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2019 .02.09
卓球で攻撃型の選手の大部分は分厚いラバーを使っています。

スポンジが厚いと弾みが増し、威力のあるボールを放つことができます。

今回はそれと逆行するする選択を試したことについて書いてみたいと思います。


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 ニッチな存在
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少数派ですが、スポンジが薄いラバーを使っている人もそれなりにいます。

その多くは守備的な使われ方がされています。

製品によってはスポンジに薄いバリエーションが設定されていないものもありますが、弾みを抑えたいカットマンには需要があります。

それが如実に反映されている代表格が粒高ラバーです。

中、薄、極薄があるのは一般的で、さらにペラペラのスポンジを貼り合わせた、特薄や超極薄と定義したバリエーションが一部にあります。

粒高特有の繊細なボールタッチを実現する多彩な品ぞろえです。

裏ソフトにも「薄」までならラインナップされているラバーは割とあります。

それが「極薄」となってくるとかなり絞られてきます。

ヤサカのマークV、バタフライのタキネスチョップ、アームストロングの光、ニッタクのマジックカーボンあたりがそうです。

表ソフトではさらに少なくなり、ヤサカのオリジナルなどになってきます。

以前にもご紹介しましたが、例外としてアームストロングは「極薄」にとどまらず、より薄い「超極」という分類名のうすうすスポンジを表ソフトラバー赤マークMAX等に採用しています。

さらにさらに、ロジンという同じくアームストロングの表ソフトには「超極」を上回る「超軽極」という紙のようなスポンジが定義されています。

改めてこの会社の一点集中度合いに驚かされれます。


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 独特の打球感
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さて少し前にお会いしたNさんは、極薄の裏ソフトラバーを使う変わった人でした。

ラケットはヒノキ単板の角型日本式ペンホルダーです。

片面だけにラバーを貼る私と同じ時代遅れ、、、いや、オーソドックスなペンドラ(ペンホルダーのドライブマン)です。

とても開放的な雰囲気の方で、気軽にラケットを貸してもらうことができました。

ラケットは2本持参していて、同じ角ペンにそれぞれ異なる極薄裏ソフトを貼っていました。

上で紹介した日本メーカーのいずれかではなく、通販で購入した中国製ラバーでした。

最初にお借りしたのは中国ラバーによくある数字3桁の名前で、最も有名な999でした。

典型的なシートが肉厚で低い粒が密集しているタイプです。

私の苦手なラバーなので、断面を一目見て眉間にしわができました。

この手の製品はボールをくい込ませて打つのではなく、こすって打つラバーです。

ある程度スポンジに厚みがあるとなんとか打てそうな気がします。

でもこれは極薄のスポンジです。

正直キツイと感じていた上に、お相手するのがたまたま指導員の方だったので恐縮してしまいました。

カキンカキンと甲高い音を上げながらウォーミングアップのフォア打ち数本を終え、続いて3球目攻撃をしてみました。

相手のバック側に打ち込むと、指導員は返球をネットにひっかけてしまいました。

全日本の本戦にも出たことがある指導員だけあって、わずか1球で「そのラバーを見せてください」と異常?に気づきました。

私が悩みながら打っていることやラバーの特性を一瞬で見抜き「表ソフトかアンチラバー」で打たれているようなものだと捉えたそうでした。

なかなか満足のいくドライブが打てません。

ボールがスポンジにめり込む感じがないのでショートも変な感じです。

弾まないからブロックはやりやすいかなと想像していましたが、スポンジが厚いほうがいいと思いました。

唯一よかったのはスマッシュでした。

振動が手にしっかりと伝わってきて、ひっぱたいた感触がたまりません。


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 孤高の道を進むならアリかも
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次にもう1本のラケットもお借りしました。

こちらは見たこともない謎の粘着ラバーで、日本の裏ソフトに似た感じのシート・粒形状でした。

一瞬ですがピン球がラバーにくっつく強い粘着性があります。

最初の999とあまり変わらないかなと思っていたら、結構いい感じで打てました。

やはりシートの違いは大きく、ボールが瞬間的にくい込んでいる感じが伝わってきます。

ただスポンジが薄いのでいかんせん球離れが速く感じるのは致し方なく、表ソフトのように打点をシビアに見極めないといけないことがわかりました。

こちらのラバーも強打するとナックル感が出て、相手が返球をネットに掛ける場面が何度かありました。

そしてツッツキが切りやすいのも面白かったです。

総合的な感想を申し上げると極薄ラバーはお勧めできません。

相手をしたみんなが気持ち悪いと思うはずで、表ソフト的なプレーにより困惑させることはできそうです。


今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

それでは、また次号をお楽しみに。

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