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各社から2017年春の新製品が発表されました。

トップシェアを誇るバタフライは2015年から製品数を絞り込み、同時にカタログの作りも一新しました。

その独自の流れは、今回の新カタログでさらに違った方向へ向きを変えています。


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 無駄なのかオシャレなのか
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100ページもある分厚いカタログで、最初の3分の1は製品紹介ではなく写真集と表現したほうが適切なように思えます。

特定の契約選手を取り上げ、カタログの最初の部分でちらっと紹介するやり方はこれまでにもありました。

しかし今回はその分量がとても多く、ページをめくってもめくっても肝心の製品が出てきません。

カタログと間違えて別の資料を選んでしまったのかと不安になるほどです。

私の勝手な推測ですが、バタフライはどこかのデザイン会社に依頼してそこからコンサルティングも受けているのだと思います。

いわゆる典型的な「製品カタログ」から脱却し、ステータスを高める方向に進んでいるのでしょう。

製品の絞り込みについては、私は好意的にとらえています。

種類が多すぎると消費者は迷ってしまい、結果的に購入に至る率が下がるという話を聞いたことがあります。

2005年のバタフライのカタログがそれを端的に表していました。

圧倒的なラインナップで、全方位にこれでもかと言わんばかりの製品展開をしていました。

今回の新カタログは、フィーリング重視なのかイメージ戦略なのかそのあたりの狙いは今ひとつ分かりませんが、製品以外のページが多すぎて個人的には好きになれません。


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 他社は静観中
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こういったバタフライの動きを見て、どこかが追随してくるのではと考えていました。

ところが2017年になってもそんなメーカは現れません。

各社は従来通りのカタログ作りをしています。

石川選手の笑顔がまぶしいニッタクのカタログは、良くも悪くも昔のバタフライのような存在になっています。

時代の流れでペンホルダーの品揃えは減りましたが、全体としてはラインナップの縮小は感じられません。

製品がぎゅうぎゅう詰めで、感性に訴えるバタフライとは対極の直線的アピールです。

TSPもニッタクと同じなのはうなずけますが、TSPの高級ブランドの位置づけであるVICTASならバタフライ的な冒険をしてもよさそうに思えます。

TSPは従来通りの品揃えを維持し、VICTASは徐々にラインナップが増えています。

TSPブランドと合わせるとかなりの製品数になり、実質的にはニッタクと並ぶフルラインナップ戦略を取っています。

私としては見ごたえがあって毎回楽しむことができます。

でもメーカさんとしては、正直多すぎてカタログを作る作業だけでも大変ですよね。

キャッチコピーはどうされているんでしょうか。

何もつけないという選択肢もありますが、それは手抜きと思われて嫌なのかしっかり何がしかの言葉が添えられています。


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 内部事情
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卓球用品ではありませんが、過去に私も某社の某製品についてカタログの作成に携わったことがあります。

ページ数や章立ての変更、誤字脱字あたりはソフトウェアでチェックしますが、どうしてもそこから漏れるケースというのが毎回あります。

サイズなどの数値は人間が資料を突き合わせて再確認していましたし、画像の場所が違っていたり左右反転しているようなことは珍しくありません。

印刷業者に最終データを渡したのに訂正が入り、平身低頭で差し替え情報を出すこともたまにですがありました。

卓球用品でも同じだと思いますが、販売員向けの販促資料もカタログと並行して作ります。

訴求ポイントという売りは何なのかをかいつまんでまとめたものや、ライバルメーカのこれに対してはこうアピールすべしといったのもありました。


カタログを見てもいろいろありすぎて迷ってしまうから、店員さんに聞くという人もいるでしょう。

ただし店員さんも人間なので、面倒くさい製品は勧めたくありません。

「愛ちゃんが使っています」「一番良く弾みます」のような分かりやすい製品は購入に直結します。

従って「お客様にアピールする以上に、販売員に好かれる製品にしろ」と力説していた営業部長さんの言葉を思い出します。

もう一つは手離れの良い製品が販売員に好まれます。

購入後に問い合わせがあまり発生ないという意味で、車や家電などでは重要です。

卓球用品ではほとんどが売り切りで、手離れが良いものがほとんどです。

卓球ロボットなどはやや手離れが悪いかもしれませんので、売りたくない販売員がいるかもしれませんね。


今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

それでは、また次号をお楽しみに。

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