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以前、翔くん(仮名)という若い男性が昔の世界チャンピオンの動画を見た感想をご紹介しました。

再び彼に会い、新たに見たいにしえの映像に関する意見をもらいました。

今回はそれについて書いてみます。


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 日本式ペンホルダーの対戦
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視聴したのは昭和59年度全日本選手権男子シングルスの決勝戦でした。

西暦で言うと1984年で、対戦するお二人は斉藤選手と糠塚選手です。

斉藤選手は日本式角型ペンホルダーの片面だけに裏ソフトを貼ったドライブマンです。

糠塚選手は日本式角丸型ペンホルダーの片面だけに表ソフトを貼った速攻型選手です。

両人とも日ペンなのは時代を反映しています。

そしてドライブマンと速攻型と書きましたが、当時の戦型分類を引用しています。

翔くん的には二人のプレースタイルは比較的似ていて、裏と表の用具特性による戦術の差がそれなりに見られたという意見でした。

片面だけにラバーを貼ったペンホルダー使いなので、バック側寄りに構えるのは分かります。

でもその試合は利き腕が異なる選手の対戦であるため、もう少しフォア側に構えてもいいかと思いました。

いつかどこかでフォアサイドを切るロングサーブを出されることは承知の上で、瞬時に飛びつけることも考えた位置なのでしょう。

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 フットワークとバックハンド
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試合が始まってすぐに翔くんは昭和の卓球を再認識しました。

当時のラバーはスレイバーなどの非テンションラバーで、弾む接着剤もまだ使われていなかった時期でした。

従ってボールの速度はそこそこかもと思っていると、かなりのスピードだったのです。

やはり38mmボールの試合では一打一打が刺さるような感じがあります。

そして対戦しているお二人のフットワークがすごいのです。

映像を倍速で早送りと早戻しを行っているかのごとく、瞬間移動してしまう超人的な動きです。

翔くんが映像で最も刺激を受けたのがこのフットワークでした。

決勝戦の二人は鬼のように毎日練習をやり込んでいることは想像に難くありません。

別の注目点としてはバックハンド技術がありました。

ペンなのでフォアハンド多用なのは勿論でありながら、バックハンドから打っていく攻撃も結構あるのです。

現代卓球ではシェークだけでなくペンでも両面にラバーを貼っている選手なら、チキータなどバックハンドから攻撃を仕掛けることは当たり前です。

しかし片面ペンの選手がオモテ面のラバーで放つバックハンドは意外感と言いますか、あまり見慣れない故、返球するのに戸惑いを覚えます。

ヒジがお腹にあたって窮屈な体勢なのに、そこから器用に腕を折りたたんで放つオモテ面バックハンド。

今の時代なら、より驚きを与えられるかもしれないと翔くんは感じました。


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 分析&所感
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さて、そういう珍しいものを見たというだけにとどまらず、冷静に勝負として分析することも怠りませんでした。

鮮やかなフットワークと、かっこいいオモテ面バックハンドは映像的に映えます。

でも合理的・安定的な卓球を考えると、ラケットの両面にラバーを貼り、フォア側バック側をそれぞれ別の面で打ち分けるプレーのほうがやはり適しているでしょう。

フットワークについては根性論ではなく、純粋にお手本として見習うべき収穫だったと受け止めました。


映像からは単純な時代の違いによるあれこれにも気づきます。

ユニフォームはルールで無地単色と定められ、台やフェンス、フロアマットはとてもシンプルです。

今と違って試合のエンタメ性はかなり低かったことが分かります。

ユニフォームの色規制はボールの視認性を考えてのことでしたが、38mm時代であっても単色を義務付けていたのはやり過ぎだったと判断され、その後緩和されたのは良かったと思います。

それよりも改正による恩恵が非常に高いと翔くんが感じたのは、サーブに関するルールでした。

まず何よりもトスが現在より低すぎて、ほとんど上げていないように見えてしまいます。

更にそんなサーブを5本も連続で出せていた凶悪ルールは恐ろしいとも述べていました。

彼はレシーブを苦手としているので、理想はサーブ1本交代なのだそうです。


今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

それでは、また次号をお楽しみに。

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