みなさんは当然のことながら、卓球がうまくなりたいと考えていることでしょう。
では、卓球の上級者というのはどういう人でしょうか。
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勝つか負けるか、それが全て
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当たり前すぎる答ですが、試合でたくさん勝つのが強い人です。
そしてその強いということに関し極論すれば、ルール違反やマナー違反でなければ、どんな手段を使っても試合でとにかく勝てば良いのです。
例えば、あなたがトップ選手ですら回転がわからないボールを繰り出すことができれば、試合で勝ち進んでいけるようになれます。
実際、それにやや近いことが過去にいくつかありました。
サーブについてあまり制約がなかった時代は、インパクトの瞬間を体で隠したり、指で弾いたボールをラケットにぶつけて出すなど、驚愕する行為がまかり通っていました。
ラバーの色も両面同じ色で、さらにどちらのラバーで打つのか全く判別できないよう、サーブを出す前に台の下でラケットをクルクル回転させるという念の入れようでした。
サーブだけで決まってしまうことも多いと、毎日必死にフットワーク練習をするのが馬鹿らしくなりますね。
試合で「勝つ」その目的のため、多くの選手がこの極悪非道の行為に手を染めていきました。
こういったプレーは、ラリーの回数を多くするためということで、次々に禁止されました。
ラリーが続けば、観客に喜んでもらえやすくなります。
しかし、単にラリー回数だけでは面白くないことがあります。
カットマン同士の対戦で、延々とツッツキが続くシーンは見たくありません。
これについては促進ルールという制限時間を設けることで、対策が取られました。
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ナイスプレーに得点を
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これまでのルールでは、最終的にはなんでもいいから得点できればいいという価値観に従い、みなさんプレーしています。
ではその価値観とは異なる観点からプレーを眺めると、どういう評価になるでしょう。
プレーの内容にどれだけ感動できたか、その度合いを点数で表してみるのです。
1回のラリー中、双方の競技者に感動に応じた点数が与えられ、複数回の評価点が加算可能とします。
一例としては、
・サーブミス:0点
・ツッツキ合いだけで終わった:1点
・三球目攻撃:2点
・カウンタースマッシュ:3点
・バックハンド同士の高速ラリー:4点
・カット対ドライブやドライブ同士の引き合い:見応えに応じて5~10点
・ロビングとスマッシュのラリー:見応えに応じて7~10点
などです。
他にも加算ポイントとしては、
・高い投げ上げサーブや、しゃがみ込みサーブは+0.3点
・ものすごい回り込みや飛びつきフットワークは+3点
・バレーボールのように床の上に飛び込んで返球+5点
などが、あってもいいでしょう。
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戦型ごとの得点分布
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実際にこうやって集計していくのは、とても煩雑で現実的ではありません。
ただこういうような考えで試合を採点すると仮定した場合、点数が取りやすい戦型とそうでない戦型が見えてくるはずです。
ドライブマンやカットマンは高得点を上げる人が出る一方、速攻型の選手はやや伸び悩みそうです。
特に点数が低そうなのは、粒高ラバーのブロックマンだと思います。
台から離れずラバーの特性でミスを誘う戦法は、ラリーが続いても正直なところ迫力に欠けます。
大きなスイングや躍動感あふれるフットワークは、他の戦型よりも乏しいと言えます。
私は卓球の用具や戦型において、バリエーションが豊富であることは尊重したい考えです。
しかし、観客が見てあまり感動できないプレーは減って欲しいと思います。
オリンピック委員会は、観客アピール度を高くするよう、各競技にルール変更を含め意見を出しています。
国際卓球連盟も11点制への変更やボールを大きくするなど、同じ考えに沿った改革を次々に実行してきました。
そして今後も絶え間なく変わり続けるはずです。
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今後の改革の方向性
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ラリー回数を増やすということでは、ラージボール卓球の存在が少なからず参考になります。
私はラージボールではない通常の卓球でも、ボールのサイズはもう少し大きくなっても構わないかな、という気持ちがあります。
ボールのスピードは落ちますが、ラリーは今よりさらに続きやすいようになるのが良いと思っています。
反対にラージと同じにしてもらいたくない部分としては、裏ソフトを使った回転の魅力はそのままにしてもらいたいです。
ルールの変更というのは単純なものではなく、いろいろな部分でつり合っている状態を変えることです。
過去にはそれにより引退に追い込まれた選手もいました。
近年の流れでは戦型の画一化が進んでおり、今後の変更でさらに拍車がかかれば残念なことです。
特にカットマンは存在し続けて欲しいと思っています。
見てもやっても楽しい競技であることを尊重しつつ、バランスが取れた改善がなされることを期待したいですね。
次回は卓球という競技を大胆に変えてしまうなら、どんな考えがあるかについて述べてみたいと思います。
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
それでは、また次号をお楽しみに。
