かなり前に特注ラケットについてお話ししたことがありました。
特注についての過去を振り返り、また現在はどのような状況なのか見てみたいと思います。
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古き良き時代
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昔は巷の卓球愛好家でも特注ラケットを注文できる選択肢が複数ありました。
20年前の2005年だと、カタログなどで公式に受け付けをPRしていたのはニッタクとバタフライの2社でした。
他にもコクタクなどが応じていて、見事に目の詰まったコクタク製スペシャル単板ラケットの持ち主から自慢の一本を触らせてもらったことがありました。
当時のお値段は選択するブレードの種類によりいくつかあり、ニッタクが11550~23625円、バタフライは15750~31500円でした。
その後バタフライは転売問題がきっかけとなったようで特注の受け付けを終了しました。
10年前の2015年当時は、ニッタクの特注ラケット価格は23760~32400円でした。
さて現在はどうなっているのでしょうか。
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受け入れざるを得ない条件
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ニッタクは継続して特注ラケットの注文を受け付けています。
それはありがたいことです。
ただし過去を知る人からすれば我慢を強いられる点があるのも事実です。
具体的な内容について見ていくことにしましょう。
まず基本となる板はニッタクが取り扱っている現行製品に限られます。
そして海外で製造していたり、紅双喜などのOEM製品は対象外です。
そのあたりについては昔から同じで理解は得られやすいと思います。
現在はもう少し制約が増え、伊藤選手や早田選手モデルのラケット、剛力シリーズは選択できません。
その制約条件を満たせば大丈夫だと考え、ニッタクのWebサイトに表示されている製品をざざっと眺めていました。
するとラケットの備考欄に「特注ラケット対象外」と記載された製品が結構あります。
こんなに例外が多いと率直に申し上げて戸惑いを覚えてしまいます。
ニッタクさんにお願いがあります。
備考欄に注意書きを入れるのではなく、特注に指定可能なラケットを一覧表で示していただけることを希望いたします。
続いてグリップに関してですが、選択した板と同じものになります。
20年前は自由度が高く、ラケットAのブレードにラケットBのグリップを指定することもできました。
その点はバタフライでも同じでした。
ブレード形状は現行製品から選ぶか、図面を提出かの2種類があります。
昔はサイズに関して特に言及はされていませんでした。
現在はある程度のガイドラインを出したほうがいいという考えからなのか、あるいは無茶な要求をした人がいたからなのか、上限を設けています。
といっても常識的で、例えばヒノキ単板をチョイスすれば横幅は150mmまでとなっています。
合板は最大156mmなので制約がきついと言うこともできますが、分厚いヒノキ単板で150mmを超えるデカラケは重すぎて現実的ではないでしょう。
量産ラケットではなく特注ラケットならではの制約条件として、納期という注意点があります。
図面を提出するオリジナル形状や、ヒノキ単板ラケットの場合150日以上必要となっています。
市販ラケットと同じ形状の合板ラケットだとそれよりは短く、90日以上必要になります。
いやあ結構待ちますね。
バタフライが受け付けていた時は4週間、つまり28日でした。
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気になるお値段
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さて今まで意図的に触れていなかったのがズバリ価格です。
なんと66000円、、、うっ、結構いいお値段と言うか、正直高いです。
以前のように、木材、特殊素材、単板などの価格区分はなく、どれでもこのお値段です。
さらに追い打ちをかけるのが、病院の初診料のような設計費というものが最初に必要となっているのです。
設計費は、22000円です。
つまり最初に特注ラケットを作る場合は66000円+22000円=88000円かかるのです。
完全同一仕様であれば、5年間設計費はかからず66000円でリピート生産することができます。
5年を過ぎたり内容の一部を変更すれば設計費が再度発生します。
私は半分冗談、半分本気で「いつかは特注ラケットを」とつぶやいていたことがありました。
こんなことなら10年前に注文していたら良かったかなと少し後悔しています。
昔ヤサカがハンドソウ:別名ピストル型と呼ばれるラケットを長期間販売していました。
なぜこのラケットの話を持ち出したのかと言えば、需要はあるものの絶対的な販売本数は少ないはずで、特注ラケットに近い位置づけだと思えたからです。
ヤサカが生産を終了した後、ハンドソウ愛好家はどうしているのだろうと思っていました。
すると少し前にWRM(ワールドラバーマーケット)がハンドソウラケットを販売し話題になりました。
セール期間だとお値段7678円になっていて、あのような特殊形状ラケットが安価で登場したのは、もしかすると奇跡に近いのかもしれません。
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
それでは、また次号をお楽しみに。
