1/15から1/20の期間、東京で全日本選手権が開催されています。
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メディアの露出度を上げる努力
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卓球に関心を持ってもらえるよう、日本卓球協会はこの大会の開催時期や試合のスケジュールに工夫を重ねてきました。
◆開催時期の見直し
以前、全日本選手権は12月に行われていました。
12月は他のスポーツもいろいろとイベントがあります。
その時期に開催すると多くのスポーツニュースの中に埋没してしまったり、序盤の段階では取り扱い自体がなされないことがあります。
またお正月は、箱根駅伝、ラグビー、サッカーが行われます。
そこで時期があまり離れておらず、比較的スポーツ閑散期となる今の時期に開催されることになりました。
これだとバッティングしているのは、大相撲とスキージャンプぐらいになります。
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メディアの露出度を上げる努力
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卓球に関心を持ってもらえるよう、日本卓球協会はこの大会の開催時期や試合のスケジュールに工夫を重ねてきました。
◆開催時期の見直し
以前、全日本選手権は12月に行われていました。
12月は他のスポーツもいろいろとイベントがあります。
その時期に開催すると多くのスポーツニュースの中に埋没してしまったり、序盤の段階では取り扱い自体がなされないことがあります。
またお正月は、箱根駅伝、ラグビー、サッカーが行われます。
そこで時期があまり離れておらず、比較的スポーツ閑散期となる今の時期に開催されることになりました。
これだとバッティングしているのは、大相撲とスキージャンプぐらいになります。
あっ、今回は雪の影響で延期になった高校サッカー決勝戦もありましたね。
◆スケジュールの見直し
昔は一番最後に男子シングルスの決勝があり、その一つ前に女子シングルスの決勝がありました。
卓球の試合の生放送というと、それはNHKが行う全日本の男子決勝戦だけだったそうです。
運が良ければ、その放送枠の残り時間に女子シングルスの録画の一部を放送してくれることもあったという程度で、当時の卓球の扱いの低さに愕然としてしまいます。
そんな状況も、福原選手が登場する頃から徐々に変わってきました。
彼女はメディアに取り上げられるようになり、全日本での上位進出が期待されました。
私の推測ですが、できるだけ彼女に後ろの日程まで残ってもらえるよう、試合の進行が少し後ろにずれたことがありました。
また一時期、最終日のシングルス決勝は、男子が先で女子を後にしたことがありました。
これも彼女が決勝まで進めば、多くの観衆が会場に最後まで残ってくれることを期待したのかもしれません。
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出場選手は「卓球=人生」みたいな人
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最近は福原選手以外にも取り上げられる選手が増え、これはとてもいいことです。
これまでの取り組みが、少なからず実を結んだ結果ではないでしょうか。
オリンピック代表や伸び盛りの選手など話題になっている人がいます。
小学生の伊藤、平野両選手はジュニアの部だけでなく、今回も一般の試合に出場しています。
私は1度だけ彼女たちの試合を見たことがあります。
伊藤選手のバックハンドは強烈で、あんなボールを打たれたらとてもじゃないけど返せません。
対戦相手は小学生には負けられないという強いプレッシャーがあり、その思いとは逆に周囲は小学生を応援するので悪役扱いされます。
しかも大勢の報道陣が囲んでいるので、逃げ出したくなるかもしれません。
優勝する選手はもとより、上位に食い込む方々はみなさん名の知れた選手です。
あの人たちはどんどん勝ち上がっていき、試合数が多くなります。
そのため大多数はシード選手であることが多く、序盤の試合は免除されています。
そういった方たちのはるか手前で敗退していった選手は、数えきれないほどいます。
ピラミッドがたくさんの石を積み上げて出来上がっているのを見ると、比喩的にイメージしやすいかもしれません。
でも全日本のあの会場に参加できているだけで立派な上級者です。
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複雑な予選の思い出
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1月15日から東京で開催されている試合だけが、全日本選手権ということではありません。
あの試合は本戦で、その前に各地で予選があります。
主要な大会でいい結果を出すことができた選手は、いきなり本戦に無条件で出場する権利を与えられます。
そうでない人は、予選から参加することになります。
予選は毎年、夏に申し込みを行い、秋に試合を行います。
その上位入賞者が、年明けの本戦に出場することができます。
予選の参加費は各地で異なりますが、だいたいシングルス千円、ダブルス千五百円ぐらいじゃないでしょうか。
ジュニアの参加者は若干安くしているところもあります。
参加する選手で1月の本戦出場の望みはなくても、自分の実力がどこまで通用するかを試す意味で試合に臨む方がいます。
従って決して若い方ばかりではなく、おじさんおばさん選手の参加も珍しいわけではありません。
私はこの地方予選に一度だけ参加したことがあります。
積極的な気持ち挑んだのではないため、少々申し訳なく思っています。
その時は付き合いで出たという形でした。
ある試合を開催するにあたり地域の卓球協会に後援になってもらうため、協会の人にお話をしに行ったことがありました。
その中で「卓球協会が主催する試合に参加してくれたら嬉しいんだけど」という話が出て、当時私が入っていたクラブのメンバーは全日本の予選に申し込むことになりました。
まったくお粗末な腕前の私は、当然初戦でボロ負けでした。
どうせなら有名な選手に当たっていれば、後々まで語ることができるのにと思っていました。
ある時、会社の宴会で私の趣味は卓球ですと話しました。
