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これまでに多くの練習場を使わせて頂く機会があり、それぞれの場所で準備をしていると様々なタイプの台があることに気づきます。


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上板分離式の台
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もうあまり見かけることはありませんが、かなり古いタイプで上板と脚が分離している組み立て式の台を使っている体育館がありました。

どのような台かイメージがわかない方もいらっしゃると思います。

(本件とは全く関係のない方のブログの画像ですが)こんな感じです。
http://suzukiq.blog.ocn.ne.jp/photos/uncategorized/2007/10/05/r0011394.jpg

[組み立て方法]

まず台を載せるための脚の部分を作ります。

交差した2本の脚を開いて、上から見ると「X」の形に広げます。

これが台半面の脚になります。

そのX状の脚の上に台の上板を載せて半分が完成します。

同じようにもう半面を作り、2つをぴったり合わせて完成です。

台の上板を載せる作業は1人では不可能です。

2人でよっこらしょと運びながら、昔の人は苦労していたことを実感できます。


この手の台は結構頑丈で、金属部品を多用した現代の台よりも構造が単純で修理もしやすいという話を聞きました。

そのため絶対数は減っていますが、驚くほど長期間使われているケースがあるそうです。

昔の台の特徴で黒板をイメージさせるような黒や深緑が使われていて、現在のような明るい青などはありません。


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セパレート式の台
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設置したり片付けたりするのは若干手間がかかりますが、構造が比較的簡単なため安価でお求め安いものにはこのセパレート式の台が多いです。

半面ずつ組み立てた後、2つを合わせるのは面倒ですが上述した昔の台と比べると格段に楽です。

このタイプの台は取り扱いに際し1つ注意が必要なことがあります。

意図しない状況で折りたたんだ状態に戻らないようストッパーがついているものが多く、安全のためこのストッパーを必ずかけておくことが事故防止につながります。

なお、安価な台にこのタイプが多いですが、かならずしも安価なものだけでなく高級な台の一部にもセパレート式を採用しているものがあります。


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折りたたみ式の台
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現在最も多く使用されているタイプです。

設置および取り扱いの便利さで非常に優れた製品です。

使用時に注意しなければならないのは、台を開いたり折りたたむ時は必ず2人で両側から扱うことと、力のない小さな子どもやご高齢の方が扱うのは避けることです。

これまでに発生した卓球台の事故で多いのは、このタイプの台を取り扱っていたケースです。

折りたたむ方向は台によって異なります。

V型が多いですが、Λ型のものもあります。

この2つが混在していると台の設置や片付けに戸惑います。

実際、ある体育館で起こったのですが、若いお兄さん方がΛ型の台をV型と思い込んで力づくで折りたたもうとして壊れてしまったことがあります。

上板とフレームの接合部分がバリバリと裂け、痛ましい有様でした。

できれば混在は避けるべきですが、どこも予算に限りがあるでしょうからそんな贅沢は言えないでしょうね。


私が今まで見た中で一番印象に残った台は、このタイプの台で板の裏側に毎年の卒業生のサインが入った卓球台でした。

練習が終わって折りたたむ時に分かり、しばらく眺めていました。


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その他の特徴
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その他、市販されている台で以下のようなものがあります。

・ガスを封入した衝撃吸収装置を使い、開いたり折りたたんだり
 する際の負担を軽減した台

・車椅子の方も利用しやすいよう、脚を中央部分に寄せた台

・小学校2年生以下のバンビの部では高さが66cm(一般の台より
 10cm低い)の台を使うのですが、その調整を油圧式の装置で
 行える高級卓球台があります。
 一般にバンビ対応の台はピンを差し替えることで、高さを調整
 するタイプのものが多いです。


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保守
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卓球台も長く使っていると修理が必要となってきます。

スポーツ用品店の方から聞いたのですが、メンテナンスまで考えると自社で生産している三英などのメーカがいいということでした。

大手総合メーカも悪くはありませんが卓球台はOEMになっていることが多く、保守部品の手配などで時間がかかる場合があるそうです。


修理と言えば某練習所で表面の傷が目立ってきた台が修理され、新たに緑色に塗装されたことがありました。

練習していると「あれっ・・・」ピン球がだんだん緑色になってきました。

手で台を触っても色はつかないのですが、何度も打ち付けられるピン球は変色してきます。

最初のうちだけだから我慢して欲しいとのことで、しばらくは抹茶色のボールを使った練習となりました。


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特注の台
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さて、やはり気になるのは、有名な大会で使用されている特注の卓球台です。

昔はたとえ世界選手権であっても、脚やフレームがそのまま見えた台を使っていました。

20世紀の終わりごろにスカートといって、通常の台の上板から下の部分をすっぽり隠す覆いが使われるようになりました。

2001年に大阪で開催された世界選手権では、日本のメーカ三英が開発したトリブリアンという斬新なデザインの台が話題になりました。

これは横に寝かせた三角柱の上に上板が載ったユニークな形をしていま
した。
http://www.touyoutaiki.jp/images/SA_10904.jpg

その後も卓球台のデザインの進化は著しく、透明で青い光を放っていたり画像を表示したりするなど演出効果が向上しています。

しかしああいった台はどういう仕組みで高さ調整してるんでしょうね。

世界のトップ選手が競う大会で使用するんですから、台が水平になるよう極めて厳格に設定しているはずなので、調整機能がどうなっているか大変気になります。

さらに来年のロンドンオリンピックの卓球台について、国際卓球連盟のシャララ会長が気なる発言をしています。

「足のないフローティングの卓球台です。どういう形になるかは
 秘密です。
 もし、フローティングの台が無理だとしても興味深い卓球台を
 お見せできると思います。」

一体どんな台なんでしょうか???


今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

それでは、また次号をお楽しみに。

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