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スポーツをしていて、ただひたすらその競技のことだけを考えているかというと、そんなことはありません。

参加してる方々の人物像に思いを巡らせる、過去の記憶がよみがえる、競技とは関係ない事柄との共通点を見出す、など結構いろんなことが頭の中を行き交います。

これまでの出会いを通して、私が感じたことを紹介します。


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 自分の気持に素直な人
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ある体育館で試合があり、私が審判をしていた時のことです。

対戦していたのはどちらも初級レベルの人でした。

第1ゲームからデュースになり、得点が11-12になりました。

私は「イレブン・トゥエルブ」と告げると、片方の選手(中年男性)から「分からん。日本語で言ってくれ」と言われました。

一瞬たじろぎましたが、あまり試合をしたことがない方ならごもっともだと思い、笑顔で「じゅういったいじゅうに」と言い直しました。

そのままの流れで、第2ゲーム以降は最初から日本語で得点を告げました。

最初の「ラブオール」も「れいたいれい」と言うべきか少し悩み、「それでは始めてください」にしました。


第二次大戦中は敵国語を使うのが禁止されていたので、野球のストライクは「よし」だったそうです。

卓球も例外なく全て日本語で行われていたはずで、得点だけでなく他の用語はどのように言い換えていたんでしょうね。

ちなみにお隣の中国では現在どう表現しているか一例をご紹介すると、フォアハンド:正手、バックハンド:反手、ロビング:放高球、フットワーク:歩法、だそうです。


「日本語で言ってくれ」とおっしゃった方は、得点を理解しないといけないという使命感が強く、カッコ悪いとかそんなことは気にかけないタイプなのでしょう。

別の日に、ファミリーレストランでハンバーグランチを注文し、店員さんに割り箸を頼んでいる若い男性を見かけました。

最近は些細な事にも笑われるんじゃないかと人の目を気にする人が多く、これらの方々は周りに合わ過ぎる必要のないことを気づかせてくれます。


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 なんとか頑張って欲しい人
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昨年麻生副総理が、不摂生が原因の医療費負担は納得出来ない旨の発言をされ、話題となりました。

運動をしていないし、やる意思もない、そんな人が生活習慣病になって治療を受けても、本人負担分以外は医療保険で賄われます。

なるほど文句を言いたくなるお考えは理解できます。

周囲から促されて内心いやいやながら運動を始める人もいます。

そういう方が気合を入れてアメフトやトライアスロンに取り組むのは、明日地球が爆発する確率とほぼ同じで限りなくゼロに近く、通常はジョギングや水泳、そして卓球あたりが選択肢になることが多いはずです。

市民クラブのメンバーで、暗い雰囲気の人にこのタイプの方がいらっしゃることがあります。

モチベーションが低いので、アドバイスをもらってもダメ出しされているように受け取っているのかもしれません。

それでも競技を続ける意志があるだけマシです。

せっかくラケットも買ったんだし、なんとか頑張って続けてもらえるよう、声掛けやヨイショをしたことがあります。


そうしていると、ふと対照的な中学の時のことを思い出します。

とても無茶苦茶な部活で、我ながらよく続けていたなと感心します。

程度の差はあれ部活は一般的に厳しいものです。

厳しいというのは練習がハードという場合もありますし、人間関係がひどいという場合もあります。

私の中学時代は主に後者のほうでした。

3年生が引退した後、2年生の新主将が選ばれました。

その人はものすごい独裁者で、将軍と呼ばれていました。

無茶なやり方に顧問の先生からよく注意をされいた将軍様。

全く反省する様子はなく、気に入らないことがあった際、素振りを千回命令されたことがありました。

中学時代の経験は、あえて言うなら反面教師的に活かしたいと思っています。


同じ卓球をする集団でも、月とスッポンのような差があることにあらためて驚きます。

運動不足解消のため、とりあえず卓球でもやってみるかという人がいます。

そんな方々を冷ややかな目で見たり、あるいは「卓球をナメるんじゃない」とキツく当たる人も中にはいるでしょう。

でも私はそういった動機でも良いので、卓球競技者が増え、このスポーツの魅力を分かってもらえればと広い心で迎えたいと考えています。


今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

それでは、また次号をお楽しみに。

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