そしてポロッと全日本の予選に出たことがあると言ったら、かなりの実力だと勝手に過大評価されてしまいました。
「いや、その、参加料払えばみなさんだって出ることができますよ」
と本当のことを話しても、謙遜していると受け取られたようです。
それからしばらくして、中国の方と一緒に仕事をする機会がありました。
その中に卓球をやっている、リーさん(仮名)がいました。
リーさんは、なんでも過去に校内の大会で優勝したことがあるそうです。
すると日本人の同僚が「当社にも卓球が強い奴がいる」と私を指さしました。
リーさんは「一度アナタト、打チタイデスネ」と言いましたが、その時私の顔は引きつっていました。
幸運にもリーさんと卓球をすることはなく、彼は帰国したため私は恥をかかずに済みました。
それ以来、全日本の予選に出た話は封印しています。
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
それでは、また次号をお楽しみに。
◆スケジュールの見直し
昔は一番最後に男子シングルスの決勝があり、その一つ前に女子シングルスの決勝がありました。
卓球の試合の生放送というと、それはNHKが行う全日本の男子決勝戦だけだったそうです。
運が良ければ、その放送枠の残り時間に女子シングルスの録画の一部を放送してくれることもあったという程度で、当時の卓球の扱いの低さに愕然としてしまいます。
そんな状況も、福原選手が登場する頃から徐々に変わってきました。
彼女はメディアに取り上げられるようになり、全日本での上位進出が期待されました。
私の推測ですが、できるだけ彼女に後ろの日程まで残ってもらえるよう、試合の進行が少し後ろにずれたことがありました。
また一時期、最終日のシングルス決勝は、男子が先で女子を後にしたことがありました。
これも彼女が決勝まで進めば、多くの観衆が会場に最後まで残ってくれることを期待したのかもしれません。
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出場選手は「卓球=人生」みたいな人
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最近は福原選手以外にも取り上げられる選手が増え、これはとてもいいことです。
これまでの取り組みが、少なからず実を結んだ結果ではないでしょうか。
オリンピック代表や伸び盛りの選手など話題になっている人がいます。
小学生の伊藤、平野両選手はジュニアの部だけでなく、今回も一般の試合に出場しています。
私は1度だけ彼女たちの試合を見たことがあります。
伊藤選手のバックハンドは強烈で、あんなボールを打たれたらとてもじゃないけど返せません。
対戦相手は小学生には負けられないという強いプレッシャーがあり、その思いとは逆に周囲は小学生を応援するので悪役扱いされます。
しかも大勢の報道陣が囲んでいるので、逃げ出したくなるかもしれません。
優勝する選手はもとより、上位に食い込む方々はみなさん名の知れた選手です。
あの人たちはどんどん勝ち上がっていき、試合数が多くなります。
そのため大多数はシード選手であることが多く、序盤の試合は免除されています。
そういった方たちのはるか手前で敗退していった選手は、数えきれないほどいます。
ピラミッドがたくさんの石を積み上げて出来上がっているのを見ると、比喩的にイメージしやすいかもしれません。
でも全日本のあの会場に参加できているだけで立派な上級者です。
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複雑な予選の思い出
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1月15日から東京で開催されている試合だけが、全日本選手権ということではありません。
あの試合は本戦で、その前に各地で予選があります。
主要な大会でいい結果を出すことができた選手は、いきなり本戦に無条件で出場する権利を与えられます。
そうでない人は、予選から参加することになります。
予選は毎年、夏に申し込みを行い、秋に試合を行います。
その上位入賞者が、年明けの本戦に出場することができます。
予選の参加費は各地で異なりますが、だいたいシングルス千円、ダブルス千五百円ぐらいじゃないでしょうか。
ジュニアの参加者は若干安くしているところもあります。
参加する選手で1月の本戦出場の望みはなくても、自分の実力がどこまで通用するかを試す意味で試合に臨む方がいます。
従って決して若い方ばかりではなく、おじさんおばさん選手の参加も珍しいわけではありません。
私はこの地方予選に一度だけ参加したことがあります。
積極的な気持ち挑んだのではないため、少々申し訳なく思っています。
その時は付き合いで出たという形でした。
ある試合を開催するにあたり地域の卓球協会に後援になってもらうため、協会の人にお話をしに行ったことがありました。
その中で「卓球協会が主催する試合に参加してくれたら嬉しいんだけど」という話が出て、当時私が入っていたクラブのメンバーは全日本の予選に申し込むことになりました。
まったくお粗末な腕前の私は、当然初戦でボロ負けでした。
どうせなら有名な選手に当たっていれば、後々まで語ることができるのにと思っていました。
ある時、会社の宴会で私の趣味は卓球ですと話しました。
そしてポロッと全日本の予選に出たことがあると言ったら、かなりの実力だと勝手に過大評価されてしまいました。
「いや、その、参加料払えばみなさんだって出ることができますよ」
と本当のことを話しても、謙遜していると受け取られたようです。
それからしばらくして、中国の方と一緒に仕事をする機会がありました。
その中に卓球をやっている、リーさん(仮名)がいました。
リーさんは、なんでも過去に校内の大会で優勝したことがあるそうです。
すると日本人の同僚が「当社にも卓球が強い奴がいる」と私を指さしました。
リーさんは「一度アナタト、打チタイデスネ」と言いましたが、その時私の顔は引きつっていました。
幸運にもリーさんと卓球をすることはなく、彼は帰国したため私は恥をかかずに済みました。
それ以来、全日本の予選に出た話は封印しています。
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
それでは、また次号をお楽しみに。
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