一般にフォームの改造と聞くと、プロ野球の投手が選手生命を懸けてピッチングフォームを変えるような状況を想像します。
何やら大げさなタイトルをつけてしまいましたが、内容はかなり脱力系なものとなっているためご了承願います。
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単なる冗談が発端
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Aさんは某大学の卓球部(あまり強くないところ)に所属する女性です。
半年ほど前にフォアドライブのフォームを変更しました。
変えた理由は、球速のアップなど技術の向上を狙ったものではありませんでした。
きっかけは試合中に撮影された1枚の写真でした。
Aさんが3球目攻撃を仕掛けるまさにその時の姿でした。
フリーハンドの腕を折りたたみ、胸の前にかざしたポーズをとっていました。
当時Aさんは中国の馬龍選手を真似したわけではありませんが、指先を伸ばした空手チョップスタイルでした。
そしてドライブを叩き込んでやるという強い気持ちの表れか、いわゆる「変顔」になっている瞬間を撮影されていました。
歯を食いしばり、口の形が富士山になっていたのです。
その腕と口の状態が、志村けんさんの往年のギャグ「あいーん」に似ているとイジられたのです。
何やら大げさなタイトルをつけてしまいましたが、内容はかなり脱力系なものとなっているためご了承願います。
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単なる冗談が発端
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Aさんは某大学の卓球部(あまり強くないところ)に所属する女性です。
半年ほど前にフォアドライブのフォームを変更しました。
変えた理由は、球速のアップなど技術の向上を狙ったものではありませんでした。
きっかけは試合中に撮影された1枚の写真でした。
Aさんが3球目攻撃を仕掛けるまさにその時の姿でした。
フリーハンドの腕を折りたたみ、胸の前にかざしたポーズをとっていました。
当時Aさんは中国の馬龍選手を真似したわけではありませんが、指先を伸ばした空手チョップスタイルでした。
そしてドライブを叩き込んでやるという強い気持ちの表れか、いわゆる「変顔」になっている瞬間を撮影されていました。
歯を食いしばり、口の形が富士山になっていたのです。
その腕と口の状態が、志村けんさんの往年のギャグ「あいーん」に似ているとイジられたのです。
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強い決意
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Aさんは苦笑いしながら適当にいなしていました。
しかし実際はかなり凹んでいて、その日の食事は喉を通らないほどでした。
「別に構わないじゃない」「でも恥ずかしいのは事実」色んな気持ちが錯綜しました。
導き出した結論は、このままではメンタル的に良くないので「脱・あいーんフォーム」に取り組むことでした。
まずは口のフォームの改良です。
すぐに分かったのは、威力のあるドライブを打つ時はどうしても歯を食いしばってしまうということでした。
そこで歯は食いしばるが、口を閉じ唇を内側にすぼめて隠すようにしました。
鏡でも確認し、これなら大丈夫だろうと思いました。
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試行錯誤
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続いての改善は腕です。
こちらも変えようと試みて判ったのは、空手チョップがなかなかやめられないという点でした。
意識して手をグーにした状態で練習を始めました。
ふと気がつくと元に戻っているのです。
長年染み付いた無意識のポーズはすぐに変えられません。
指をけがしたことにして、テーピングで丸める癖をつけてみるか？
別の解決策として腕を折りたたむのではなく、90度以上開いた状態で打つのはどうか試みてみました。
その案は幸運にもすぐに定着し、脱・あいーんフォームが完成しました。
念のためフォーム改造の効果を他の部員にそれとなく聞いてみました。
意外だったのは誰も「あいーん」のことを覚えておらず、本人だけが過剰に落ち込んでいたということでした。
そして畳んでいた腕が伸びたことで、上体が開き気味になったように相手は感じ、どちらの方向に打ってくるかが若干分かりづらくなったとのことでした。
ご本人のAさん的には、以前よりもやや打点が高くなり、食い込ませて打つよりも当ててこするドライブになった感じがあるそうです。
でも回転量が変わったというような意見はなかったそうです。
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美しい姿
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後日試合中の写真で嬉しかったことがありました。
台から離れたボールに飛びつく瞬間を捉えた1枚がありました。
足を交差させて大きく動く時は、通常の状態からフリーハンドをより開く形になります。
以前の胸の前にかざす状態では、直角になった程度までしか開いていませんでした。
フリーハンドを通常開いたフォームにすると、遠方へ飛びつく際、さらに角度が広がり真っ直ぐになっていました。
ラケットハンドもドライブを打つため伸ばした状態で後ろに引いています。
つまり両手を後方に伸ばし、まるでワシが飛び立つ直前のポーズのように見えたのです。
Aさんはカッコイイと感じ、このフォーム改造は大成功だったと確信したのでした。
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
それでは、また次号をお楽しみに。
強い決意
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Aさんは苦笑いしながら適当にいなしていました。
しかし実際はかなり凹んでいて、その日の食事は喉を通らないほどでした。
「別に構わないじゃない」「でも恥ずかしいのは事実」色んな気持ちが錯綜しました。
導き出した結論は、このままではメンタル的に良くないので「脱・あいーんフォーム」に取り組むことでした。
まずは口のフォームの改良です。
すぐに分かったのは、威力のあるドライブを打つ時はどうしても歯を食いしばってしまうということでした。
そこで歯は食いしばるが、口を閉じ唇を内側にすぼめて隠すようにしました。
鏡でも確認し、これなら大丈夫だろうと思いました。
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試行錯誤
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続いての改善は腕です。
こちらも変えようと試みて判ったのは、空手チョップがなかなかやめられないという点でした。
意識して手をグーにした状態で練習を始めました。
ふと気がつくと元に戻っているのです。
長年染み付いた無意識のポーズはすぐに変えられません。
指をけがしたことにして、テーピングで丸める癖をつけてみるか？
別の解決策として腕を折りたたむのではなく、90度以上開いた状態で打つのはどうか試みてみました。
その案は幸運にもすぐに定着し、脱・あいーんフォームが完成しました。
念のためフォーム改造の効果を他の部員にそれとなく聞いてみました。
意外だったのは誰も「あいーん」のことを覚えておらず、本人だけが過剰に落ち込んでいたということでした。
そして畳んでいた腕が伸びたことで、上体が開き気味になったように相手は感じ、どちらの方向に打ってくるかが若干分かりづらくなったとのことでした。
ご本人のAさん的には、以前よりもやや打点が高くなり、食い込ませて打つよりも当ててこするドライブになった感じがあるそうです。
でも回転量が変わったというような意見はなかったそうです。
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美しい姿
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後日試合中の写真で嬉しかったことがありました。
台から離れたボールに飛びつく瞬間を捉えた1枚がありました。
足を交差させて大きく動く時は、通常の状態からフリーハンドをより開く形になります。
以前の胸の前にかざす状態では、直角になった程度までしか開いていませんでした。
フリーハンドを通常開いたフォームにすると、遠方へ飛びつく際、さらに角度が広がり真っ直ぐになっていました。
ラケットハンドもドライブを打つため伸ばした状態で後ろに引いています。
つまり両手を後方に伸ばし、まるでワシが飛び立つ直前のポーズのように見えたのです。
Aさんはカッコイイと感じ、このフォーム改造は大成功だったと確信したのでした。
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
それでは、また次号をお楽しみに。
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