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前回は卓球の不文律についてお話しをしました。

不文律とはルールでは定められていませんが、競技者が暗黙のルールとして守っているものです。

ネットインで得点したら済まなかったという意思表示をするのが代表的な例です。

今回は他の競技との比較で考えてみたいと思います。


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 叫び声は控えてほしい
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不文律はどの競技にも多寡の差はあれ存在します。

Wikipediaには野球に関する不文律が独立した項目で存在します。

野球における不文律が意識されるようになった背景には、1)相手に対する敬意、2)勝敗が(実質的に)確定した後はガツガツしない、の2つがあります。

イチロー選手がバッターボックスに立ったときバットを立てるあの動作は、威嚇と受け取られる可能性があったそうです。

メジャーリーグでのプレー前にある日本人選手がやらないほうがいいのではと助言していたそうです。

卓球ではH選手がサーブを出す前に、ルーチンとして必ずガンを飛ばすというのがありました。

それくらいは構いませんが、得点後にも相手に向かって拳を突き出し奇声を発っしていたのでイエローカードを出されたことがありました。

個人的には日本人選手は声を張り上げすぎだと思います。

それは大昔から容認されていて、ダブルスのO選手とA選手が得点する度に「ヨッシャー」と大声を張り上げて2人でくるくる円を描いていたという話を聞き、ちょっとどうかなと思ってしまいました。


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 節度ある行動
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野球ではホームランを打ってベースを回る際、不必要にゆっくり回ったり、ホーム前でバク転などのパフォーマンスはすべきではないと言われています。

卓球で類似の行為と言えば、勝利を決めた直後に床に大の字で寝そべるのは時々見かけます。

そこは感情をコントロールし、まずは戦った相手と握手をすべきでしょう。

間違っても興奮して台の上に立ったり、ユニフォームを引き裂いたり、フェンスを破壊したりするのはご法度です。

その対極に位置するのが相撲でしょうか。

優勝を決めて小さくガッツポーズを取っただけでお小言を言われるそうで、それくらいいいじゃないですか。

野球の場合は不文律を破ると報復を受けることがよくあります。

次の打席であからさまなデッドボールをお返しされるのです。

卓球でも不文律の意識が野球並みになれば、次の対戦で顔面めがけてスマッシュを打ち込まれるかもしれません。


野球で一塁ランナーが三塁まで進みましたが、ファウル判定で一塁に戻る際、マウンドを横切ってはいけないとされています。

卓球ではかつてJ選手がW選手とのラリーを制した時、W選手側まで進みコートを一周して戻ってきました。

ふてぶてしい笑みをたたえ、こういうのは不適切な威嚇に該当します。


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 勝敗が確定している場面
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野球では逆転はほぼ見込めないという状況になれば、リードしている側は送りバントや盗塁はしないという不文律があります。

死に体の相手にまでも、リスクを取った攻撃を仕掛けるのは大人げないという考えです。

卓球ではスコアが0-10になると、リードしている選手がわざとミスをして1点献上するという不文律がありました。

記録に残るから、完璧に打ちのめすのは良くない、などの考えがあったそうです。

しかしそれに対する反論はあり、配慮ではなく真逆の侮辱行為でしかないという声もありました。

私も長らく0-11で構わないと思っていました。

今ではこの不文律はほぼなくなりつつあり、良い変化だと思っています。


ですが巷の試合だと実力差がありすぎる場合、強い側がやたらとロビングを上げたり、カットマンに変身したり、ラケットを後ろ手に回す背面打ちをするなど、舐めたプレーを見かけることがあります。

弱い側が本当の初心者レベルならラリーを続けるように持っていくべきで、もっと相手へのリスペクトが欲しいですね

初級レベルより上なら、ブロック主体の試合展開にする、一本ツッツキを多く送るなどとし、そういう試合の中身なら0-11でも全く構わないと思います。

たまに粋な行為を見かけることもあります。

微妙なプレーに対し双方の選手がどちら側の得点になるかで同意しているのに、審判の判定はその逆になった場合、次の1本をわざとミスをして判定を帳消しにする行為です。

考えようによっては審判への侮辱にもなりかねません。

でも選手側も真剣勝負なので、審判さんしっかりしてよというメッセージを送っていることが伝わってきます。


今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

それでは、また次号をお楽しみに。

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