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少し前に2021年に新規採用された、いわゆるカラーラバーについてお話をしました。

今回は厳密には新色ラバーの話というわけではないのですが、関連する流れということで新色ラバーの第4回ということにさせていただきます。


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 白いラバー
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ある日卓球初心者の女性Aさんとお相手する機会がありました。

その方とお話することで、卓球競技者は暗黙の常識に染まっていることを認識しました。

Aさんには卓球場にあるラバー貼りラケットを手渡しました。

ニッタクのシェークハンドラケットです。

しばらく打ちながら合間合間に卓球に関する問いかけがあり、それに私が答えていました。

突拍子もない質問(例:表ソフトとバタフライはどうちがうんですか?)は飛び出さず、ぽこぽこピン球を打ち合っていました。

ところが遂にハッとするクエスチョンがAさんから発せられました。

「なんでラケットの片面が黒なんですか」

私は両面同じ色のラバーが認められていた時代の出来事から説明をしようと考えました。

しかしAさんが疑問を持ったのは単純な色使いに関することだと分かりました。

最も地味な色でAさん的にはゴキ○○をイメージする黒をなぜ使っているのかという問いかけです。

普通(卓球しない人の普通)に考えると、赤と青などビビッドな色を使ったほうが楽しいというご指摘です。

「白はどう?」(いや、ピン球と同じ色なので…)

「両方赤でいいじゃない」

怒涛の質問攻めに遭いタジタジになりました。


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 どうすれば解決できるか
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白ラバーについて私は一度も考えたことがありませんでした。

流石に実現は無理なものの一般の方なら白はどうなのという意見を持つのはとても自然なことです。

その日の夜湯船に浸かりながらAさんの疑問を思い起こしました。

内容を分類・整理していくと、現在の卓球競技者が当たり前だと受け入れている2つの事柄が浮かび上がってきました。

1)両面同色の禁止

2)ラバーの片方は黒(厳密にはラケットの片面は黒)

当たり前なのはルールで定められているから当たり前なのですが、そのルールを見直すことができる余地はないでしょうか。

Aさんが特に嫌がっていた黒ラバーには理解を示すことができます。

根暗と言われることを嫌う卓球界が、片面黒を必須としているのは自業自得です。

白は不可能でも黒の排除はなんとかできないでしょうか。

そして卓球競技者なら端っから不可能と信じ込んでいる両面同色を復活させることはできないでしょうか。

この2つの難題を解決する案を、ほとんど冷めて水になってしまった湯船の中で思いつきました。


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 黒の排除と両面同色の実現案
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卓球ラバーは大別して4つの種類があります。

裏ソフト、表ソフト、粒高、アンチ。

それらを種類ごとに唯一の色を定めるのです。

例えば、裏は赤、表は青、粒は紫、アンチは緑に統一する案です。

つまりフォア側に赤のファスタークを貼り、バック側に赤のロゼナを貼るということになります。

えっ両面同色ですか!

でもよく考えてください。

今でも「裏裏です」だけで済ませているじゃないですか。

大昔にあった、黒のタキネスと黒のスーパーアンチのどちらで打ったのかが分からないのではありません。

赤のファスタークと赤のロゼナのどちらで打ったか分からない、というレベルなら許容してもいいという考えになりませんか。

(注)相手がどんなラバーを貼っているかの確認は、今と同様に行うという前提です。

この案を練習場の人に話し意見を聞いてみました。

「美しい理想論。メーカーや販売店がしがらみを捨てられるなら実現可能」

→ありがとうございます。確かに理想論ではあります。

「アンチラバーはやや裏ソフト的なのがあり、典型的なアンチとの組み合わせで同色で使われるとどうかな」

→やや裏ソフト的なアンチは現行ルールでも排除すべきですね。あとそんな組み合わせの人って現実にいらっしゃるでしょうか。

「変化系表や1枚ラバーの色識別もあったほうが良い」

→そのレベルの違いに色識別は無くてもいいのではという感じがします。


今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

それでは、また次号をお楽しみに。

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