では、卓球の上級者というのはどういう人でしょうか。
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勝つか負けるか、それが全て
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当たり前すぎる答ですが、試合でたくさん勝つのが強い人です。
そしてその強いということに関し極論すれば、ルール違反やマナー違反でなければ、どんな手段を使っても試合でとにかく勝てば良いのです。
例えば、あなたがトップ選手ですら回転がわからないボールを繰り出すことができれば、試合で勝ち進んでいけるようになれます。
実際、それにやや近いことが過去にいくつかありました。
サーブについてあまり制約がなかった時代は、インパクトの瞬間を体で隠したり、指で弾いたボールをラケットにぶつけて出すなど、驚愕する行為がまかり通っていました。
ラバーの色も両面同じ色で、さらにどちらのラバーで打つのか全く判別できないよう、サーブを出す前に台の下でラケットをクルクル回転させるという念の入れようでした。
サーブだけで決まってしまうことも多いと、毎日必死にフットワーク練習をするのが馬鹿らしくなりますね。
試合で「勝つ」その目的のため、多くの選手がこの極悪非道の行為に手を染めていきました。
こういったプレーは、ラリーの回数を多くするためということで、次々に禁止されました。
ラリーが続けば、観客に喜んでもらえやすくなります。
しかし、単にラリー回数だけでは面白くないことがあります。
カットマン同士の対戦で、延々とツッツキが続くシーンは見たくありません。
これについては促進ルールという制限時間を設けることで、対策が取られました。
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ナイスプレーに得点を
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これまでのルールでは、最終的にはなんでもいいから得点できればいいという価値観に従い、みなさんプレーしています。
ではその価値観とは異なる観点からプレーを眺めると、どういう評価になるでしょう。
プレーの内容にどれだけ感動できたか、その度合いを点数で表してみるのです。
1回のラリー中、双方の競技者に感動に応じた点数が与えられ、複数回の評価点が加算可能とします。
一例としては、
・サーブミス:0点
・ツッツキ合いだけで終わった:1点
・三球目攻撃:2点
・カウンタースマッシュ:3点
・バックハンド同士の高速ラリー:4点
・カット対ドライブやドライブ同士の引き合い:見応えに応じて5~10点
・ロビングとスマッシュのラリー:見応えに応じて7~10点
などです。
他にも加算ポイントとしては、
・高い投げ上げサーブや、しゃがみ込みサーブは+0.3点
・ものすごい回り込みや飛びつきフットワークは+3点
・バレーボールのように床の上に飛び込んで返球+5点
などが、あってもいいでしょう。
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戦型ごとの得点分布
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実際にこうやって集計していくのは、とても煩雑で現実的ではありません。
ただこういうような考えで試合を採点すると仮定した場合、点数が取りやすい戦型とそうでない戦型が見えてくるはずです。
ドライブマンやカットマンは高得点を上げる人が出る一方、速攻型の選手はやや伸び悩みそうです。
特に点数が低そうなのは、粒高ラバーのブロックマンだと思います。
台から離れずラバーの特性でミスを誘う戦法は、ラリーが続いても正直なところ迫力に欠けます。
大きなスイングや躍動感あふれるフットワークは、他の戦型よりも乏しいと言えます。
私は卓球の用具や戦型において、バリエーションが豊富であることは尊重したい考えです。
しかし、観客が見てあまり感動できないプレーは減って欲しいと思います。
オリンピック委員会は、観客アピール度を高くするよう、各競技にルール変更を含め意見を出しています。
国際卓球連盟も11点制への変更やボールを大きくするなど、同じ考えに沿った改革を次々に実行してきました。
そして今後も絶え間なく変わり続けるはずです。
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今後の改革の方向性
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ラリー回数を増やすということでは、ラージボール卓球の存在が少なからず参考になります。
私はラージボールではない通常の卓球でも、ボールのサイズはもう少し大きくなっても構わないかな、という気持ちがあります。
ボールのスピードは落ちますが、ラリーは今よりさらに続きやすいようになるのが良いと思っています。
反対にラージと同じにしてもらいたくない部分としては、裏ソフトを使った回転の魅力はそのままにしてもらいたいです。
ルールの変更というのは単純なものではなく、いろいろな部分でつり合っている状態を変えることです。
過去にはそれにより引退に追い込まれた選手もいました。
近年の流れでは戦型の画一化が進んでおり、今後の変更でさらに拍車がかかれば残念なことです。
特にカットマンは存在し続けて欲しいと思っています。
見てもやっても楽しい競技であることを尊重しつつ、バランスが取れた改善がなされることを期待したいですね。
次回は卓球という競技を大胆に変えてしまうなら、どんな考えがあるかについて述べてみたいと思います。
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
それでは、また次号をお楽しみに。
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