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私は片面だけにラバーを貼ったペンドラ(ペンホルダーのドライブマン)です。

同じスタイルの方は見かけることは見かけるのですが、その95%は中高年プレーヤーです。

角型ペンを振り回している高校生を見つけると、2000円札あるいは白いヘビに遭遇したほどの珍しさを感じます。

かつての日本では伝統的な戦型でしたが急速に廃れ、アジア系の選手の間でももはや絶滅の危機に直面しています。

そういう寂しさを感じつつ、今回は印象に残るペンドラ選手について述べてみたいと思います。

(角型日本式ペンホルダーの片面だけに、裏ソフトラバーを貼った選手を対象としました)


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 キムテクス選手
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理想的なペンドラ選手No.1は誰かと聞かれれば、私は韓国のキムテクス選手を挙げたいと思います。

多くの方が口にするのがフォームの美しさです。

他のペンドラ選手と比較すると上体がスッと立っているような感じがあり、重心が安定している印象を受けます。

世界トップレベルで活躍したペンドラだけあって、縦横無尽のフットワークを誇り、それでいてフォームが乱れないのは素晴らしいお手本です。

バックは、鉄壁のブロック、バックハンド強打、フィッシュの3つを駆使します。

最後のフィッシュとは低いロビングのようなしのぎ技です。

空中高く上げるロビングはほぼ防戦だけの技術で、相手がスマッシュミスをしてくれるのを願うのみとなります。

一方フィッシュはロビングほどには追い込まれた感は強くなく、反撃に転じることができる可能性がそれなりにあります。

実際キム選手は連続フィッシュでしのぎ、回り込んでフォアドライブあるいはバックハンド強打で攻勢に転じた場面が何度もありました。

あまり無茶打ちをすることはなく、変な小細工のような仕掛けも見られません。

そのあたりも模範的と見られている理由なのでしょう。

少しだけ指摘されているのがサーブで、フリーハンドをもう少しだけ開いて静止させてはどうかという意見には同意します。

キム選手の動画は結構ありますので、今もたまに見ることがあります。


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 リチョルグク選手
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きれいなフォームで理想的と思われる選手がもう一人います。

北朝鮮のリチョルグク選手です。

国際的な大会に出場する機会が少ないせいか、残念ながら出回っている動画の数はあまり多くありません。

それでもプレーの映像を見ると驚く点がいくつもあります。

片面ペンを攻略する定石として、フォアに振ってバックを潰すパターンがあります。

リ選手はバック系の技術が高く、台からやや離されバックに責められても弱点を突かれているようには感じません。

バックハンドをビシビシ振ってシェーク並みのラリーが結構続いています。

いいところだけを切り取った動画だから印象が良くなるのかもしれません。

そうだとしても、あれくらいバックが振れたら片面ペンでも伍していけると思わせてくれます。


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 ユスンミン選手
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3番手として紹介するのは、歴史上最後のペンドラ金メダリストとなりそうな韓国のユスンミン選手です。

2004年のアテネオリンピックにおいて男子シングルスで優勝しました。

世界チャンピオンだからプレースタイルも洗練されているのかというと、上に挙げた2名と比べると強引さが目立ちます。

キム選手や、リ選手なら確実性を求めてツッツキで返すような場面も、割と思い切って払っていきます。

同様にショートで返しそうなボールを、体勢を崩してでもフォアで回り込んで叩き込むことがあります。

想像するに、ユ選手は一撃必殺の気持ちが強いのだと思います。

オリンピックの試合をYouTubeにアップするのはアウトなのですが、ゲリラ的に上げられています。

その違反動画の内、私はユ選手がアテネ五輪で対戦した、王皓選手、ワルドナー選手との試合を視聴しました。

「勢いに乗ったペンドラほど怖いものはない」と言わしめるほど、動いて動いて動き回り、フォアハンドドライブを放ち続けます。

韓国には徴兵制度があり、オリンピック金メダリストはそれが免除されます。

ですが、おそらくユ選手はすでに軍隊の訓練以上の厳しい練習に耐え続け、オリンピック本番は髪型を丸刈りにして臨むという気合の入れようでした。

週イチで2時間だけ卓球を楽しむ軟弱な自分が、卓球のために全身全霊をささげているユ選手のプレーをあっさり「強引」と論評するのは、おこがましいにもほどがあります。

なので「強引」ではなく「超アグレッシブ」に訂正させていただきます。


まだまだ紹介したいペンドラ選手がいますので、次回も引き続きこの話題でお届けしたいと思います。


今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

それでは、また次号をお楽しみに。

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