2015 .08.08
メーカは同じ製品をずっと作り続けることはなく、かなりのものは数年程度で販売を終了させます。
ラバーは比較的ロングセラーが多いですが、ユニフォームやシューズは総じて短命でラケットも7~8年続けば長い方ではないでしょうか。
昔のカタログを眺めながら、そういえばこの製品を買っておけばよかったかなと思うことがたまにあります。
ラケットについて私が未練のある廃番製品を挙げるとしたら、以下の3つになります。
──────────────────────
アンドロのキネティックCFカーボンOFF+
──────────────────────
ブレードの両面は黒で側面(断面)は赤になっています。
グリップには黄色い5本の縞模様があり、スズメバチかクモのような危険な生き物をイメージさせます。
高反発のカーボンラケットに攻撃的な印象のデザインを施し、総合的な完成度が非常に高いラケットでした。
ラケットの色なんてどうでもいいと考えている人もいるでしょう。
でもブレードが灰色や黒といった暗い色だと、白木のままより高性能かつ高級に見えます。
ラバーを貼れば大部分は隠れてしまいますが、購入前のお客さんが目にするのはラバーがまだ貼られていないブレード単体であり、またその状態のカタログ写真なのです。
そこにサイドの赤いラインが加われば、かっ飛びラケットの妄想が膨らみます。
アクセントとしての赤いラインを入れるのは車も同様で、フォルクスワーゲンゴルフのGTIやスズキアルトのターボ車といった高性能タイプに使われています。
そしてこのラケットは、キネティックシリーズに共通のシャカシャカ音が鳴る仕組みも気に入っていました。
余計だったのはもれなくラケットケースがついていて、その費用が含まれている高い価格と他の製品よりも二回り大きいパッケージサイズがちょっと残念でした。
ラバーは比較的ロングセラーが多いですが、ユニフォームやシューズは総じて短命でラケットも7~8年続けば長い方ではないでしょうか。
昔のカタログを眺めながら、そういえばこの製品を買っておけばよかったかなと思うことがたまにあります。
ラケットについて私が未練のある廃番製品を挙げるとしたら、以下の3つになります。
──────────────────────
アンドロのキネティックCFカーボンOFF+
──────────────────────
ブレードの両面は黒で側面(断面)は赤になっています。
グリップには黄色い5本の縞模様があり、スズメバチかクモのような危険な生き物をイメージさせます。
高反発のカーボンラケットに攻撃的な印象のデザインを施し、総合的な完成度が非常に高いラケットでした。
ラケットの色なんてどうでもいいと考えている人もいるでしょう。
でもブレードが灰色や黒といった暗い色だと、白木のままより高性能かつ高級に見えます。
ラバーを貼れば大部分は隠れてしまいますが、購入前のお客さんが目にするのはラバーがまだ貼られていないブレード単体であり、またその状態のカタログ写真なのです。
そこにサイドの赤いラインが加われば、かっ飛びラケットの妄想が膨らみます。
アクセントとしての赤いラインを入れるのは車も同様で、フォルクスワーゲンゴルフのGTIやスズキアルトのターボ車といった高性能タイプに使われています。
そしてこのラケットは、キネティックシリーズに共通のシャカシャカ音が鳴る仕組みも気に入っていました。
余計だったのはもれなくラケットケースがついていて、その費用が含まれている高い価格と他の製品よりも二回り大きいパッケージサイズがちょっと残念でした。
──────────────────────
ヨーラのボムエクストリーム
──────────────────────
MCD(Multi Compound Double)というシステムを採用したラケットです。
と言われても何のことかよく分かりませんし、どんな宣伝にもよくあるユーザにはどうでもいい仕組みを大げさに語っている可能性があります。
しかし私がこのラケットにときめいたのは、MCDで作られたブレード断面の拡大画像を見た時でした。
全部で7層から成る作りで外側両面の2層は一般的な木材です。
中心部分の3層は真ん中がカーボンになっていて、カーボンを複数の木片を組み合わせた寄せ木のような板ではさんでいます。
その寄せ木には木材だけでなくカーボンも使われているのです。
カーボンの部分は黒い線となって見えます。
このラケットの断面をじっくり見ると、真ん中のカーボンの長い線があり、そこからラケットの両面に対し垂直に枝分かれした短いカーボンの線が確認できます。
陶磁器には上薬に細かいヒビが入った貫入(かんにゅう)という状態になるものがあります。
貫入は細胞のような線となり鑑賞のポイントの一つになっています。
このラケットのカーボンの線も部分的に貫入のようにも見えます。
陶磁器の貫入ほど美しくはないものの、通常のラケットとは異なりボールが向かってくる方向にもカーボン繊維が伸びていてなんだかすごそうです。
重めでカキンカキン、史上最強のぶっ飛びラケットだとおっしゃる方もいたそうです。