特注についての過去を振り返り、また現在はどのような状況なのか見てみたいと思います。
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古き良き時代
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昔は巷の卓球愛好家でも特注ラケットを注文できる選択肢が複数ありました。
20年前の2005年だと、カタログなどで公式に受け付けをPRしていたのはニッタクとバタフライの2社でした。
他にもコクタクなどが応じていて、見事に目の詰まったコクタク製スペシャル単板ラケットの持ち主から自慢の一本を触らせてもらったことがありました。
当時のお値段は選択するブレードの種類によりいくつかあり、ニッタクが11550~23625円、バタフライは15750~31500円でした。
その後バタフライは転売問題がきっかけとなったようで特注の受け付けを終了しました。
10年前の2015年当時は、ニッタクの特注ラケット価格は23760~32400円でした。
さて現在はどうなっているのでしょうか。
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受け入れざるを得ない条件
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ニッタクは継続して特注ラケットの注文を受け付けています。
それはありがたいことです。
ただし過去を知る人からすれば我慢を強いられる点があるのも事実です。
具体的な内容について見ていくことにしましょう。
まず基本となる板はニッタクが取り扱っている現行製品に限られます。
そして海外で製造していたり、紅双喜などのOEM製品は対象外です。
そのあたりについては昔から同じで理解は得られやすいと思います。
現在はもう少し制約が増え、伊藤選手や早田選手モデルのラケット、剛力シリーズは選択できません。
その制約条件を満たせば大丈夫だと考え、ニッタクのWebサイトに表示されている製品をざざっと眺めていました。
するとラケットの備考欄に「特注ラケット対象外」と記載された製品が結構あります。
こんなに例外が多いと率直に申し上げて戸惑いを覚えてしまいます。
ニッタクさんにお願いがあります。
備考欄に注意書きを入れるのではなく、特注に指定可能なラケットを一覧表で示していただけることを希望いたします。
続いてグリップに関してですが、選択した板と同じものになります。
20年前は自由度が高く、ラケットAのブレードにラケットBのグリップを指定することもできました。
その点はバタフライでも同じでした。
ブレード形状は現行製品から選ぶか、図面を提出かの2種類があります。
昔はサイズに関して特に言及はされていませんでした。
現在はある程度のガイドラインを出したほうがいいという考えからなのか、あるいは無茶な要求をした人がいたからなのか、上限を設けています。
といっても常識的で、例えばヒノキ単板をチョイスすれば横幅は150mmまでとなっています。
合板は最大156mmなので制約がきついと言うこともできますが、分厚いヒノキ単板で150mmを超えるデカラケは重すぎて現実的ではないでしょう。
量産ラケットではなく特注ラケットならではの制約条件として、納期という注意点があります。
図面を提出するオリジナル形状や、ヒノキ単板ラケットの場合150日以上必要となっています。
市販ラケットと同じ形状の合板ラケットだとそれよりは短く、90日以上必要になります。
いやあ結構待ちますね。
バタフライが受け付けていた時は4週間、つまり28日でした。
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気になるお値段
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さて今まで意図的に触れていなかったのがズバリ価格です。
なんと66000円、、、うっ、結構いいお値段と言うか、正直高いです。
以前のように、木材、特殊素材、単板などの価格区分はなく、どれでもこのお値段です。
さらに追い打ちをかけるのが、病院の初診料のような設計費というものが最初に必要となっているのです。
設計費は、22000円です。
つまり最初に特注ラケットを作る場合は66000円+22000円=88000円かかるのです。
完全同一仕様であれば、5年間設計費はかからず66000円でリピート生産することができます。
5年を過ぎたり内容の一部を変更すれば設計費が再度発生します。
私は半分冗談、半分本気で「いつかは特注ラケットを」とつぶやいていたことがありました。
こんなことなら10年前に注文していたら良かったかなと少し後悔しています。
昔ヤサカがハンドソウ:別名ピストル型と呼ばれるラケットを長期間販売していました。
なぜこのラケットの話を持ち出したのかと言えば、需要はあるものの絶対的な販売本数は少ないはずで、特注ラケットに近い位置づけだと思えたからです。
ヤサカが生産を終了した後、ハンドソウ愛好家はどうしているのだろうと思っていました。
すると少し前にWRM(ワールドラバーマーケット)がハンドソウラケットを販売し話題になりました。
セール期間だとお値段7678円になっていて、あのような特殊形状ラケットが安価で登場したのは、もしかすると奇跡に近いのかもしれません。
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
それでは、また次号をお楽しみに。
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