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前回は気配りシニアの方についてお話ししました。

今回ご登場いただくのも巷の愛好家の方ですが、やや厳しい頑固オヤジ的な人です。


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 集中するのはラブオールから
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町田さん(仮名)は50代くらいの男性です。

休憩ベンチに座ってお話をうかがっていると、しきりに「考えろ」という点を強調されていました。

試合の際、ラブオール直後だからといって漫然とその後の成り行きに従って試合内容を組み立てていくのはよくないという忠告から始まりました。

世間には分析的ではなく情緒的な方も大勢いらっしゃいます。

「ゲームオールのジュースのあの1本は大きかった」などと言う人を町田さんは手厳しく批判します。

漫画やドラマを見ているなら、そういった演出に感動するのは構いません。

でも現実においては全くのナンセンスです。

試合が始まった最初の1本と最終ゲームジュースの1本は同じ価値です。

感情は捨てて考えろというその言葉に、私も深くうなづけました。

ただそれとは逆に、時間的に先行して得点することは大切だと力説していました。

同じ勝ちでもドラマチックな逆転勝利より、先行逃げ切り、最善なのは一方的なぶっちぎり勝利です。

スコアが7-1くらいだと、リスクが高めの攻めを1~2回は試してみることができます。

もちろん1点の重みはそこでも同じという認識です。

しかし取れる選択肢の幅が増え、心理的な負担も少なくなるスタートダッシュを、1ゲーム目の0-0から狙う心構えで臨むべきとのことです。

私は適宜相槌を打ちながら傾聴していると、町田さんのお話に込める熱量が徐々に上昇していく感じが伝わってきました。


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今回は卓球界の主流である、両面に裏ソフトラバーを貼ったドライブマンについてお話ししたいと思います。

攻撃型で裏裏だとドライブマンだと短絡的に考えてしまいがちです。

そうではなく本当のドライブマンとはどんな人なのか深堀りしてみます。


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 ドライブ連打だからドライブマン
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シェークにしろペンにしろ、両面裏ソフトの人は多数派です。

その中にはミート主体やブロック多用、ラリーを好まず一発打ち抜きタイプの人もいます。

従ってドライブマンという呼称は適切でないように思えます。

別にそういうタイプの人を批判しているわけではなく、それはそれで各自が選んだスタイルなので尊重します。

ただ私個人が理想とするのは、純粋なドライブマンです。

卓球という競技はボールに回転を掛けることが大きな特徴です。

表現が大げさに聞こえるかもしれませんが、それが卓球をする醍醐味で回転を操る喜びを皆さんにも堪能してもらえたらと考えています。


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これまでにも卓球動画について何度かお話をしたことがありました。

動画にもいろいろなものがあり、自分のプレーやフォームを確認する自撮り動画、トップ選手から巷の選手まで幅広いレベルが存在する試合動画などがあります。

今回はそれらとも異なるレッスンビデオ的な動画を取り上げてみたいと思います。


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 分かりやすく無料なのが嬉しい
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実用性を考えると、レッスン動画は自撮り映像に次ぐ有用度の高さがあるのではないでしょうか。

どうやれば自分は上手くなれるのか日々悩んでいるワナビーには、一筋の光に思える映像に巡り合うことがあります。

YGサーブの出し方、レシーブのバリエーション、(私が挫折した)ペン裏面打法など、様々なハウツー映像がアップロードされています。

若干の広告映像や「チャンネル登録お願いします」などのメッセージが流れたりしますが、無料で上手い人の技術解説が視聴できるのを活用しない手はありません。

テーマ毎に短く分けて作成されているものが多く、電車での移動中など隙間時間にお手軽視聴ができてしまいます。

内容につられて手を動かしてしまうことがあるかもしれません。

しかし空いている車内であれば「むむっ」とチラ見される程度でどなたに迷惑もかかりません。

昔だと雑誌に載っている連続写真をじっくり見て、頭の中で再現する必要がありました。

動画であればそのままリアルな動きが把握できます。

そしてこの打法の肝となる部分はどこかや、陥りやすい駄目パターンを併せて説明してくれているものもあります。

キーワードを工夫して検索を繰り返せば、少数派やニッチな話題についてもヒットすることがあります。

絶滅の危機にあるペンホルダーといった大雑把なくくりだけでなく、さらに競技人口の少ないペン表のPUSH、ツッツキ、弱点など詳細まで出てくることがあります。


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今回はペンホルダーで粒高ラバーを主体的に使う戦型について書いてみたいと思います。


