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いろんな方と打つと、誰一人として同じ打ち方をする人はいませんが、ある一定のパターンというのはあります。

例えば先日お相手したAさんは、全ての球をバウンド直後で打ち返す人でした。

何の根拠もない私の勝手な推測ですが、初心者の方の20%はこの傾向があると考えています。


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 モグラ叩き打法
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Aさんはその中でもまれに見る重症の方でした。

フォアもバックもショートバウンドでビシャビシャ引っ叩き、特に両方のスイートスポットに入ったボールは、強烈な往復ビンタのようなスマッシュボールになります。

本人はできれば全てのボールを、このスイートスポットに来た時と同じように叩きたいように見えます。

ラリーを続けようという感じは伝わってこず、それは気配りができる余裕がないためか、あるいは自己中心的なのか、とにかく相手をするほうは大変です。

同じ初心者同士なら、当然のことながらラリーは続きません。

私が苦労しながら返球していると、連続して打てることに満足できたようで「あんたと打つと楽しい」と感謝の言葉を返してもらえます。

確かにラリーが続くことを念頭に置いたフォア/バック打ちは、ウォーミングアップ程度に留め、いつまでもだらだらやるのはやめたほうがいいと思います。

しかしAさんの場合それとは異なり、荒れ球しか返せないため、たとえだらだら続けたくても、実現するには厳しいものがあります。

ご本人はモグラ叩きゲームをやっている感覚なのでしょうか。

直立したまま上体をひねることもせず、腕のふりだけで返す100%手打ち打法です。

意外だったのは、浅いボールや深く返ったボールには脆いだろうと予想していましたが、モグラ叩き打法で経験値を積んでいるためか、そこそこ対応して返球してきます。


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 汗っかきなのは認めますが
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こういうタイプの方には、台から下がって返球するようにしています。

ランダムな強打に備えるには、これが一番理にかなっているのです。

デメリットとしては、ワンコースで打っていてもそれなりのフットワークが求められる点です。

左右に振られるのはもちろん、私が強打に差し込まれ浅い球しか返せなかった時、それをなぜるようなタッチで短くぺしっと返してきます。

棒立ちだと浅いボールは強打しにくいため、自然とストップボールを送るような打ち方になってしまうのです。

台から距離を取っている私は、そんな失速して落ちてくるボールに対し、右膝を床につけ低い体勢からのけぞりドライブを打つことになります。

苦労してAさんのスイートスポットに返すと、美味しいところに来たボールをカウンターショットで思いっきり打ち返してきます。

考えようによってはとっても理不尽なラリーです。

Aさんは常に棒立ちで手打ち、一方の私は前後左右に動きまくり、運動量も50倍程度違いがあるでしょうか。

「ちょっと汗を拭かせてくださいね」と声をかけると、Aさんは「あんた随分汗っかきだね」と笑顔です。

別にAさんに悪気があるわけではなく、卓球というスポーツをやり始めると、一定数の方が自然とそうなってしまう打ち方なので、苦笑いにとどめました。

でもこんな場合、何らかのアドバイスはしたくなりますね。

「バウンド直後ばかりを打つのではなく、頂点を打つこともしてはどうですか」とか、「心持ち台から距離をとって打ってみてはどうですか」とか、「腕の振りだけでなく、上体のひねりも入れてはどうですか」などなど

相手が理解してくれるか、対応できそうかなどあれこれ考えながら、言葉は選ばなければなりません。


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 スローテンポのBさん
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同じ日、Bさんとも練習をご一緒させてもらいました。

Aさんほどではありませんが、同じくちょっぴり我慢を強いられました。

BさんはAさんよりは卓球の腕前は上で、私の希望する練習をお願いしました。

バッククロスに下回転のボールを出してもらい、それを払っていく練習です。

多球練習なので、構えて1秒以内でテンポよくボールを出してくれることを期待していました。

ところがBさんは構えから一旦静止して、とてもおごそかにボールを出してくるのです。

全日本の決勝戦でサーブを出しているなら分かりますが、私のようなどうでもいい奴の多球練習です。

少しだけはっきり言ってみようかなと思い、「もう少しテンポ良く出してもらってもいいですか」と声をかけました。

Bさん曰く、この動作でなければ切れたボールが出せないのだそうです。

一瞬同意しそうになりましたが、それなら台にワンバウンドさせ、そのボールに下回転をかける方法はどうかと提案してみました。

Bさんにとっては初めてやる動作でしたが、そこそこバックスピンがかかったボールをテンポよく出すことが出来たので、結果オーライでした。


AさんとBさんと私、果たして最善の練習とコミュニケーションができたか、少し疑問が残りました。

まあどこの練習場でもこんなことがいつも起きていて、ああだこうだと言いながらやってるんでしょうね。


今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

それでは、また次号をお楽しみに。

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