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ネット上には溢れんばかりの卓球動画がアップロードされています。

今回はその中の1つを実際に確かめてみた結果をご紹介いたします。

お話を伺ったのは少し前に卓球場で初めてお会いした方でした。

30代くらいの女性でお名前は分かりません。

いつものような似ている有名人も思いつかなかったため、全く適当な仮名として綾瀬さんということにしておきます。


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 納得できたのはツッツキ性能
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これまで綾瀬さんは中ペン(中国式ペンホルダー)の片面だけに表ソフトラバーを貼った前陣速攻スタイルでした。

ある日、スポンジ厚が0.7mmという超極薄の裏ソフトラバーを紹介した動画が目に止まりました。

その内容に興味を惹かれた即断即決がモットーの綾瀬さんは、翌日早速お店を訪れ購入&試し打ちを行いました。

視聴した動画の訴求点はレシーブのやりやすさでした。

意のままに多彩な返球を繰り出すことで相手を翻弄させられるという点に好印象を持ったのです。

さて実際はどうだったかと言うと、超絶切れたツッツキが出しやすいというのはその通りでした。

綾瀬さんはそれを「デスツッツキ」と命名しました。

某卓球YouTuberさんが「デスカット」と名付けたぶつ切りカットがあり参考にしたそうです。

分厚い裏ソフトラバーでももちろんデスツッツキは出せます。

しかしペラペラのスポンジのほうが、威力、精度において上回るのです。

動画の内容で納得できたのはこの点だけで、それ以外は何とも言えないかそうじゃないでしょうという綾瀬さん的結論でした。

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 扱いづらい極薄ラバー
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極薄ラバーの試用動画で紹介されていたレシーブは、止める系だけではなく払う系もあります。

全体を通して語られているのは、どちらの技術においても優れた性能を発揮するという謳い文句でした。

綾瀬さんが実際に超極薄とMAXの裏ソフトラバーで打ち比べた所、止める系のレシーブで驚くほどの差はなく、各々のスポンジ厚に応じたフィーリングで返すだけだと感じました。

スポンジが分厚いと弾んでしまい制御が難しいという要因はあります。

でもそれと同時に、スポンジにめり込むことでボールを保持している感覚が生まれます。

いなしたり送り流したりする球さばきは、そういう保持している瞬間があることでやりやすくなります。

もう一つの払う系のレシーブについては、絶対に分厚いスポンジのほうが有利という考えに揺らぎはありませんでした。

薄いラバーは打球タイミングとスイングの双方について許容範囲が狭く、ピンポイントを捉えなければなりません。

分厚いラバーではタイミングか打点がわずかにぶれた程度なら、食い込ませている状態で補正可能な場合があるからです。

綾瀬さんは極薄ラバーの動画を全否定してしまう訳ではありません。

ラバーの販促活動としてこんな使い方ができるという紹介をされていて、自分としては別の意見を持っているというスタンスです。


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 さらに使い続けると
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即断即決の綾瀬さんなら直ちに極薄ラバーに見切りをつけたかと思いきや、今も継続して使い続けています。

スルメのように噛み続ければ、まだまだ味が出てくるような気がしたのです。

実際違った視点で極薄ラバーの特徴を知ることができました。

やはり相手はやりづらさを感じるのは明らかで、何のラバーを使っているのか尋ねてくる人が時々いました。

ある意味攻撃的なアンチラバーのようです。

強打を放てばネットに引っ掛けてくれる場面が多いのは実感できます。

逆に対策もされ、ロングサーブを出されることが多くなりました。

粒高やアンチラバーの選手にはロングサーブを出し、合わせるだけで返してきた棒球を狙い撃つという定石があります。

フォアに連続でロングサーブを出される嫌がらせ?も受けたそうです。

また、粒高ブロックマンやカットマンには、以前の表ソフトと比較して若干分が悪くなりました。


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 誰にこのラバーを勧めるか
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さて私は、初級レベルの方には分厚くて柔らかいラバーを勧めるべきだという持論を持っています。

今回のような薄いラバーは扱いが難しく、ブレを許容してくれるパフパフスポンジが最適という考えです。

ところが綾瀬さんが紹介してくれた別の極薄ラバーの動画を見て驚きました。

ある上級者の男性が、この超極薄ラバーは初級者に使ってもらいたいとコメントしていたからです。

自分から回転を掛けていかなければならないので、その訓練に適しているという理由です。

確かに上で述べた通り、打点やスイングをシビアに見極めなければなりません。

球さばきの感覚をしっかり身につける練習は基礎固めに良さそうです。

綾瀬さんはこの主張には説得力があると頷いていて、私も自分の持論を改めるべきか現在考えが揺らいでいます。


今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

それでは、また次号をお楽しみに。

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