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卓球用具のメーカは、どういう使われ方をするかを想定して製品を開発しています。

その想定から外れる使い方をしていた人を見かけましたので、ご紹介したいと思います。

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 グリップへのこだわり
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少し長くなりますが、本題に入る前に前置きのお話をさせていただきます。

ラケットのグリップは、しっかりとそして心地よく握ることが求められます。

シェークハンドの場合は、フレア、ストレート、アナトミックといった形状が用意され、人によってはグリップテープを巻いている方もいます。

ペンホルダーは理想の握りとなるよう、使う人がそれぞれナイフや紙やすりで削っています。

ペンは時々大胆に削っている人を見かける一方、シェークはグリップに近いフチの部分ですら全く手を付けていない人が大勢います。

私は普段はペンですが、たまにシェークを使うこともあります。

シェークの最大勢力であるフレアグリップよりも、個人的にはストレートのほうがしっくりきます。

なぜならほとんど入りませんが、まねごとでチキータをやってみるとフレアは広がったグリップの先端が手首に当たり邪魔になります。

TSPの松下社長はカットマンのためチキータはやりませんが、同じようにグリップエンドが当たって気になるので、ストレートで短めのグリップが好きだと話していました。

同じご意見の方は少数ながらも存在し、中ペン(中国式ペンホルダー)をシェークハンドラケットとして使っているのを見たことがありました。

両面に薄いラバーを貼っている小柄な方だったので、なんとなく納得できるものはありました。

もしかすると私が気づいたのが1度だけで、実際は数例見ていたのかもしれません。

さてここから本題に入りますが、少し前に中ペンをシェークとして使う2人目の人を発見しました。

ただし使い方がかなり特殊です。

あの短い中ペンを一本差しグリップで握っていたのです。


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 安全への取り組み
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一本差しとは、人差し指をラケットの中心に向けてピンと伸ばす握り方です。

このグリップで過去に世界チャンピオンになった長谷川選手がいます。

しかしその方は例外的存在で、一般的には一本差しは止めたほうが良いと言われています。

一本差しの長所短所の説明については、今回割愛させていただくことにします。

この握り方から最適なグリップを考えると、長めのものが適していそうなのですが、逆に短い中ペンだったのが驚きでした。

お名前は分からないのでAさんとしておきます。

休憩時間に早速Aさんにお話を伺いました。

短い中ペンを通常のシェーク握りでつかんでも、シェークラケットよりすっぽ抜けやすくなります。

一本差しになるとさらに危険性は高まります。

Aさんは事故を起こさないようグリップに穴を開け、そこに携帯ストラップを通していました。

これなら万が一ラケットを握りそこねても、手首に巻き付けたストラップによりラケットが飛んで行くのを防げます。


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 このグリップにたどり着いた経緯
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正直なところ面倒くさいことは確かで、ここまでしてこのマニアックな使い方をしている理由を尋ねてみました。

Aさんは少し私と似たところがあり、いろいろな用具や使い方を試して楽しんでいるとのことでした。

最初に普通のシェークのラケットで一本差しを試していると、バック前のツッツキやバックハンドでサーブを出すときなど、グリップエンドが邪魔だと感じました。

そこで最初に、シェークグリップの先端の角だけを切り落としてみました。

満足の行くフィーリングが得られず、たまたま中ペンを握ってみると「これだ」とひらめいたのだそうです。

ところがラケットを放り投げてしまわないかといつもハラハラしていて、さらに検討を行った結果、携帯ストラップを使うことで安心できるようになったとのことでした。

そばにあった中ペンを一本差しで握り、素振りをしてみました。

なるほど少し怖いです。

これで手に汗をかいていて全力でスイングした場面を想像すると、ストラップでもつけなければラケットを放り投げてしまうでしょう。

「今後もこのグリップを続けるんですか」の問いかけに対しては「何とも言えない」のお答えでした。

「あまりお勧めできないかな」と笑っていたので、今はもう止めているかもしれません。

思いついたことをやってみて、知見を広めることが目的の人なのでしょうか。


今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

それでは、また次号をお楽しみに。

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