2013 .06.29
中国男子選手の試合を見ていると、なんだかとても気合を入れて選手に喝を与えているコーチを目にすることがあります。
短い髪で若干ふっくらとしたこの方は、劉国梁(リュウグォリャン)コーチです。
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昔は強かったペン表
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中国の伝統的なスタイルとして、ペンホルダーに表ソフトを貼った前陣速攻型というのがありました。
かつてはこの戦法で世界チャンピオンになった人が何人もいました。
劉コーチはその中の最後の1人と言われています。
最初の1人なら分かりますが、これからも卓球は続くのにどうして最後なのかと疑問に思われる人がいるかもしれません。
現在の卓球は台のそばか、やや離れた所から前進回転をかけたドライブボールを打ち込む戦法が主流かつ、勝ちやすいタイプとなっています。
表ソフトは前陣で打ち合う点では適していると言えますが、回転をかける能力は裏ソフトより劣ります。
そのため現行のルールがこのまま続くと仮定すれば、ペン表ソフトの選手がチャンピオンになるのは難しいと考えられています。
用具の種類がたくさんあって、どれを選べばいいのか迷うのは楽しくもあり煩わしくもあります。
今回はラバーのスポンジの厚さについて説明いたします。
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厚さの表現方法
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スポンジの厚さはミリ単位で数値表現しているメーカと、厚さを表す語句で表現しているメーカがあります。
後者の場合でもいくつかのメーカでは、それぞれの厚さを表す語句が具体的に何ミリぐらいかを説明しています。
例えばヤサカのカタログでは以下のようになっています。
特厚(MAX)、厚(2.0)、中厚(1.8)、中(1.5)、薄(1.3)、極薄(1.0)
最初の「特厚(MAX)」だけ、何ミリではなくMAXとなっています。
ルールでラバーの厚さは4mmまでと定められています。
そしてラバーのゴムシートの高さは製品によって違いがあります。
そのためぎりぎり4mmまで近づけるためには、製品の種類によってスポンジの最大厚をそれぞれ調整する必用があり、MAXとしているのではないかと考えています。
いつでも気持よく観戦やプレーをしたいですよね。
今回は気になる行為をご紹介します。
自分に思い当たることはないか、今一度セルフチェックをいただければ幸いです。
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貧乏揺すりのようなもの?
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張継科選手がサーブの前にボールをラケットにペシペシペシと当てる動作を、みなさんはどう感じるでしょうか。
もう見慣れてしまって何も感じない人がいるかもしれません。
選手がプレーを開始する前に、緊張をほぐしたり気持ちを整えるため、さまざまな仕草、動作を行うのを目にします。
そしてその中のいくつかは、周囲の人が見ていて気になるものもあります。
野球だとイチロー選手が打席に入って行うお馴染みのあの動作も、チームメイトの日本人選手から大リーグでやるのはやめたほうがいいと言われてたそうです。
イチロー選手は自分の考えを貫くタイプです。
また、ずば抜けた結果を出していたため、アメリカでも野球少年がこぞって真似をするほど好意的に受け入れられました。
卓球の話に戻ると、サーブの前に何度もボールを床に突く癖がある人などは、対戦相手や周囲がイライラすることがあります。
卓球のラケットを分類すると、まずはペンとシェークハンドという違いで分けることができます。
同じシェークのラケットでも、使った時の感覚の差が大きいものとしてグリップの形状の違いがあります。
どういった種類のものがあるか、以下に列記します。
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上位2つで9割を占める
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◆フレア
グリップの端に近づくにつれ裾広がりになっている形です。
一番よく使われているタイプで、6割ぐらいはフレアグリップではないかと言われています。
◆ストレート
真っ直ぐなグリップで、3割ぐらいの人がこのタイプを使っているそうです。
カットマン用ラケットではストレートグリップだけしかない製品も少なからずあります。
◆アナトミック
手のひらに当たるグリップの中央部分がふくらんでいるタイプです。
使っている人は数%ぐらいとのことです。
みなさんは正しくサーブを出せているでしょうか。