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 スポンジのないラバーを使用
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ちまたでは「ペン粒」「粒高ブロックマン」などと呼ばれています。

他の戦型と同様それぞれに個性があり、私なりに大まかな分類をしてみました。

大別すると攻撃度の度合いで、1)守り主体か、2)攻守バランスになるかと考えています。

いずれにしてもこのタイプの人が使っているラバーは、スポンジのない1枚ラバーの粒高です。

粒高ラバーの特性であるいやらしい変化を最大限発揮するには、OXと呼ばれているスポンジなしのラバーが最適です。

一方粒高ラバーを貼っているカットマンの場合は、安定性を重視してほとんどがスポンジの付いたラバーを使っています。


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私はラケットの片面だけに裏ソフトラバーを貼ったペンドラ(ペンホルダーのドライブマン)です。

卓球場で出会うヤングの皆さんには片面だけのペンドラなんていません。

でもシニアの方もいらっしゃるので、雑談の中でペンにまつわる様々なお話を聞くことができます。


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 左右の打ち分けに対する考察
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サーブを出し返ってきたボールを3球目攻撃で狙い撃とうとしているのは、シェーク攻撃型の人と同じです

両者の違いは可能な限りフォアハンドでドライブを打ってやろうという姿勢か、両ハンド攻撃の気持ちで待つかという点です。

レシーブがバックに来た際にその違いが現れます。

シェークの人ならバックハンドで払っていく場面でも、ペンドラは回り込んでフォアハンドドライブを放つケースが多くなります。

また同じペンドラでも人により次の展開に対する違いがあります。

Aさんはつなぐか決めるかでコースの打ち分けをしています。

つなぎのドライブを送り返ってきたボールに備えるという想定なら、3球目はクロスに打つのを定石としています。

一方次の返球は想定せず、この一打で決める気持ちの場合はストレートに打ちます。

何が何でも絶対こうするというほどではありませんが、つなぎはクロス、決めるならストレートというご自身なりの基本セオリーをお持ちです。

Bさんはどちらのコースに打つかは状況や流れ次第というお考えです。

一方向ばかりだと読まれたり慣れられたりするので適宜散らし、それ以上は深く考えません。

同じ球威ならストレートのほうが決まりやすいという認識は持たれています。

しかし人間にはどうしてもミスがつきもので、それを低減する物理的な理由を考慮すると長さが確保できるクロスのほうが返球成功率は高くなります。

従って十分な体勢で決め球を叩きつけられる場合でも、クロスに打つことが多めです。

ペンドラ強打マンの試合でよく目にする一撃必殺のクロススマッシュですね。

クロスに打って返球された場合、最も遠いコースに返されたパターンでも向こう側サイドに並行の軌道で返ります。

サイドを切ってより遠くへ逃げていくボールにまではならないため、次球を飛びついて返せる確率が高くなります。

よって強打ができず安全に入れに行く場合、Bさんもほぼクロス返球にしています。


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たとえ週一の運動不足解消の卓球であっても、漠然と取り組むのはもったいないことです。

アンテナをピンと張った状態にして、周囲の事象を注意深く観察すれば様々な発見があります。


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 テカらない台を選ぶ
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Tリーグの会場などでは、卓球台のどちらに立っても均等に照明が調整されています。

しかし私がお邪魔する巷の卓球場は、どちらかの側が台がテカって見える、あるいは両方テカっているが一方はマシということがあります。

私は台の反射をやや気にするタイプだと自覚しています。

従ってローテーションの練習でテカる側になったのなら諦めますが、選べる状況なら代わってもらうことがあります。

初めて訪れる場所でもコート双方の反射度合いを確認します。

試合だとジャンケンに勝てばサーブを選択する場合が多いはずです。

私はサーブ権はテカリ台を避けるよりも高い優先度をつけています。

勝ったのにあえてレシーブを選ぶ人がいらっしゃり、それはその人なりの理由があるのでしょう。

いずれにしても私としてはラッキーで、そこからさらにテカリの少ない側も選ばせてもらいます。

多くの人は今立っている側で試合を始めようとしますが、テカリが激しいなら相手がレシーブを選択した場合、コートの交代を申し出るべきです。

これは行使して然るべき権利です。


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2023 .08.05
今回は卓球台の上にあるボールを捌(さば)く台上技術についてお話しします。

