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私は長らく中ペン(中国式ペンホルダー)を使っていましたが、最近はもっぱら角型の日本式ペンホルダーにしています。

そういう角型ペンならやはり一枚板の単板だろうということで、ずっと前に実売4千円ほどのお求めやすいラケットを、コレクションの一つとして買っていました。

この手の経済的なラケットは高級品と比べると、木目の詰まり具合がイマイチです。

左側は結構緻密でいい感じなのですが、右にいくにつれて間隔が徐々に広くなり、右端では木目の間が1mm以上あります。

板の厚さは9mmで、ラケット単体の重さはちょうど90gです。

この厚さでこの重さなら、もっと木目が詰まっていても良さそうなんですけどね。

ただこれでも製品としてはしっかりした品質ではあります。

練習場でお会いしたご年配の方から、木目が60度ほど斜めになったすごい単板ラケットを見たことがあると聞いたことがあります。

寿司ネタに例えるなら私のラケットは赤身で、定価が2万円を超えるものは大トロなのでしょう。

ダーカーの大トロはスピード90で、ヴィクタスの大トロはダイナビートになります。

半年ほど前に、練習場で大トロのラケットを見せてもらいました。

真っ直ぐな木目が端から端までびっしりと詰まっています。

文句なしのとろとろ大トロです。

よだれが出そうになりましたが、私がこれを使うのはミズノの全日本代表ユニフォームを着て試合に臨むのと同じくらいの恥ずかしさがあります。

グリップレンズを油性マジックで塗りつぶさないと、とても周囲の視線に耐えられません。


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 バタフライの単板
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バタフライの単板ラケットは、数年前は比較的分かりやすいラインナップでした。

一番上に柳承敏G-MAXがあり、続いてサイプレス、そして閃光シリーズというおおよそのランク付けがありました。

高い製品は板の厚さが10mmで、お財布に優しい製品は9mmでした。

ところが現在はその考えが当てはまりません。

3種類あるサイプレスシリーズの一番上のモデルは、柳承敏G-MAXより高い値段で販売されています。

板の厚さも9.3mmと、10mmの柳承敏G-MAXより薄いのです。

もうこれは柳承敏シリーズとサイプレスシリーズは、別体系の製品と考えるしかないようです。

サイプレスシリーズは9.3mm、9.0mm、8.7mmの厚さで分かれています。

これは値段の理由付けをするため、意図的に調整した厚さのような感じを受けます。

一番上と下のモデルでは、二倍半程度の大きな価格差があります。

実質的には厚さはほぼ関係なく、板そのものの品質でランク分けしているのだと理解しています。


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 ニッタクの単板
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ニッタクの角型単板ラケットには、大トロの超特選A、赤身のAAというのがあり、2004年頃にはその間に中トロのAAAというのがありました。

なんだか国債の格付けを参考に名前をつけたみたいです。

ちなみに現在ドイツの国債はAAAですが、一千兆円を超える借金がある我が国の国債はAとなっています。

ニッタクは角型だけでなく、角丸型の単板ラケットを今も販売しています。

超特選A相当の角丸型ラケットの名前は、超特選Pになります。

そうすると角丸型は、超特選P、PPP、PPだったと推測できます。

ところがなぜか一番安い製品のみ、PPではなくAPという名前にしています。

規則性が貫かれておらず良く分かりません。

片面だけにラバーを貼ったペンドラ(ペンホルダーのドライブマン)の柳承敏選手が、アテネオリンピックで金メダルに輝いたのは2004年のことでした。

しかしその当時でもすでにペンホルダーを使う人は激減していました。

ニッタクのカタログでも、ようやくその年に単板ペンのピークを迎えたようでした。

数えてみると10種類もあり、乱発状態と表現して差し支えなかったと思います。


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 最初で最後の単板
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単板の角型ペンにサイドテープを巻いている方はあまり見かけません。

合板ラケットの場合、台にぶつけると貼り合わせた板がささくれてくるため、それを防ぐためにサイドテープを巻いています。

単板はそういうのがないからと説明する人がいますが、ぶつければ当然凹みますし、欠けたり割れたりもします。

美しい木目を隠すのは残念でしょうが、テープは巻いたほうがいいと思います。

私は今の単板ラケットが使用に耐えられなくなれば、次は合板の角型ペンに変えると思います。

単板と合板では打球感は違います。

でもそれは違うと感じるだけで、重視するのは重量と反発力です。

その2点が受け入れられれば私は満足です。

真っ二つに割れるリスクがあり、値段が高騰している単板ラケットにはあまり未練はありません。


今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

それでは、また次号をお楽しみに。

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