某所にある卓球場の休憩場所には、かなりくたびれたテーブルが置いてあります。
どこかのフードコートで10年間使いこまれ、廃棄されたものをオーナーさんが拾ってきたようなブツです。
そのかたわらには、同じく凹みや汚れがあちこにちにあるカタログの陳列棚が置いてあり、雑誌やカタログが突っ込んであります。
ここの利用者が不要になったものを持ってきて、管理人さんが月一ぐらいで適当に整理しているようです。
それらをパラパラとめくったり、水分補給をしながら2人の方と雑談をしていました。
フリー参加の卓球場で、どちらも初めてお会いした方なのでお名前は分かりません。
1人は古舘伊知郎さんのように、眼鏡をかけていて軽快に話す人です。
もう1人は鈴木奈々さんのような(10倍ほど誇張しています)、明るく面白い人です。
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センスは良いが購入はためらわれる製品
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古舘さんはジュウイックのカタログを開き、コニヨールのラケットを見ていました。
ジュウイックは商社的な側面があり、コニヨールやノイバウアーといった海外メーカの製品も取り扱っています。
コニヨールはフランスの元世界チャンピオン、ガシアン選手モデルのラケットを販売しています。
どれもシックな色使いで高級そうに見えます。
実際お値段も一万円~二万円と高く、全般的に重量は重めです。
中には平均重量100gというのがあります。
また15枚合板というすごそうなのがあり、全ラインナップに中ペン(中国式ペンホルダー)が設定されています。
古舘さんは中ペンを使っているため、その部分を熱心に見ていました。
伏し目がちにため息をつき「こんなに重くて高いラケットはダメだね」と落胆した表情です。
両面に分厚いテンションラバーを貼っているので、下手をすると200g近くになるかもしれません。
中ペンはグリップが短い分、シェークより数グラム程度軽くなるはずですが、まあ気休めでしょうね。
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不思議な言動を繰り返す方
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鈴木さんはヴィクタスのカタログを開いていました。
しばらくしておもむろに「まつしたひろし、におふぇんしぶ」とつぶやきました。
スポーツドリンクを飲んでいた私は、危うく吹き出しそうになりました。
「松下浩二オフェンシブ」と連続して書かれていると、鈴木さんのように読んでしまう人は100人ぐらいいると思います。
次回のカタログでは「オフェンシブ」の前にスペースか「・」を入れてはどうかと思います。
そのページには村松選手の写真が載っていて、フォアハンド攻撃を仕掛けている姿でした。
豪快なスイングでユニフォームの胸の部分が大きくふくれ、フリーハンドはそのふくらみを抱えているようなポーズになっていました。
鈴木さんはそれを指差し「赤ちゃんをくるんで抱っこしているみたい」とゲラゲラ笑っていました。
ひとしきり笑った後「あっ」と声を上げ「ラバーを貼り替えるのを忘れてた」と言い出しました。
練習前にお店に寄って買っていたのを忘れていたんだそうです。
どうやったらそんなことを忘れてしまうのかと、私と古舘さんは驚いていました。
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疑問符がつくお店の姿勢
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鈴木さんのラケットはシェーク裏ソフト+粒高1枚で、バック面の粒高ラバーが部分的にしわしわになり粒が3つほど取れていました。
突然猫なで声に変わり「貼り替えてくれる?」と私達に頼んできました。
購入したお店では貼り替える場合料金をとられるので、練習場の誰かにお願いすることにしたのだそうです。
ここにはハサミもちゃんと置いてあります。
別に構わないので、私が貼り替え作業に着手しました。
購入したのはバタフライのフェイントOXで定番商品です。
これは貼り付けるための接着シートがあらかじめついているから楽勝、と思っていると、鈴木さんが「はい、こっちが貼るやつです」と別売の接着シートを出してきました。
お店の人は何も言わなかったのでしょうか。
意図的に接着シートも追加購入するお客様だと判断した?、いやいや、一言確認すべきでしょう。
さらに接着シートをよく見ると、バタフライのニュー・クイックという製品でした。
あれっ、今はチャックシートという名前だったはずです。
そばにある陳列棚にバタフライのカタログは10冊程度あります。
調べてみると2005年にはニュー・クイックが販売されていましたが、2009年にはチャックシートに変わっていました。
接着能力は大丈夫だと思いますが、少なくとも8年は経過している売れ残り商品を掴まされたようです。
古舘さんは「お店の人に理由を説明して返品交渉すべきだ」とのご意見です。
鈴木さんはきょとんとして「はい」と応えましたが、面倒なことは避けたいような感じがあり返品はしなかったかもしれません。
貼り終えると「ありがとうと」言って、卓球台に向かって行きました。
ちなみにその日の鈴木さんのウェアは、胸の部分から下が4層のフリルになっているジュウイックのおしゃれなユニフォームでした。
いつもの練習場で何事も起こらず終わることもあれば、笑ったり怒ったりする出来事もあります。
そして予期せずこのようにちょっぴり面白いことも起こります。
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
それでは、また次号をお楽しみに。