フリーハンドの指を伸ばし、真上に16cm以上トスを上げるのですが、できていない人も少なくありません。
今回はそういった違反サーブについてお話しします。
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注意するのは難しい
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初級者のご婦人方とダブルスの試合をしていた時のことです。
Tさんの出すサーブはどう控えめに見ても5cmぐらいしかトスが上がっておらず、トスしたボールは約30度の鋭角でラケットに当てるようになっています。
良い子は決して真似をしてはいけませんよと、ぶっつけサーブの模範演技で見せるようなサーブです。
トスを上げる手の指は丸めていて、ルール違反づくしです。
こんな凶悪なサーブを出すTさんはどんなお方なのかと言えば、慈悲深い観音様のようなお母さんで、そのギャップに驚かされます。
2013 .05.25
トップ選手のユニフォームは晴れの舞台の勝負服であり、「ANA」「全農」などスポンサーのロゴを見せつける重要な広告媒体も兼ねています。
そういった方々には当然ながら無償支給されていますし、個人にスポンサー料がたっぷり払われているケースもあってうらやましい限りです。
まあ人生全てを卓球にかけていて相応の結果を出していますから、お金を払ってユニフォームを買っている私達とは別次元の存在なのにはうなづくしかありません。
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購入するタイミング
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学校の部活で卓球をやっていると、たとえ万年補欠の選手でもチームのユニフォームを買うことになります。
またサークルや地域のこじんまりとしたクラブでも、お揃いのユニフォームにすることはよくあります。
そういったユニフォームは購入した時には気づきにくいのですが、月日が経過すると入手困難になり困る場合があります。
メーカは一定期間販売を行い、定期的に新商品に置き換えていきます。
生産終了後に追加加入したメンバーがユニフォームを入手しようとすると、販売店を渡り歩いて探したり、ネットで検索することになります。
2013 .05.18
初めて卓球をする方の多くは棒立ち状態で打ちます。
ラケットの握り方もユニークなことが多々あります。
そのため初心者の方と打つ場合、フォームやグリップなどについて適宜アドバイスをします。
ところがそれは誰に対しても同じではなく、相手に応じてかなり内容が違ってきます。
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受け入れられるアドバイスの限界
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一番難しいケースは、ご高齢の方やとてもふくよかな方です。
握り方を教えるところまではできますが、根本的な打球フォームを身につけてもらうには大きな困難が伴ったり、実質的に不可能なことがあります。
杖をつくほどではないですが、走ることはできない推定70代の女性がいらっしゃいました。
卓球台の前に正面を向いて立ち、スタンスは肩と同じ幅です。
もぐらたたきゲームのようにラケットをペチペチ叩きつけるスイングです。
ストライクゾーンに来たボールだけは速く低い球、それより外れた場所のボールはランダムな方向にボヨヨ~ンと飛んでいきます。
相手も初心者だと全くラリーが続きません。
どこまで改善してもらえる可能性があるか悩んでいます。
TSPから新作の黒いラケットが発売されています。
ブラックバルサシリーズという製品名で、グリップや厚さの違いにより5種類のバリエーションがあります。
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前作への意見を反映した改良品
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前作にバルサプラスシリーズというのがあり、それの見直しを行ったのが今回の製品です。
両者のラインアップを比較してみると、以下のようになっています。
◆攻撃用
厚さ:10.5mm/8.5mmの2種類、グリップ:フレア/日本式角丸型の2種類
↓
厚さ:8.5mm、グリップ:フレア/中国式の2種類
◆オールラウンド用
厚さ:7.5mm/6.5mmの2種類、グリップ:フレア
↓
厚さ:6.5mm、グリップ:フレア/中国式の2種類
◆カット用
厚さ:5.5mm/4.5mmの2種類、グリップ:ストレート
↓
厚さ:4.6mm、グリップ:ストレート
板の厚さが集約されたのは、種類が多すぎて販売店から絞って欲しい要望があったのかもしれません。
また前作であった一番分厚い10.5mmというのは、単板の日本式ペンホルダーなら違和感はありません。
