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今回は某卓球場で初めて練習をさせてもらった男性について書きます。

少しだけですが「さかなクン」に似ているので、そのままさかなクンと呼ばせてもらいます。


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 極薄/特厚スポンジの使い分け
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さかなクンは少数派のペン表ソフトです。

卓球に出かける前に頭に浮かんだイメージプレーに応じて、2本のラケットを使い分けています。

どちらも中ペン(中国式ペンホルダー)ですが1本は極薄のラバーを、そしてもう1本は特厚のラバーという正反対のものを貼っています。

この2つをイメージで使い分けるというのは・・・なんだかよく分からず謎でした。

前者の極薄ラバーはアームストロングの赤マークという表ソフトです。

アーム社らしくかなりのロングセラーで、40年か50年くらい前から販売されているそうです。

極薄なのでレシーブはピタッと止めやすく、ツッツキは高い精度でコントロールできる点がお気に入りとのことでした。

またスマッシュを打ったときの「カキーン」という感触(あくまでも感触だけ)が気持ち良いそうです。

難点はやはり威力に劣り、カットマンとの対戦では苦労します。


もう一本のほうに貼っている特厚ラバーはジュウイックのパチスマ2ハードです。

メーカーのラインナップからは既に消えていますが、一部でまだ販売されているのを見つけ買いました。

シートもスポンジもかなり硬く、売れ筋の表ソフトモリストSPなどと比べると超カチカチと表現しても構わないでしょう。

性能は赤マークとは逆で威力のあるボールが打てる反面、ボールを抑え気味に制御するのはやや苦手となります。

それ以外の違いとして、シートの引っ掛かりの差が結構異なります。

赤マークのトップシートはよくある表ソフトと同等の柔らかさです。

決して裏ソフトほどではありませんが、打球時にボールが一瞬シートに食い込んでそれが戻るような感じがあります。

バタフライが「ひきつれ効果」と言っている、トップシートが変形してもとに戻る感じが、表ソフトでもわずかながらあるのです。

他方シートが硬いパチスマ2ハードは、打球時にシートは押されてただ凹むだけです。

従って前進回転をかけて打っていく場合、普通の表ソフトよりもスイングスピードを速くして、シートの上っ面にボールを当ててこすり上げる打ち方になります。

裏ソフトラバーでシートの粒が低くて肉厚な中国粘着ラバーは、食い込ませるのではなくこすって打つべし、と言われています。

それと似たような感じになるのは面白いですね。


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 中国でラバーを購入
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さかなクンがなぜそんな少数派のカチカチラバーを買ったかというと、昔中国に旅行したときに地元のショップで中国製表ソフトを購入したのがきっかけでした。

訪れた街は広東省にある広州でした。

行き交う人の顔は日本人と変わりませんが、当然ながら街の様子は少し様子が異なります。

金色のビルがあったり看板の色使いも独特です。

入国時はパスポートを投げて返され、駅の前に長い木の棒を持った公安委員が並んでいてギョギョッとしたそうです。

卓球用品店は入り口に頑丈な鉄格子がはめられた雑居ビルにありました。

余談ですが、日本のマンションでは災害時にベランダを通って避難できるよう、お隣さんとの間にあるフェンスは壊すことができます。

あちらでそんな作りにしたら泥棒に入られるそうです。

まあ中国に限りませんが、外国では商店や道路に面した住宅の窓に鉄格子というのは常識のようです。

卓球ショップはその怪しい建物の3階にありました。

恐る恐る入店すると、ひと目で外人だと判断されたのでしょう「ハロー」と店員から挨拶がありました。

さかなクンは「ハ、ハロー」と答え、店内に目を配りました。

事前に表ソフトの中国語表記を調べていて、それを手がかりに商品を探し始めました。

表ソフトラバーは「正膠粒拍」、裏ソフトラバーは「反膠粒拍」なのだそうです(ただし簡体字では膠は月へんに交)。

注意しなければならないのが、アタックエイトのような粒が少し高めの変化系表です。

さかなクンはその種のラバーは嫌いなので、購入前に粒の断面の絵を書いてしっかり店員に確認することを怠りませんでした。

粒形状が全く確認できないパッケージだったためです。

購入したラバーは現在ではもうボロボロになってはがしてしまいましたが、典型的な中国表ソフトでカチカチシート+カチカチスポンジ、そして赤いシートは顔料多めのレゴブロック的外観でした。


今度は北京か大連に行ってみたいそうで、観光ついでに卓球ショップにももちろん立ち寄りたいと目を輝かせていました。

これまでと同じカチカチラバーに加え、テンションスポンジを使った表ソフトも買ってみるそうです。

ちなみにさかなクンの卓球の腕前は、ひいき目に見ても市民大会3回戦負けぐらいですが、リアルさかなクンのようにとっても陽気に語る点は面白かったです。


今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

それでは、また次号をお楽しみに。

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