前回、卓球でラリーを期待するのは幻想であるという考えの人を紹介しました。

同じ考えの人なら台上ボールの処理に対する重要度は高いのではないでしょうか。


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 想定外のツッツキ
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まずは私の体験談を書いてみます。

お名前はもう忘れてしまったAさんと試合をしたときのことです。

ラブオール直後の私のサーブで、Aさんのバック前に下回転を出しました。

Aさんは上体をすくめたような感じで控えめなラケットワークを取りました。

しょっぱななので安全なストップレシーブから入ろうとしたのでしょう。

返球が甘ければ飛び込んで3球目を決めてやろうと、私は前のめりの気持ちになりました。

ところがAさんは打球する際、ブンと鋭く腕を振りブチギレのツッツキを私のバックに深く送ってきました。

私はのけぞりながらループドライブで返球しようとしましたが、見事に差し込まれた形になりミスってしまいました。

「ドンマイ」と心のなかでつぶやき、2本目のサーブはミドルへ下回転を出しました。

1本目のように深くツツかれても今度は万全の体制で回り込み、ドライブを打ち込む予定でした。

Aさんは少しだけバック側に体を移動させ、フォアのツッツキで私のバック側に返そうとしました。

その直後2度めの意図しない返球を食らってしまいました。

Aさんの体の動き、および視線の双方は私のバックへのツッツキでした。

しかし打球直前に手首だけをグキッと曲げ、フォアサイドを切る鋭角のツッツキで返してきたのです。

以前ご紹介したワルドナー選手の小技、顔面フェイクモーションです。

スコアはまだ0-2でしたが、私には衝撃的な内容でした。

Aさんはツッツキを2本打っただけ、しかも2本目はノータッチのツッツキによる得点です。

これが格の違いなのかと愕然としてしまいました。


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ずっと前にいろいろな構え方があることについて触れました。

改めてそれらについて思うことがあったため新たに書いてみました。


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 低い目線
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個性的な構えをする人にはなんらかの理由が存在するはずです。

そういう仮説を立て、ひとまず真似てみることにしました。

ブラジルのカルデラノ選手はとても低い前傾姿勢を取ります。

目線をほぼ卓球台と同じ高さまで下げる極端なポーズです。

ただしこれは構えた直後の姿勢で、相手がサーブを出す動作に入った時は上体を起こします。

同じ動きを実際にやってみました。

まず台と同じ高さに目線を下げてみました。

これについて特に意味は見い出せませんでした。

次の動作で体を起こした時、台を俯瞰している感じが強くなったような気がしました。

視点の変化が発生するので多くの方がそうなるはずです。

つまりこれが相手サーブの動きを的確に捉えるため、カルデラノ選手が到達した最適解なのでしょうか。

ドイツのボル選手も構えは低く、顔の前に立てたラケットをかざすという特徴があります。

レシーブは最もボールを見極めなければならない場面です。

そのための各自の工夫なのかまでは正直分かりませんでした。

どちらかと言えばリズムを取るため、あるいは定形の動作をすることで気持ちを落ち着かせる意味が強いのではと解釈しています。

レシーブでボールを凝視することは大切です。

しかしそれを出す相手のモーションがどうなのかはさらに重要です。

私としてはそこに注力するため、直前の視線の移動は避けたほうが良いと考えています。


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前々回はラバーの厚さを大胆に変えようとしている方を紹介しました。

今回はペンからシェークへの転向を試みた人の話をお届けします。


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 研究という位置づけ
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佐々木さん(仮名)は、伝統的な日本式ペンドラ(ペンホルダーのドライブマン)です。

角型の単板ラケットの片面だけに特厚の裏ソフトラバーを貼っています。

ペンホルダー使いがシェークに変えようかと思う理由は以下が多いと思います。

フォアで動き回るのはキツイ、バックハンドでも打っていきたい、時代はシェークハンドだから、等々。

佐々木さんはクールな方で、何かから逃げようとする考えや世の中の多数派がどうのこうのという情緒的思考は一切気にしませんでした。

片面だけのペンドラがフットワークを駆使してフォアハンドで打つのは、傍から見ていると一生懸命さが伝わってきます。

しかし両ハンドで打つシェークのスタイルは、移動量が減り打球時の安定感が増します。

どちらが合理的なスタイルかは明らかで、それを否定する余地はありません。

そこで実際にペンからシェークに変えてみる際、どういうことになるのかを体験してみようと思いました。

佐々木さんはシェークに変えようと決断したのではありません。

週末だけにプレーする一般愛好家です。

その程度の練習量で、今のペンのレベルと同等まで達するのは不可能と割り切っていました。

トップ選手のプレーを見ると誰しもときめくでしょう。

しかしそれについて、3日くらいの練習でチキータができるようにならないかとか、10分でYGサーブが出せないかなどと安直な考えを抱く脳天気な人もいます。

佐々木さんはそういう卓球を舐めるようなことは決してしない人です。

従ってシェークへの転向は100%あり得ないと確信した上で取り組む一種の研究でした。


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2023 .05.13
今使っている用具はご自身に最適で満足できている人がいます。

