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卓球愛好家の中には保守的な人もいれば、私のように何かときめくことはないか追い求めている人もいます。

今回は後者の方の失敗談についてお話ししたいと思います。


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 もどかしい球さばき
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中川さん(仮名)とは某卓球場で少し前に初めてお会いしました。

最初は普通に肩慣らしのフォア打ちから~と思っていたら、初めて使うラケットの試し打ちがしたいとのことで、なぜかバックショートから入りました。

中ペン(中国式ペンホルダー)を握っていて、粒高ラバーを貼っているようです。

ポコンポコンとこもった音が響き、それなりの打ちミスが混ざりながらふわっとした棒球が返ってきました。

何本か打った後、何となく中川さんの表情が冴えないように見えました。

「すいません。ドライブや速いボールも混ぜてもらえますか」

ご要望に応じてループドライブやフラット打ちの強打も放ちました。

典型的な粒高ラバー的ボールが返ってくることもたまにありますが、シビアな球質のものは少なめでした。

続いてツッツキ、そしてつつかれたボールをナックルプッシュされていました。

次に粒高でのフォア打ち、反対の面に貼った裏ソフトでのドライブ、裏ソフトでサーブを出してからラケットの反転等、いわゆるペン粒プレーヤーの技術を怒涛の勢いで一通り試しました。

合間合間に自分を叱責するつぶやきがあり、ぎこちない感じは否めないものの真剣に取り組んでいる意気込みがひしひしと伝わってきました。

そして最後に「ダメだ!」と叫び、私に対してはお礼を言われて終了しました。

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 完璧な前準備
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練習後、中川さんから少しお話を聞くことができました。

真の姿はシェーク裏裏というよくある戦型です。

ところがある日、ペンの粒高にピーンと感じるものがあったそうです。

そこから中川さんの脳内シミュレーションが暴走しました。

どのようなプレー、どういった用具が適しているのか、ネット社会の現代ではニッチな戦型であってもたちどころに多くの情報が得られます。

熟考に熟考を重ね、中川さんはいわゆるペン粒高としては最適と言われる用具を購入しました。

最も重要な粒高ラバーはティバーのグラスD.TecSという定番ラバーです。

色はもちろんシンボルカラーのグリーン以外考えられません。

そしてラケットは、、、全て具体的に語ってしまうとよろしくないかもしれないので、ペン粒ユーザー御用達のアレという表現にとどめておきます。

別面のラバーは某粘着ラバーという妥協のないフルセットで固めました。

万全の用具で意気揚々臨んだもののタイトルにある通り、わずか5分で中川さんはものすごい違和感を感じました。

「思ってたんと全然違う」

ほぼほぼ初めて触れるレベルの粒高ラバーで、しかも本職はシェークなのにペンホルダーなのですから当然と言えば当然です。

また思い入れが強い粒高ラバーのグラスですが、粒高使いの間でも結構じゃじゃ馬なので好き嫌いが分かれています。


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 お試しセットで様子見
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さてどこがまずかったのでしょうか。

中川さんは何も調べないまま安易に行動に移してしまうことを嫌う性格なのだそうです。

そしてネットで情報を収集したこと自体に誤りはなかったと信じています。

次のアクションとして、もう少し段階を踏んだアプローチを取るべきだったと後悔しきりです。

例えばシェークのスペアラケットの片面に粒高ラバーを貼ってみる。

ペン粒のどなたかにラケットを使わせてもらう。

フリマサイトで中古品を買う。

などが考えられます。

IT関連企業に勤める中川さんはスマホやパソコンといった機器に詳しく、カタログスペックだけで判断してもそんなに大外しはしてこなかったという自信がありました。

卓球用具についても同じ考えで突っ走ってしまったようです。

では問題のラケットはどうするか。

合理的な考えの中川さんは未練がましい行動は取りません。

思い切ってフリマサイトで「ペン粒高セット」として出品するそうです。

私は「素晴らしい潔さですね」と笑顔で称えました。

なぜなら似たような経験があったからです。

卓球用具ではありませんが、思い切って買った原色のジャケットを1度も着ることなく1年間クローゼットの奥に寝かせカビだらけにしたことがありました。

失敗することは誰でもあります。

それを引きずらず、糧として活かせればいいですね。


今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

それでは、また次号をお楽しみに。

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