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卓球のラケットにもトレンドはあり、主流から外れたものは徐々に消えていく運命にあります。

練習場でシニアの方と話していると、自分が希望するタイプのラケットが見当たらないと不満を口にされていたことが何度かありました。


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 少数派のラケット
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■丸形日本式ペンホルダー

大昔はどの国産メーカーもラインナップにあったそうで、ペンホルダーの衰退に伴い真っ先に廃れていったのが丸型です。

角型や角丸形なら置いてあるお店は多いのですが、丸型となるとお店をはしごしても苦しそうです。

丸型なら中国式があるじゃないと、シェークを使っている人から意見をもらうことがあります。

シェークの人には、人差し指を引っ掛けるあの日本式グリップの重要さが理解できないのでしょう。

中国式を握るくらいなら角形の日本式のほうがまだマシという、日本式グリップしか受け付けない方は少なからず存在します。

取り扱いは減ってはいますが、ダーカー、アームストロング、コクタクなどはまだ販売をしています。

そのためお店に依頼して取り寄せてもらうか、ネットでの購入という手があります。

できれば購入前に実物を手にとって確認したい気持ちは理解できますが、それは我慢していただくしかないかと思います。


■特殊素材入り日本式ペンホルダー

これもペンが多かった昔には沢山の種類がありました。

現在この種類を探すならラージボール用のラケットを当たってみるべきです。

ラージ用は全体的にお値段が高めとなりますが、反発力に優れる製品が多いという傾向があります。

ラージ用と謳っていてもラージだけでしか使えないわけではなく、40mmボールを使う公式戦で使用可能です。


■アナトミックグリップ

シェークのグリップの最大勢力は、先端に近づくにつれ弧を描いて広がるフレアタイプで、二番手が真っ直ぐなストレートです。

他には先端に向かって直線的に広がっていくコニックと、手のひらに当たる箇所が膨らんだアナトミックがあります。

コニックはほぼ絶滅状態に近く、ただフレアにそこそこ似ているため、慣れてくださいといっても暴論ではないように思えます。

問題はアナトミックで、このグリップの使い手はこだわりが強そうです。

日本のメーカーでは品揃えは少なく、スウェーデンのスティガ社ならアナトミックのラインナップは豊富なので、そちらで選べば良いと思います。


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 多すぎるバリエーション
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さてスティガのラケットは、昔ヤサカが代理店をしていた頃はそれほど取扱種類は多くありませんでした。

その後日本法人が設立され卓球人気も相まってか、今では多数のラインナップを誇る状態となりました。

多すぎると感じている人は私の他にもいるはずです。

以前練習場の休憩場所で、ある方とスティガ社のWebサイトを見ていました。

似たような仕様のラケットを3~4本挙げ、これらはどう違うのかという話になりました。

身も蓋もない結論ですが、どれを選んでも大差ありません。

Aは少しだけ重く、Bは少しだけ分厚く、Cは少しだけ高いという違いです。

「現物を使ってもいないのにどれも同じなんて、よくそんなことが言えるね」と笑いながら突っ込みをいただきました。

でもその方も「多分そうだね」と概ね同意してくれました。

A、B、C、3本の中から選ぶ際の判断基準は、ずばりグリップデザインの違いでしかありません。

メーカーの営業の方はそれぞれの製品の特徴を説明できなければならず、ラインナップが乱発状態になると苦しくなるとお察しします。

販売店のスタッフさんなら手離れの良い商品を好む傾向があります。

ヒット作でよく認知されていたり、スタッフさん自身が特徴をしっかり説明できるケースが該当します。

スティガのラケットなら、クリッパーウッドやオールラウンドエボリューションが定番中の定番で、このどちらかを勧めておけば無難です。

お金に余裕がありカキンカキンに弾むラケットを希望する人には、カーボネードシリーズの最上級モデルを案内すればいいと思います。

カーボネードには、かっ飛び→ぶっ飛び→超絶ぶっ飛び、の3種類があり、弾みに応じてお値段も上昇します。

この手のラケットに興味がある人は、最高性能の商品しか眼中にありません。

一応、かっ飛びとぶっ飛びも仕入れても良いかもしれませんが、それはあくまでも超絶かっ飛びを選んでもらうための比較対象となります。


以前も触れたことがありますが、適切な数の選択肢は好意的に受け取られる一方、数が増えると混乱を招き購入に支障をきたすそうです。

スティガ社のラケットは思い切って種類を半分に絞ったほうが良いのではないかと考えています。


今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

それでは、また次号をお楽しみに。

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