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2018年に台湾のアカディ(akkadi)というメーカーが、日本の卓球用具市場に参入しました。

今回はそれについてお話ししたいと思います。


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 アカディ社の概要
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アカディ社は日本に直営の支店を持つのではなく、埼玉県にあるイルマソフトという会社が代理店となる形で販売を行っています。

イルマソフトは以前からドイツのドニック社の代理店もしています。

取扱製品は代理店のものだけに限定するガチガチの営業方針ではなく、他社の主力商品も扱う柔軟なやり方をとっています。

アカディのラケットは日本で販売するため協会から認定を受けていて、いずれの製品にもJ.T.T.A.Aの刻印が入っています。

現状の日本でのラインナップは、ラケット、ラバー、ボールの3ジャンルです。

特徴は概ねリーズナブルなお値段で、価格上昇の流れが止まらない近年の卓球用具の状況では嬉しいことです。

ラケットの主力製品はもちろんシェークハンドですが、それと同じブレードを使用した中国式ペンホルダーもあります。

そして日本向け市場を意識していることが強く伺えるのが、数種類の日本式ペンホルダーを揃えている点です。

ブレードには5枚合板だけでなく、日ペンでは外せないヒノキ単板ラケットもあります。

また5枚合板には角型と角丸型2種類の反転式もあります。


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 アカディユーザーのAさん
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アカディが日本に参入した際、私はそのことにあまり関心を寄せていませんでした。

日本メーカーのように広い販売網は確立されておらず、使っている方を見かけることはなかったため、記憶の隅に追いやられていました。

少し前に偶然アカディ社のラケットを使っている人とお話をする機会があり、あぁそう言えばと思い出した次第です。

お名前はわからないのでAさんということにしておきます。

Aさんが使っていたのは、パワーOFF+という5枚合板の反転式ラケットでした。

名称はかなり盛っているようでOFF+となっていますが、実際の弾みはALL+かOFF-あたりでしょうか。

Aさんはそのラケットにヴィクタスのヴェンタススピンと、中国メーカーの謎めいたアンチラバーを貼っています。

Aさんはほぼ片面裏ソフトのペンドラ(ペンホルダーのドライブマン)なのですが、時折アンチラバーを使います。

魔球サーブを出されたときは反転させ、バック前に甘い球がふわっと上がったときは反転させずアンチ面で叩き込んできます。

以前はダーカー製単板反転式ラケットを使っていました。

それがボロボロになり、似たような感じでありつつ弾みを控えめにしたラケットを考えていたそうです。


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 お互いの所感やメーカーへの要望等
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握らせてもらうと結構軽く、ラケット単体では63gしかないとのことでした。

まあそれよりも私が違和感を感じたのは、グリップの厚さが半端ないという特徴でした。

日本式グリップなので幅は19mmとスリムな一方、親指と人差指の間に収まる胴体の部分が厚さ26mmと異様にもっこりしているのです。

ダーカーの反転式ペンホルダーも同じく、指の股が当たる部分を厚めに仕上げています。

Aさんが以前使っていたダーカーのラケットは、その厚めのグリップを分厚い単板ブレードに貼り付けた構造でした。

なのでAさん的には移行に際し適切なグリップの厚みだったのです。

ですが標準的な日ペン使いの感覚では、明らかに出っ張りすぎです。

韓国のユスンミン選手は、日ペングリップ裏側のコルクを全てバッサリ切り落としたものを使っていました。

私もそれを真似して手持ちの日ペンは同じようにしています。

また反転式を使っている人は、ものすごく大胆に削っている人を見かけることがあります。

人差し指を引っ掛ける部分のコルクだけを、三角形の離れ小島のようにミニマムサイズに残し、あとはグリップエンドまでブレードむき出しになるよう剥ぎ取った人がいました。

Aさんは反転する頻度が高くないという理由もありそうですが、要はご本人の慣れなのでしょう。

ダーカー反転式のグリップは分厚いながらもコルクなので、削れば他社の反転式と同じであると言えます。

しかしAさんが購入したアカディの反転式は、指の股が当たる部分がコルクではなく、寄せ木で作られエンブレムがはめ込まれた硬いグリップです。

従って削ることは想定していない作りなのです。

私はなんだかこの点で購入をためらった人が少なくないように感じてしまいました。


反転式ユーザーの悩みらしいのですが、両面に指を引っ掛けるコルク製突起があるため、一般的なラケットを1本収められるナン型ソフトケースへの収納はためらうとAさんはおっしゃっていました。

コルクの破損を恐れ、2本収納できるハードケースに反転式ラケットを1本だけ入れるようにしているそうです。

あとアカディについては、独立した日本語の専用サイトがあるのですが、説明文がぎこちないそうです。

私も家に帰ってから確認してみると、非ネイティブの方が訳したのか機械翻訳を通したかのどちらかのようです。

そのあたりは追い追い見直しをかけていただき、併せてデザイン力も磨いていただけたらと期待しています。


今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

それでは、また次号をお楽しみに。

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