そうではなく他により良い候補はないかと気持ちが揺れ動いている人もいます。

後者でよくあるのは、テナジー05かディグニクス05かといった似通った違いで迷っているケースです。

他方でペンからシェークに変えてみようかといった大きな違いで悩んでいる人もいます。

今回ご紹介するのはその中間くらいのお悩みを持つ方です。


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 両面に極薄ラバー
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Iさんは50代あたりと思われる男性です。

ラケットはカーボンが入った高反発で打球感がしっかり手に伝わるタイプを使っています。

特徴はそのシェークハンドラケットの両面に極薄の裏ソフトラバーを貼っている点です。

スポンジ厚が1.5mm程度の中を貼っている人ならまだ見かけることはありますが、1mmほどの極薄は珍しい存在です。

Iさんはその極薄ラバーを卒業し、両面共に真逆の2mmを超える厚さMAXのふかふかラバーに変えようか迷っていました。

現在は極薄なのであまり回転を掛けたボールではなく、ミート主体の表ソフト的な返球になっています。

それが大きな個性になっていて、パチパチ叩く打ち方は相手にやりづらさを感じさせます。

ただ打っているご本人にとっても諸刃の剣状態となっていて、それが現在の悩みのタネなのです。


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今回はフェイクモーションについてお話ししたいと思います。

私たちは自然な動きならこうなるというパターンを反復練習により体に覚えさせています。

考える過程が省略され素早く反応することができます。

それを逆手に取るのがフェイクモーションです。


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 どうやって惑わせているか
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最もよく見かけるのがサーブでの利用です。

打球した直後にラケットを動かす余計な動作を入れる人がいます。

馬琳選手、パーソン選手、張一博選手などは、大部分のサーブがそうなっているかと思うくらいラケットをしゃくりあげています。

下回転を掛けた切れたサーブと切れていないサーブを使い分けて出しています。

通常それだけだとラケットの移動角度で回転量がわかってしまいます。

そこでどちらの場合も打球後にまやかし動作を追加し、相手の判断を狂わせるのです。

水谷選手はそれらとは別パターンのサーブを出すことがあります。

下回転を掛けたあとラケットを下向きにして引き上げます。

その動作により横回転に見える下回転を出しているのです。

相手がこれに騙されると横回転のつもりで打ったら下回転だったため、ネットに引っ掛けて失点という結果になります。

市民大会レベルでは水谷選手のようなパターンはあまりお目にかからないと思います。

よくあるのは下回転に見せかけて返球を浮かそうとするサーブです。

なんかよくわからないけど一瞬変な動作が入ってるサーブは、少なくとも下回転の可能性は低い場合が多いと思います。

面を立て気味にし、ショックアブソーバーになった気持ちで短く止めるようにすればうまく返せるかもしれません。


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偉人は後世に語り継がれる名言を残します。

それだけでなく身近な人の一言が自分に大きな影響を与えることがあります。

と言うと大げさですが、まあちょっとした驚きがありましたので、それについてお話しいたします。


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 2種類の特殊ラバー
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ある日、某卓球場に行ったときのことです。

諸事情で指導員や他の参加者がしばらくの間、到着できない状態となっていました。

私だけが入室しており、みなさんが来るまで卓球マシンを使ってみることにしました。

貸出用のラケットの中に1本だけ、変則ラバー体験用のラケットがありました。

片面にアンチラバー、もう一方には粒高の1枚ラバーを貼ったラケットです。

シェークのラケットですが、私はペンホルダーなのでそれをペン持ちして使い始めました。

マシンから横回転系の短いボールを出し、それを魔球サーブを出されたという想定でアンチラバーと粒高ラバーそれぞれで返してみました。

たまたまその時だけの感触ではありますが、全体としては予想に反し粒高のほうが返しやすいかと感じました。


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