──────────────────────
ニッタクのロンガー
──────────────────────
とても地味な単板角型の日本式ペンホルダーです。
じゃあ一体このラケットのどこがいいのかというと、千利休が作った茶室のように一切の装飾を排除したわびさびラケットだという点です。
今では伝統という言葉に疑問符がつきますが、それでも日本伝統のヒノキ単板角型で、95mmのロンググリップは素晴らしい造形です。
天然コルクのこのグリップにチャラチャラしたプラスチックレンズはありません。
続いてラケットの裏面に目をやると、おなじみの半円コルクはなくつや消しの黒い塗料だけが塗られています。
半円コルクがないことで長細いラケットの長さがより際立ち、全面黒塗りは重要文化財の黒楽茶碗を彷彿させます。
まあ同じようなわびさびラケットが欲しい場合、前述の廃番ラケット2本とは異なり今でも特注すれば手に入れることができます。
特注は2万円から3万円コースとなって高いので、現行製品のグリップや裏面を自分で加工すれば安く上げることもできます。
ところがこのロンガーは価格の点でも優れた製品で、カタログの税抜き価格は¥3,900でした。
これが実売では割引されて売られていたので、コストパフォーマンスはとても高く、最近はあまり日ペンを使っていない私でも買っておけば良かったのではと思うことがあります。
私が選んだ廃番ラケットは以上の3本ですが、次回は別の方の意見をご紹介したいと思います。
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
それでは、また次号をお楽しみに。
ヨーラのボムエクストリーム
──────────────────────
MCD(Multi Compound Double)というシステムを採用したラケットです。
と言われても何のことかよく分かりませんし、どんな宣伝にもよくあるユーザにはどうでもいい仕組みを大げさに語っている可能性があります。
しかし私がこのラケットにときめいたのは、MCDで作られたブレード断面の拡大画像を見た時でした。
全部で7層から成る作りで外側両面の2層は一般的な木材です。
中心部分の3層は真ん中がカーボンになっていて、カーボンを複数の木片を組み合わせた寄せ木のような板ではさんでいます。
その寄せ木には木材だけでなくカーボンも使われているのです。
カーボンの部分は黒い線となって見えます。
このラケットの断面をじっくり見ると、真ん中のカーボンの長い線があり、そこからラケットの両面に対し垂直に枝分かれした短いカーボンの線が確認できます。
陶磁器には上薬に細かいヒビが入った貫入(かんにゅう)という状態になるものがあります。
貫入は細胞のような線となり鑑賞のポイントの一つになっています。
このラケットのカーボンの線も部分的に貫入のようにも見えます。
陶磁器の貫入ほど美しくはないものの、通常のラケットとは異なりボールが向かってくる方向にもカーボン繊維が伸びていてなんだかすごそうです。
重めでカキンカキン、史上最強のぶっ飛びラケットだとおっしゃる方もいたそうです。
──────────────────────
ニッタクのロンガー
──────────────────────
とても地味な単板角型の日本式ペンホルダーです。
じゃあ一体このラケットのどこがいいのかというと、千利休が作った茶室のように一切の装飾を排除したわびさびラケットだという点です。
今では伝統という言葉に疑問符がつきますが、それでも日本伝統のヒノキ単板角型で、95mmのロンググリップは素晴らしい造形です。
天然コルクのこのグリップにチャラチャラしたプラスチックレンズはありません。
続いてラケットの裏面に目をやると、おなじみの半円コルクはなくつや消しの黒い塗料だけが塗られています。
半円コルクがないことで長細いラケットの長さがより際立ち、全面黒塗りは重要文化財の黒楽茶碗を彷彿させます。
まあ同じようなわびさびラケットが欲しい場合、前述の廃番ラケット2本とは異なり今でも特注すれば手に入れることができます。
特注は2万円から3万円コースとなって高いので、現行製品のグリップや裏面を自分で加工すれば安く上げることもできます。
ところがこのロンガーは価格の点でも優れた製品で、カタログの税抜き価格は¥3,900でした。
これが実売では割引されて売られていたので、コストパフォーマンスはとても高く、最近はあまり日ペンを使っていない私でも買っておけば良かったのではと思うことがあります。
私が選んだ廃番ラケットは以上の3本ですが、次回は別の方の意見をご紹介したいと思います。
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
それでは、また次号をお楽しみに。
Comment
Trackback
Amazon.co.jpアソシエイトは、amazon.co.jpを宣伝しリンクすることによってサイトが紹介料を獲得できる手段を提供することを目的に設定されたアフィリエイト宣伝プログラムである、Amazonアソシエイト・プログラムの参加者です。