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先日某卓球場で行われた試合に参加しました。

そこで出会った人についてお話ししたいと思います。

いろいろな場所で多くの方々と接していくと、強い個性を持った人やハプニングに必ず遭遇します。

その日は3名の方が強く印象に残りました。


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 全く笑わないAさん
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Aさんは石像のような彫りの深い顔立ちで表情も少ない女性です。

ベンチに隣り合って座った際、一般的な卓球の話を持ち出して雰囲気を和ませようとしたところ、いきなり厳しいご指摘をいただきました。

私はある選手が果敢に攻撃を仕掛けていくプレーを「ハイリスク・ハイリターン」と形容しました。

Aさんは「ハイリスクはわかるが、ハイリターンはおかしい」「卓球は凡ミスでもスーパープレーでも1点しか入らないのだから」と全く反論の余地がないお言葉を発しました。

おどけた感じでの突っ込みなら私の気持ちも楽なのですが、Aさんは真顔でズバッと斬り込んできます。

「参ったな」と心の中でつぶやきながら顔は苦笑いで「いやぁそうですね。すみません」とひとまずその場を取り繕いました。

会社にも似たようなタイプの上司がいて、ルパン三世の五右衛門のように斬って斬って斬りまくるので「斬鉄剣」というあだ名の人がいます。

Aさんも同種の「カミソリ」あるいは「ナタ」か、それでは生ぬるいので「ギロチン」あたりのニックネームが似合いそうです。

Aさんは横で試合をしている中学生を指差し批判し始めました。

件の少年は劣勢になるとふてくされ、投げやりな態度になるのです。

「彼には周囲の大人がちゃんと注意して指導しなくてはいけない」「ここの人たちは甘やかしている」とお怒りです。

腹を立ててラケットを投げたりするのなら当然注意しますが、単にムラッ気のある子どもだとしか私には思えませんでした。

ひとしきり毒を吐いてスッキリしたようで、Aさんは休憩室へと消えていきました。


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 暗い雰囲気のBさん
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ホッとしたのもつかの間、試合の組み合わせ表に書き込みをしているBさんがふと目に止まりました。

てっきり今しがた終わった試合の結果を記入しているのだと思っていると、勝敗ではなくマス目に斜め線を引いています。

それは先程のAさんとBさんの試合の箇所でした。

休憩室へ向かったAさんをもう帰宅したと勘違いしたのでしょう。

私はBさんに「Aさんは休憩してるだけですよ」と声をかけました。

するとBさんから意外な返事が返ってきました。

「わたし、Aさんとは試合をしないんです」

(えっ!?)

ポーカーフェイスを保ったまま、これはなにかややこしい事情があるかもしれないことを0.3秒で察知しました。

あのギロチンのような性格のAさんのことです。

Bさんとの間で口げんかか何かが、、、そうじゃないかもしれませんが、理由を聞くのははばかられそうです。

Bさんはこれまでに何度かお会いしたことがある人で、いい加減な私と比べるとあるべき理想を求めるお考えが強い人でした。

そのあたりでAさんとぶつかったのでしょうか。

親戚やご近所との付き合いで、こじれながらも仕方なくやっていかなければならない場面というのはあります。

しかしリフレッシュ目的で出かけた卓球場でも変な神経を使うのは避けたいですね。


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 そしてCさんに振り回される
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中年男性のCさんは、気分屋でとってもアバウトな人です。

暑い暑いと騒ぎ出し、隣のコンビニに行ってアイスクリームを買ってきました。

私との試合の番になったのですが、アイスクリームを食べるからその後にしてほしいと言われました。

そういうわがままを認めてしまうと他の試合の段取りも狂ってしまいます。

本人はお構いなしでアイスクリームのカップの蓋を開けて食べようとしています。

仕方がないのでなんとか別の人との試合に切り替えようと、しばし対戦表とにらめっこしていました。

するとCさんから「アイスがまだカチカチなんで、柔らかくなるまで君と試合をするよ」と声をかけてきました。

なんという自己中、、、いや、なんでもありません。

私が快勝すれば少しは気持ちが晴れるのですが、Cさんは格段に上手くあっさりストレートで負けました。

試合が終わり「あー、割と柔らかくなってるね。でも1ゲーム手抜きしとけば最適だったかな。ハハハ」とご満悦です。

私もCさんのような性格になれたら、ある意味幸せになれるのでしょうね。


今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

それでは、また次号をお楽しみに。

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