どこかのフードコートで10年間使いこまれ、廃棄されたものをオーナーさんが拾ってきたようなブツです。
そのかたわらには、同じく凹みや汚れがあちこにちにあるカタログの陳列棚が置いてあり、雑誌やカタログが突っ込んであります。
ここの利用者が不要になったものを持ってきて、管理人さんが月一ぐらいで適当に整理しているようです。
それらをパラパラとめくったり、水分補給をしながら2人の方と雑談をしていました。
フリー参加の卓球場で、どちらも初めてお会いした方なのでお名前は分かりません。
1人は古舘伊知郎さんのように、眼鏡をかけていて軽快に話す人です。
もう1人は鈴木奈々さんのような(10倍ほど誇張しています)、明るく面白い人です。
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センスは良いが購入はためらわれる製品
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古舘さんはジュウイックのカタログを開き、コニヨールのラケットを見ていました。
ジュウイックは商社的な側面があり、コニヨールやノイバウアーといった海外メーカの製品も取り扱っています。
コニヨールはフランスの元世界チャンピオン、ガシアン選手モデルのラケットを販売しています。
どれもシックな色使いで高級そうに見えます。
実際お値段も一万円~二万円と高く、全般的に重量は重めです。
中には平均重量100gというのがあります。
また15枚合板というすごそうなのがあり、全ラインナップに中ペン(中国式ペンホルダー)が設定されています。
古舘さんは中ペンを使っているため、その部分を熱心に見ていました。
伏し目がちにため息をつき「こんなに重くて高いラケットはダメだね」と落胆した表情です。
両面に分厚いテンションラバーを貼っているので、下手をすると200g近くになるかもしれません。
中ペンはグリップが短い分、シェークより数グラム程度軽くなるはずですが、まあ気休めでしょうね。
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不思議な言動を繰り返す方
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鈴木さんはヴィクタスのカタログを開いていました。
しばらくしておもむろに「まつしたひろし、におふぇんしぶ」とつぶやきました。
スポーツドリンクを飲んでいた私は、危うく吹き出しそうになりました。
「松下浩二オフェンシブ」と連続して書かれていると、鈴木さんのように読んでしまう人は100人ぐらいいると思います。
次回のカタログでは「オフェンシブ」の前にスペースか「・」を入れてはどうかと思います。
そのページには村松選手の写真が載っていて、フォアハンド攻撃を仕掛けている姿でした。
豪快なスイングでユニフォームの胸の部分が大きくふくれ、フリーハンドはそのふくらみを抱えているようなポーズになっていました。
鈴木さんはそれを指差し「赤ちゃんをくるんで抱っこしているみたい」とゲラゲラ笑っていました。
ひとしきり笑った後「あっ」と声を上げ「ラバーを貼り替えるのを忘れてた」と言い出しました。
練習前にお店に寄って買っていたのを忘れていたんだそうです。
どうやったらそんなことを忘れてしまうのかと、私と古舘さんは驚いていました。
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疑問符がつくお店の姿勢
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鈴木さんのラケットはシェーク裏ソフト+粒高1枚で、バック面の粒高ラバーが部分的にしわしわになり粒が3つほど取れていました。
突然猫なで声に変わり「貼り替えてくれる?」と私達に頼んできました。
購入したお店では貼り替える場合料金をとられるので、練習場の誰かにお願いすることにしたのだそうです。
ここにはハサミもちゃんと置いてあります。
別に構わないので、私が貼り替え作業に着手しました。
購入したのはバタフライのフェイントOXで定番商品です。
これは貼り付けるための接着シートがあらかじめついているから楽勝、と思っていると、鈴木さんが「はい、こっちが貼るやつです」と別売の接着シートを出してきました。
お店の人は何も言わなかったのでしょうか。
意図的に接着シートも追加購入するお客様だと判断した?、いやいや、一言確認すべきでしょう。
さらに接着シートをよく見ると、バタフライのニュー・クイックという製品でした。
あれっ、今はチャックシートという名前だったはずです。
そばにある陳列棚にバタフライのカタログは10冊程度あります。
調べてみると2005年にはニュー・クイックが販売されていましたが、2009年にはチャックシートに変わっていました。
接着能力は大丈夫だと思いますが、少なくとも8年は経過している売れ残り商品を掴まされたようです。
古舘さんは「お店の人に理由を説明して返品交渉すべきだ」とのご意見です。
鈴木さんはきょとんとして「はい」と応えましたが、面倒なことは避けたいような感じがあり返品はしなかったかもしれません。
貼り終えると「ありがとうと」言って、卓球台に向かって行きました。
ちなみにその日の鈴木さんのウェアは、胸の部分から下が4層のフリルになっているジュウイックのおしゃれなユニフォームでした。
いつもの練習場で何事も起こらず終わることもあれば、笑ったり怒ったりする出来事もあります。
そして予期せずこのようにちょっぴり面白いことも起こります。
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
それでは、また次号をお楽しみに。
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