しかし合板ラケットでさらにシェークだと、あまり存在しないサイズのため販売数が伸びなかったのではと想像します。
2013 .05.04
テレビ東京の番組に「カンブリア宮殿」というのがあります。
5/9の放送では、バタフライが紹介されます。
5/13からパリで世界選手権が開催され、テレビ東京は「世界卓球2013」として放送します。
その関係があって、この時期、この内容で取り上げられるようです。
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リーダーかニッチャーか
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番組でバタフライはニッチ市場で活躍しているメーカ(ニッチャー)という紹介になるようです。
企業の競争戦略でリーダー、チャレンジャー、フォロワー、ニッチャーといった用語が出てきます。
それぞれの特徴をざっと説明すると以下のようになります。
試合の観戦はフェンスで囲まれたコートの中だけでなく、ベンチの風景も観察すれば面白い発見があります。
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隣り合わせは良くない
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試合を見ていると対戦者のベンチがコートをはさんで向かい合うように配置されている場合と、同じ側で2つに仕切られている場合があります。
これまで私が出場したりベンチ入りした試合は全て前者の配置でした。
一方、今年1月の全日本や昨年のロンドンオリンピックは後者でした。
後者の場合、選手やコーチは何も不都合を感じないのでしょうか。
野球を見ているとまれに乱闘になることがあります。
卓球でそこまでエキサイティングすることはないでしょうが、真横に叩きのめしたい敵が座っているのはあまりいい気持ちはしないでしょうね。
オリンピックで日本女子が決勝進出を決め、ベンチで涙を流す感動的なシーンが放映されました。
そこには隣の敗れたシンガポール選手が引き上げる姿も映っていて、ものすごい形相でにらみつけている選手がいました。
こわいこわい・・・
2013 .04.20
卓球用品では脇役の扱いになりますが、今回はタオルについてお話しします。
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夏が苦手のシロクマ体質
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私は体を動かし始めると、普通の人より体温上昇と水分消費が激しい傾向があります。
そのため、真夏に冷房の入っていない場所で練習すると熱中症になることがよくあります。
普段体温を測ると35度台の場合があり、なにかこのことが反動となっているのでしょうか。
夏場は体の具合を見ながらの練習となり、内容や時間にも制約が出て大変残念です。
では冬はどうかというと、すぐに体が火照ってくるのでちょうどいい感じです。
練習の最初からいつも半袖半パンの状態です。
私は足の故障を回避するため、常に準備運動でいくつかのストレッチ体操をします。
そのうちの1つは、床に寝転んだ状態で下半身をねじる運動です。
冷えきった体育館の床の上に涼しげな格好で横たわっていると、少し離れたところからジャージ姿のご婦人達の視線を感じることがあります。
「寒そ~」という無言の感想が伝わってきます。
気温が低いからといって袖や裾が長い衣服を着用していると、体にまとわりついて動きにくいですし、できれば最初からジャージ類は脱いだほうがいいと思います。
2013 .04.13
雑誌や動画などでいろんな選手を見ていると、知らず知らずのうちにある種の先入観を持ってしまうことがあります。
「この国の選手ならこういう用具を使うはず」とか、「こんな用具の組み合わせは絶対にあり得ない」といったものです。
今回はそういった先入観を覆す4名の選手をご紹介いたします。
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呂林選手
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呂林(ルリン)選手は、中国のペンホルダーのドライブマンです。
オリンピックの男子ダブルス金メダリストで、世界選手権の男子ダブルスでも2度の優勝経験を持ちます。
中国のペンホルダー選手といえば、シェークハンドラケットの柄を短くしたような中国式ペンホルダー(中ペン)使いと相場が決まっています。
しかしこの選手は角型の日本式ペンホルダーを使っていました。
現在ニッタクが販売しているラケットに「ロリン」という名前の製品があります。
この呂林選手にちなんだ製品で、板はヒノキの単板という伝統的な日本式ペンドラ選手向けラケットです。
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