になり、逆に手に伝わりやすいのがアウターになります。

まあこれもあくまで目安であると捉えておけばいいと思います。


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 板の断面は左右対称
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通常ラケットに使われる合板は、木材の貼り合わせ方が対称形になっています。

多くの場合木目が縦と横に交互になるよう貼り合わせていますが、ここで言う対称形とはそのことではありません。

中心の板の両側には同じ材質の板を両方に貼り、さらにその外側も同様の構成で作られた対称形の板という意味です。

カーボンなどの特殊素材を使っている場合も、2枚を対称となる位置にサンドイッチしています。

そのほうが良さそうという考えは分かります。

ラケットを反転させても同じ打球感が得られます。

でも一部の人はそうでなくてもいい、あるいは違っていて欲しいという意見の人もいます。

ペンで片面だけしか使わないのなら、ラバーを貼る方だけにカーボンが入っていれば十分かもしれません。

またシェークのラケットを使っていても、反発力をラケット両面の弾みの違い調整できればと考えている人はいるはずです。

両面の反発力に違いをもたせたラケットはわずかにありますが、やはり超マイナーな存在です。

板が対称形になっていないと、ひずみが生じてくるからという理由を聞いたことがあります。

とは言うものの、それがどの程度の発生率で、打球にどの程度の支障が出るのかはっきりしないため、私はなんとも言えません。

ただ単板のラケットに関しては、ひずみの発生の有無ははっきりと分かりました。

この夏、実家に届いたお中元のそうめんをもらいました。

専用の木箱に入ったちょっと高級なやつです。

その木箱の蓋がしばらくすると反り返ってきたのです。

木箱の板は板目という、丸太の中心から外れて切り出された製法で、安価で木の有効活用ができます。

一方単板ラケットに使われているのは、柾目という年輪が断面に対し直角になる切り出し方で、変形を抑えることができます。

実生活でこの違いを目にすると、改めて単板ラケットの素晴らしさに納得ができました。

板の構成が非対称の合板ラケットについては、ひずみに対する恐れではなく、そういうラケットへの要求がとても少ないことが、製品化を阻んでいる第一原因だと思います。

反発力を調整したい多くの人は、両面が同じ弾みのラケットを使い、ラバーの選択によって求めるフィーリングを実現しているからです。


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 特注ラケットの受付停止
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少し前に、バタフライは特注ラケットの受付をやめてしまいました。

とても高いお値段のため、私が注文する可能性はゼロでした。

しかし希望のラケットを求める気持ちが強い人には、それを実現してもらえるありがたい選択肢でした。

中ペン(中国式ペンホルダー)を使っているある人は、リオ五輪の映像で、日本では販売されていないラケットを使っている選手を羨ましそうに見ていたそうです。

ドイツ女子のシャン選手や香港男子の黄選手は、張継科モデルの中ペンを使っていました。

一般人が入手するには、海外からの取り寄せか日本での特注という方法があります。

特注をやめたのなら、日本でも販売して欲しいとこぼしていました。

カーボン繊維だけを使った、張継科モデルの中ペンがご希望なのだそうです。

早く願いが叶うといいですね。


今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

それでは、また次号をお楽しみに。

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