2014 .12.06
電車の窓から景色を眺めていると、街路樹や看板だけでなく運動にいそしんでいる人達の姿が目にとまることがあります。
市街地だとフィットネスクラブやボクシングジム、郊外や河川敷になると、テニス、野球、ジョギング中の方などが一般的でしょう。
卓球場はほとんど見かけず、仮にあっても屋外の光を遮断しているため、プレーの様子を見かけることはありません。
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高度成長期の遺物
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昔、何度かおじゃましたことのある某卓球場は、駅からそれほど離れておらず、小雨程度なら早足で歩くことで傘は不要という便利な場所にありました。
不動産物件は駅からの距離が生命線と言われますが、他にも資産価値を左右する理由はあります。
この卓球場はかなり古い雑居ビルにあったのです。
2階が練習場所になっていて、いかにも年代物らしい狭くて急な階段を昇ります。
エレベーターはありません。
倉庫らしき1階はいつもシャッターが閉まっていて人の気配はなく、そのため練習の音や声がうるさいという苦情を心配する必要はありません。
それよりも、おそらく築40年以上経過したこの建物の耐久性のほうが心配になります。
もし解体するなら重機は不要で、横綱白鵬が柱に向かってテッポウ(突っ張りの練習)をすればそれで木っ端みじん、そんな感じです。
市街地だとフィットネスクラブやボクシングジム、郊外や河川敷になると、テニス、野球、ジョギング中の方などが一般的でしょう。
卓球場はほとんど見かけず、仮にあっても屋外の光を遮断しているため、プレーの様子を見かけることはありません。
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高度成長期の遺物
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昔、何度かおじゃましたことのある某卓球場は、駅からそれほど離れておらず、小雨程度なら早足で歩くことで傘は不要という便利な場所にありました。
不動産物件は駅からの距離が生命線と言われますが、他にも資産価値を左右する理由はあります。
この卓球場はかなり古い雑居ビルにあったのです。
2階が練習場所になっていて、いかにも年代物らしい狭くて急な階段を昇ります。
エレベーターはありません。
倉庫らしき1階はいつもシャッターが閉まっていて人の気配はなく、そのため練習の音や声がうるさいという苦情を心配する必要はありません。
それよりも、おそらく築40年以上経過したこの建物の耐久性のほうが心配になります。
もし解体するなら重機は不要で、横綱白鵬が柱に向かってテッポウ(突っ張りの練習)をすればそれで木っ端みじん、そんな感じです。
ここで一番年季を感じるのはトイレです。
まあトイレというより便所と言ったほうが雰囲気がよく伝わると思います。
全て和式で床や壁のタイルはあちこち剥がれています。
男性の小の便器は朝顔と呼ばれるタイプで、バーカウンターの前に並ぶ腰掛けみたいな形のやつです。
意外と清掃は行き届いていて、いつも消臭用のナフタリンのボールが入っています。
最近のものと比べるとサイズの小ささは否めず、的を外すのを抑えるため「一歩前へ」という注意書きが添えられています。
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満足度60点の設備・装備
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練習場所は改修が重ねられ、適切な数の蛍光灯があり光の量は十分です。
コンクリートの柱の角には全てクッションを貼り付け、ぶつかってもダメージは少なくなるようにしています。
多くの卓球場ではラケットを貸りることができるはずです。
ここの貸出用ラケットにラバー貼りラケットは1本もなく、全部誰かが使っていたラケットとラバーのお下がりです。
従って初心者でも、(縁がささくれた)カーボンラケットに、(引っ掛かりがなくなった)ハイテンションラバーという組み合わせの用具を使うことができます。
またラケットだけでなく、シューズも貸してくれるのがうれしいところです。
ただし皆さんシューズはボロボロになるまで履く人が多いようで、お下がりはなく、いわゆる体育館シューズが無料で使えます。
私もシューズが借りれるなら、荷物の量が減るのでいいかもと期待しました。
クッション性もまあまあで、他人が履いた靴は臭くてイヤという気持ちはなかったからです。
しかし自分のサイズのシューズが常にあるわけではなく、0.5cmか1.0cmくらいのサイズの違いは受け入れなければならないことが多そうです。
そのため結局毎回自分の靴を持参していました。
これでなるほどと思ったのは、ボーリング場で貸しているシューズは、かなりのバリエーションと数を用意しているんだなということです。
大型連休でお客様が押しかけても、このサイズのシューズはもうありませんといった話は聞いたことがないからです。
この卓球場の設備で他にもうれしいのは、無料でシャワーが使える点です。
若干温水器に癖があるようで、「ガコン」と音がしてお湯が出るまでにしばらく待つ必要があります。
そしてお湯の温度は安定せず、推定30度から45度の間をさまようようでした。
もしここが駅前のこれ見よがしの所にあるフィットネスクラブであれば、当然苦情を入れると思います。
ですが前述の便所の隣にあるシャワールームであることを考えると、文句を言うのは酷なように思え、皆さん我慢しているようです。
