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前々回はネットインについて書いてみました。

卓球ではネットインやエッジによる得点に対しては謝るのがマナーとなっています。

今回はそういった謝る場面について書いてみたいと思います。


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 ネットエッジは失礼なのか
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ネットインやエッジの影響で得失点が決する事になった場合、得点した側が済まないという意思を示すこととなっています。

それは事実上の世界共通マナーです。

さてここで頭をまっさらにして考えてみることにします。

ネットインやエッジでラリーが終了しました。

その成り行きをごく自然に眺めると「あー、ぎりぎり入ったね」と解釈できるでしょう。

ボールのわずかな動きで得失点が左右する事象が発生したのです。

これを踏まえ得点できた側は、純粋に考えてラッキーだと感じるのが普通ではないでしょうか。

頭が卓球マナーに染まっていない初心者が試合をしていて、ネットインやエッジで得点すればガッツポーズを取っているのを目にします。

なので改めて考え直してみれば、ネットインやエッジで得点してもそれは喜ぶべき場面なのだと私は考えます。

ところがどうしようもない不可抗力による結果で得点できたことに対し、大人の配慮を見せる所作が自然発生的に広がったのでしょう。

「僕は幸運にも得点できたけど、紙一重で君は失点となったことに同情するよ」みたいな感じで。

そしてなんだか日本では手のひらを相手に向けて「済みません」と言う、動作+言葉がスタンダードになっています。

これを強いられる圧力は市民大会など巷の試合ほうが顕著で、トップ選手の試合はまだ控えめなように思えます。

ボールを拾いに行った相手が、台の前に戻ってきたそのタイミングまで待って謝るのが正式だと考えている厳格な人もいるとか。

もちろん何かに対して謝る場合は、相手に対し真摯に向き合う状態で行うのは当然です。

しかし別段無礼を働いたわけではなく、不可抗力に対する同情なのでそこまでの配慮は必要ありません。

海外選手のような人差し指を立てるだけの無言ゼスチャーでも構わないはずです。

厳格な人にそんなスカした(ように見える)ポーズをすると説教を食らうかもしれませんね。

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 お詫びが必要な場面
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そして再び人間の根源的な感情に沿って本当に謝るべき状況について考えてみます。

例えば自分が放った打球が相手の顔面を直撃してしまった場合は、文句無しで即謝罪が必要です。

不可抗力であってもそれにより起こった結果は相手に恐怖感を与えてしまっているからです。

そして真逆の立場で謝るべきだと気持ちを切り替えたほうが良いのが、相手選手からの苦情申し立てです。

違反サーブ(トスが低い、ハイドサーブ)、遅延行為、などいろいろあります。

自分では問題ないと思っていたことを突然指摘されるので、普通はイラッとします。

しかし客観的に見て、ご自身の認識のほうが怪しい場合が多そうです。

従って素直に謝り指摘事項を改めたほうが妥当でしょう。

もちろん中には微妙なケースも存在します。

私が審判をやっていた試合で、スマートウォッチを外してくれと相手に要求していた人がいました。

一瞬反射するから嫌だったのでしょうか。

言われた人は端的に「はい」と応じましたが、拒絶していたらどうなっていたのか。


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 時代を経て変わるマナー
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さて私自身はどうしているかと言えば、ネットエッジは即「済みません」と声を発し、相手が台の所に戻ってきた時点で手のひらを向け再び「済みません」の2度謝りをしています。

心の奥底では済まないとは全く思っていません。

だって失礼でもなんでもないからです。

しかし全世界で済まないという意思表示をするのがマナーとなっているという現実があります。

また大したことではないので、自分の信念を曲げているという感覚はありません。

従って気持ちよく試合がスムーズに進むためなら変なこだわりは捨てようと考えています。

スコアが10-0になったら、わざとミスして1点恵んであげるという謎マナーはほぼなくなりました。

もしかすると将来ネットエッジで得点したらガッツポーズというのが普通になる日が来るかもしれません。


今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

それでは、また次号をお楽しみに。

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