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2014 .12.13
昔の卓球解説書では、プレースタイルは以下の3つに分類されていました。

ドライブ型、カット型、前陣速攻型(あるいは前陣攻守型)

そして今でも、この分類が戦型を語る上で基本と考えている方は多いと思われます。


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 3種類の分類は現代にはそぐわない
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これについて現状はどうなのか、ネット上の動画を確認していると、分類に困る選手が何人も出てきます。

まずドライブマンなのか、前陣速攻タイプなのか良く分からないプレースタイルの選手が多いことに悩みます。

私の推測ですが、昔は日本式ペンホルダーに裏ソフトを貼ったタイプの選手がたくさん存在していたため、それをドライブ型と名付け、ヨーロッパのシェーク裏裏の選手もそこに含めたように思えます。

そして中国式ペンホルダーに表ソフトを貼ったスタイルも昔は主流の一つであったため、それは前陣速攻型と定義したのでしょう。

共通するスタイル毎に分類し、ある一定の選手数がいれば、それを当時の主要な戦型にしたという自然な考えだと思います。

しかしこれは時代とともに見直す必要があります。

バタフライが発行している卓球レポートでは、ずっと前から以下の5分類にしています。

シェーク攻撃型、ペンドライブ型、表ソフト速攻型、シェーク異質型、カット主戦型

最初の2つ、シェーク攻撃型とペンドライブ型は、一般的な戦型の分類を語る際は、従来通りのドライブ型とまとめて考える人もいるでしょう。

私なら同じドライブマンでも卓球レポートのように、昔の考えにはなかったシェークとペンで分ける視点を取り入れるべきだと思います。

そしてこの5つの分類全体を見渡しても、現実に近く結構よく考えられています。


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 戦型は自己申告にしてはどうか
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昔の定義に従うと攻撃型の選手は、裏ソフトだけを使っている選手をドライブ型、表ソフトを使っている選手を前陣速攻型と、主に用具だけで決めていた部分が大きいようです。

でも裏ソフトの選手でもドライブ回転重視ではなく、台の近くで早いピッチのプレーを身上とする選手もいます。

またバック面に表ソフトを貼っていても、ある程度下がってフォアのドライブ主体という選手もいます。

現実はその通りで、手元にある日本卓球リーグの選手名鑑を見ると、プロフィールに「シェーク裏表ドライブ」となっている選手もいれば「シェーク裏裏前陣速攻」の選手もいます。

これはどうやら選手自身による自己申告のようです。

私のスタイルは何なのか、自ら書くのはいいことですね。

仮にギリシャのギオニス選手や、オーストリアの陳衛星選手のような、半分カットマン、半分ドライブマンの選手なら、自分のことをどう書くのでしょう。

シェーク裏粒中陣攻守、シェーク裏ドライブ粒カット、etc・・・


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 独自の「型」を命名して楽しむ
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こういった型の分類・定義というのは便宜上決めているだけで、あまり堅苦しく考える必要はありません。

戦型だけでなく、特定の動作についても勝手に型を命名して、仲間内で面白おかしく楽しむこともできます。

以前、チャンスボールを返してしまった時、私は極度に緊張してしまい、金縛りにあったように動けなくなるとお話したことがあります。

例えばこれを「金縛り型」とします。

ここから発展させて、他の人の行動を命名するのです。

ささっと後ろに下がってロビングに備える人には、そのまま「ロビング型」か、ひとひねりして「エビ型」でもいいかもしれません。

一度見かけたご婦人で、全力スマッシュの弾道から逃れようとコートの端に急ぎ背中を向ける「逃避型」もありました。

私の理想は「ゴールキーパー型」です。

ハンドボールのゴールキーパーのように、勇気を出して身を挺するような形で向かって行くスタイルです。

何十回に1回の確率?で、カウンタースマッシュで返せるまぐれプレーが期待できます。

ただし引き換えに、腕にピン球の跡がつくリスクも覚悟しないといけません。

ゴールキーパー型も上級者になれば、まぐれが発生する確率を上げようとするテクニックを披露してくれます。

チャンスボールを上げてしまった瞬間、フォアかバックのどちらかにわざと移動するのです。

相手は空間が空いた方向にスマッシュを叩き込んでくる可能性が高くなり、そちらの方向にダメ元でラケットを振れば、神ワザカウンターが期待出るという理屈です。

私も精神面を鍛えて、金縛り型からロビング型へ、そして状況によってはゴールキーパー型の上級者の動きができるよう、精進していきたいと思います。


今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

それでは、また次号をお楽しみに。

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