──────────────────────
くつろぎの空間
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このように物理的な条件はことごとくボロである一方、雰囲気はとても開放的です。
練習場所での飲酒や喫煙は流石に禁止ですが、飲食なら自由です。
スナック菓子やおまんじゅう、餃子や焼き鳥もいただいたことがあります。
いつも音楽を流していて、自分の聞きたいCDを持って来る人もいます。
不要になった雑誌、カタログ、うちわが置いてあり、持ち帰り可能です。
準備体操を全くしない人が多く、ポテトチップスをもぐもぐしながら打つ人がいたりするのは正直だらしないと思います。
でもこういう場所があってもいいと思いましたし、別に技術アドバイスなんてしてもらいたくない人には居心地の良い場所のようです。
嘲笑的に「オンボロぐうたら卓球場」と言っていた人がいて、まあその通りかもしれません。
私は長らくご無沙汰していて、今もやっているのかどうかは分かりません。
実業団や部活とは正反対の志?を持つ、こんなリラックスしすぎた卓球場も意外と各地でウケるような気がします。
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
それでは、また次号をお楽しみに。
まあトイレというより便所と言ったほうが雰囲気がよく伝わると思います。
全て和式で床や壁のタイルはあちこち剥がれています。
男性の小の便器は朝顔と呼ばれるタイプで、バーカウンターの前に並ぶ腰掛けみたいな形のやつです。
意外と清掃は行き届いていて、いつも消臭用のナフタリンのボールが入っています。
最近のものと比べるとサイズの小ささは否めず、的を外すのを抑えるため「一歩前へ」という注意書きが添えられています。
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満足度60点の設備・装備
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練習場所は改修が重ねられ、適切な数の蛍光灯があり光の量は十分です。
コンクリートの柱の角には全てクッションを貼り付け、ぶつかってもダメージは少なくなるようにしています。
多くの卓球場ではラケットを貸りることができるはずです。
ここの貸出用ラケットにラバー貼りラケットは1本もなく、全部誰かが使っていたラケットとラバーのお下がりです。
従って初心者でも、(縁がささくれた)カーボンラケットに、(引っ掛かりがなくなった)ハイテンションラバーという組み合わせの用具を使うことができます。
またラケットだけでなく、シューズも貸してくれるのがうれしいところです。
ただし皆さんシューズはボロボロになるまで履く人が多いようで、お下がりはなく、いわゆる体育館シューズが無料で使えます。
私もシューズが借りれるなら、荷物の量が減るのでいいかもと期待しました。
クッション性もまあまあで、他人が履いた靴は臭くてイヤという気持ちはなかったからです。
しかし自分のサイズのシューズが常にあるわけではなく、0.5cmか1.0cmくらいのサイズの違いは受け入れなければならないことが多そうです。
そのため結局毎回自分の靴を持参していました。
これでなるほどと思ったのは、ボーリング場で貸しているシューズは、かなりのバリエーションと数を用意しているんだなということです。
大型連休でお客様が押しかけても、このサイズのシューズはもうありませんといった話は聞いたことがないからです。
この卓球場の設備で他にもうれしいのは、無料でシャワーが使える点です。
若干温水器に癖があるようで、「ガコン」と音がしてお湯が出るまでにしばらく待つ必要があります。
そしてお湯の温度は安定せず、推定30度から45度の間をさまようようでした。
もしここが駅前のこれ見よがしの所にあるフィットネスクラブであれば、当然苦情を入れると思います。
ですが前述の便所の隣にあるシャワールームであることを考えると、文句を言うのは酷なように思え、皆さん我慢しているようです。
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くつろぎの空間
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このように物理的な条件はことごとくボロである一方、雰囲気はとても開放的です。
練習場所での飲酒や喫煙は流石に禁止ですが、飲食なら自由です。
スナック菓子やおまんじゅう、餃子や焼き鳥もいただいたことがあります。
いつも音楽を流していて、自分の聞きたいCDを持って来る人もいます。
不要になった雑誌、カタログ、うちわが置いてあり、持ち帰り可能です。
準備体操を全くしない人が多く、ポテトチップスをもぐもぐしながら打つ人がいたりするのは正直だらしないと思います。
でもこういう場所があってもいいと思いましたし、別に技術アドバイスなんてしてもらいたくない人には居心地の良い場所のようです。
嘲笑的に「オンボロぐうたら卓球場」と言っていた人がいて、まあその通りかもしれません。
私は長らくご無沙汰していて、今もやっているのかどうかは分かりません。
実業団や部活とは正反対の志?を持つ、こんなリラックスしすぎた卓球場も意外と各地でウケるような気がします。
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
それでは、また次号をお楽しみに。
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