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卓球は使用する用具によりプレースタイルが決まることが多いスポーツです。

Aさんは裏ソフトだからこんな感じのプレー、Bさんは表ソフトなのでそれとは違うあんな感じの~、といった予想や確認をしながらみなさんも試合や練習をされているはずです。

今回はそういう定説から外れるケースについてお話ししたいと思います。


少し前の全日本選手権で解説者の宮崎さんが、伊藤美誠選手のプレーについて述べていたコメントが記憶に残っています。

伊藤選手はフォアが裏ソフト、バックが表ソフトです。

必殺技の「美誠パンチ」は、フォアの裏ソフトで引っ叩く不意打ちスマッシュです。

バックスイングをほとんど取らないその打法は、表ソフト的であると言えます。

そして表ソフトを貼ったバックからは、回転量を必要とするチキータを放ちます。

フォアもバックも卓球プレーヤーの一般常識を覆す打ち方を取り入れているという分析は、とても興味深い解説でした。

そういったプレーをする選手は他に誰がいるか考えてみました。


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 台から下がるペン表
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最初に頭に浮かんだのは田崎選手です。

中ペン(中国式ペンホルダー)に表ソフトを貼った田崎さんですが、前陣速攻型ではなく中陣鬼カウンターのような感じです。

中ペン表ソフトなら返球するテンポを最優先し、相手が対応できない早いピッチの連打で仕留めるのが定石です。

田崎さんは表ソフトなのに台からやや距離を取ることがあり、フォア・バック両方からスマッシュを打つ機会を伺います。

裏面にもラバーを貼っていますがそちらは使わず、バック側に来たチャンスボールはオモテ面のバックハンド強打で返します。

とても豪快なフォームで見応えがある一方、実際の試合でよくまあこんな芸術的なバック強打が決まるものだとびっくりします。

規格外の突き抜けたプレースタイルだと言えます。


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 表ソフトでドライブ
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田崎選手ほどの孤高の存在感まではないものの、同じ中ペン表ソフトで世界を制した劉国梁選手も、私はやや異端のプレーだったところがあると思っています。

劉選手はペン裏面打法のパイオニアと言われています。

私はそれとは別の大きな特徴もあると捉えています。

基本は表ソフト的なプレーでありつつドライブを多用し、ループドライブのようなボールを打っている動画も目にします。

ペン表で劉選手並みのドライブを打っていたトップ選手はおらず、表ソフトでも安定性を重視して返球したい状況では、あのようなドライブもアリなのかなと考えています。


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 角型日ペンで前陣攻守
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以前ペンドラ(ペンホルダーのドライブマン)の選手6名をご紹介したことがありました。

その内の1人、ブラジルのマツモト選手もらしくない選手と言えるでしょう。

単板の日本式角型ペンに裏ソフトを貼っていますが、一般的なペンドラぽくありません。

できる限り卓球台から離れない前陣死守のスタイルです。

ちまたの卓球愛好家であれば、片面ペンで裏ソフトの選手でも前陣タイプの人は沢山います。

しかし現在もバタフライの契約選手であるほどの実力で、このプレースタイルというのはかなり珍しい存在です。


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 他にもいた想定外の人たち
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用具とプレーを結びつける先入観がずれてしまう事例紹介は以上です。

その他にも意外性を感じる選手に時折遭遇します。

私がお相手させてもらった一般プレーヤーの中から例を挙げると、カットマンで近年やや増えつつある「半分カットマン」がそうでしょう。

バックに来たボールはカットで返球しますが、フォアはドライブという人です。

フォア側も基本的にはカットをする人でも、構えは右足が後ろの攻撃マンと同じ人は、レシーブから打ってきそうで威圧感がありますね。

そして今までお相手したのは1人だけですが、左利きのカットマンはやりづらかったです。


別の戦型では、粒高ラバーを貼ったペンの人はブロック主体となるのがほとんどですが、まるで表ソフトのようにバシバシ打ってくる人がいました。

ドライブを打たれたら、ペン粒の人はショートか猫パンチで止めますが、台から少しだけ距離をとってダウンスイングをする、まるで前陣カットマンかと思うような人も見かけました。

そして裏面に裏ソフトを貼ったペン粒の人なのに、全てオモテ面の粒高だけで試合をしていた人には唖然としました。

サーブもなぜか粒高ラバーで出すのです。

裏面に貼っているのは重量調整か滑り止め目的なのでしょうか。


今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

それでは、また次号をお楽しみに。

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