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今回は東京体育館で行われた、ジャパン・オープン2016についてお話しします。

試合が終わって数日経ってからこの話をするというのは、炭酸の抜けたコーラを飲むような気分かもしれませんが、ご容赦願います。


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 試合会場やチケット情報
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大会の正式名称はとっても長く「2016 ITTF ワールドツアー スーパーシリーズ ラオックス 卓球ジャパン・オープン荻村杯」なんだそうです。

東京体育館は、好意的に表現すれば灰色の落ち着いた建物で、コンピューターグラフィックスっぽいカクカクした形状をしています。

隣は現在更地になっている国立競技場で、これから隈研吾さん設計の新競技場が急ピッチで建設されます。

いろいろ混乱があり、まだ聖火台の設置場所はどうなるのかという懸念がありますが、ショベルカーに向かって「頑張ってください」と私の気持ちを送ってきました。


当初この大会を観戦する予定はありませんでした。

仕事で先方のドタキャンがあり、15日の昼過ぎから予定が空いてしまいました。

ジャパン・オープンのチケットには、アフター5ならぬアフター4という、午後4時以降入場可能な割引チケットが販売されていました。

もうこれは見に行きなさいという神のお告げだと思い、会場に向かいました。

アフター4のチケットは500円で、20分ぐらい前ならもう売っているかなと期待していましたが「時間まで待ってください」と事務的な言葉が返ってきました。

4時になり、行列ができているかもと、心配しながら早歩きでチケット売り場に向かいました。

私を含め5名ほどの人がいただけで、嬉しい誤算でした。

中に入ると久々の東京開催なのに、観客の入りはいまいち、いや、ガラガラでとても寂しく感じました。

出店しているお店の数も少なく、TSPやヤサカは見当たりませんでした。

出店スペースに限りがあり抽選で漏れたのか、あるいは出店料が高くて見送ったのでしょうか。

いずれにしてもこの状態なら売上は厳しく、結果オーライかもしれません。


通常の1日チケットで入場する方なら、400~600円安く販売されている前売り券を買っておくという方法があります。

ところが購入した人の話を聞いてみると、システム利用料216円+発券手数料108円が必要で、カードではなく現金払いなら、さらに決済手数料216円がかかるとのことでした。

つまり割引を期待するのではなく、前売り券を確保して安心感を得るのが主目的と考えたほうが良いというご意見でした。

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 観戦して私は何を感じたか
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私が主に見ることができたのは、一般女子シングルスの予選でした。

ニッセイの森さくら選手が、真ん中の金ピカの台で試合をしていました。

相変わらず元気な声を出していて、点数は競っていたのですが、残念ながら勝利とはなりませんでした。

あの卓球台は世界選手権の映像で見た記憶があり、同じタイプの下の部分を金色に塗装した豪華版といったところでしょうか。


森選手敗退のあと、その隣の台にルーマニアのスッチ選手が登場しました。

ピンクのシューズで、かばんには猫のマスコットをぶら下げていました。

同じような叫び声が聞こえてくるのかと思っていましたが、静かな試合展開で肩透かしを食らいました。


一番隅の台では、森選手と同じニッセイ所属の前田美優選手が、台湾の鄭先知選手と対戦していました。

最初のゲームを2本で取るという好調な出だしでした。

なので結構余裕を持っていたかというと、全くそんな感じはなく、得点ごとに声を出して気合を入れていました。

前田選手があんなに声を出すとは知りませんでした。

ひょっとするとチームメイトの森選手に影響を受けたのかもしれません。

前田選手は挑発的なロングサーブを出してきます。

以前たまたま見た試合動画は、福原選手との試合でした。

ラブオールの直後に出したサーブが、バックへのロングサーブでした。

最初は腹の探り合い、といったことはせず、しょっぱなから激突していく姿勢に意思の強さを感じました。

鄭選手から3ゲームを連取しましたが、その後、逆に3ゲームを奪われてしまいました。

油断していたわけではなく、台湾の選手ならこれだけ手強いということなのでしょう。

鄭選手を見ていると、どこかで見た顔立ちのような気がしてきました。

体育館の天井を見つめながら考えること約10秒、思い出すことができました。

「桜ナイトフィーバー」を歌っていたグループで、センター役の女性がああいう顔だったはずです。
(似ていなかったらごめんなさい)


続いて男子シングルスが始まり、松平健太選手の試合を見ていると、電話がかかってきました。

ドタキャンした先方から、仕切り直しの打ち合わせに関する用件でした。

急いで関係者にアポ取りの電話をかけまくっていると、もう試合観戦どころではなくなってきました。

できるビジネスマンなら、こういう状況でも試合を見ながら涼しい顔でやり取りできるんですかね。

後ろ髪を引かれつつ、体育館をあとにしました。


今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

それでは、また次号をお楽しみに。

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