私はこれまでに数名の方から、不要になったラバーをいただいたことがあります。
また、自分でも興味があって、あまり使っている人がいない少数派向けのラバーを買ったこともあります。
従って、収集した中には一通りの種類のラバーが揃っています。
練習場でそのことについて話していると、そばで聞いていたMさんが声をかけてきました。
──────────────────────
魔球サーブが返せません(怒)
──────────────────────
Mさんは、角丸型の日本式ペンホルダーを使っている女性です。
ラケットの片面にだけ裏ソフトラバーを貼っています。
彼女は、どうしても回転がわからないサーブを返すことができず、それが腹立たしくて我慢できないそうなのです。
そこで、反転式ラケットの裏面に回転の影響を受けにくいラバーを貼り、難しいサーブを返す時のみ使いたいということでした。
また、自分でも興味があって、あまり使っている人がいない少数派向けのラバーを買ったこともあります。
従って、収集した中には一通りの種類のラバーが揃っています。
練習場でそのことについて話していると、そばで聞いていたMさんが声をかけてきました。
──────────────────────
魔球サーブが返せません(怒)
──────────────────────
Mさんは、角丸型の日本式ペンホルダーを使っている女性です。
ラケットの片面にだけ裏ソフトラバーを貼っています。
彼女は、どうしても回転がわからないサーブを返すことができず、それが腹立たしくて我慢できないそうなのです。
そこで、反転式ラケットの裏面に回転の影響を受けにくいラバーを貼り、難しいサーブを返す時のみ使いたいということでした。
いろいろ調べて、粒高の1枚ラバー、アンチラバー、ノーマルな1枚ラバーのどれかにしようという結論に至ったそうです。
ただ、どれが一番いいかは使ってみないとわからないため、私のコレクションの中からいくつかを試用させてもらえないかと頼まれました。
見方によってはゴミでしかない使用済みラバーを、こういうことで利用してもらうのは大変結構なことです。
それに、以前私が裏面打法にチャレンジしていた時、練習相手をしていただいたMさんの顔面方向に、何発も荒れ球を飛ばしてしまったことがあり、大きな借りがありました。
特に彼女の目尻に当ててしまった時は、ただただ平謝りするしかなく、非常に申し訳なく思っていました。
次の練習の時、Mさんご希望の3種類のラバーを持参すると、彼女はグリップを改造したラケットを持ってきていました。
私は反転式のラケットを購入してくるのかなと思っていたので、少し意外でした。
コルクを買ってきて、ヤスリや接着剤を使い全部自分で加工したそうです。
これくらいは小学生の工作レベルなので、朝飯前じゃないですかと言われました。
Mさんがこのような意識に変わったのは、水道のパッキン交換など、業者に頼むとなんでもすぐに五千円、一万円とかかってしまい、馬鹿らしいという思いが芽生えたからということでした。
「自分で簡単に解決できることに、余計なお金は使わない」
大変素晴らしい考えです。
私も水道のパッキンや、自動車のワイパーのゴム交換は自分でしました。
牛丼何十杯分ものお金が浮いたことになります。
あっ、話がかなり横道にそれてしまいました。
ラバーの話に戻ります。
──────────────────────
3種類のラバーの使用感
──────────────────────
まずは、粒高ラバーを貼ってみました。
Mさんの感触も良さそうで、鮮やかに返球しています。
しかし、裏ソフトの面に持ち替えた時に違和感があると言いました。
返球したい球種に応じて、強く握って打つ時と、軽く握って打つ時があります。
切れたツッツキで返球する場合、ギュッと握ってツッツきます。
一方、ネット際にポトッと落とすような場合、軽く握って打球します。
後者の場合、中指で粒が押さえつけられていない状態のため、打球時に高い粒が揺れてラケットがわずかにブレるのです。
ギュッと握った状態でできませんかと、とりあえず適当なアドバイスをしてしまいましたが、実際自分でやってみて、それは難しいのが分かりました。
ひとまず最初の選択肢、粒高ラバーに関する問題点が分かったということにとどめ、次にアンチラバーを試しました。
アンチラバーは粒高とは扱い方が異なりますが、これはこれでうまく返球できるとのことでした。
ただしこちらには難点が2つありました。
1つめは、スポンジ付きのラバーのため、粒高1枚ラバーより重くなるということ。
2つめは、摩擦力が弱いため、裏ソフトの面に反転させた時、支えにする中指がツルツル滑ることでした。
最後に粒高ではない、ノーマルの1枚ラバーを試してみました。
やはりサーブの回転に対する影響は、粒高よりも少し大きいという感想でした。
裏ソフトの面に反転した際、中指が当たる粒は低くて安定しているため、ラケットはぐらつかないという長所があります。
その反面、粒高では横倒しになった粒の側面が中指に接触するので、指への刺激を和らげてくれる効果がありました。
これが粒が倒れない普通の1枚ラバーでは、硬い粒の頭が常に中指の側面に接触し、しばらくするとヒリヒリしてきました。
使い続けると、指にタコができるのは確実です。
スポンジの付いた表ソフトならこれは改善されますが、重さが増しレシーブのやりにくさもさらに悪化します。
以上の3つの候補を試してみて、最終的に粒高ラバーになりました。
理由は、訳のわからないサーブでも一番返し易かったことと、デメリットがそれほど大きな問題にはならなかったことでした。
私も卓球はサーブの威力が強すぎるという意見に対し、そのとおりだと思っています。
そこでMさんのように、レシーブのためだけに変則的なラバーを貼ることもいいと思っています。
こういう話をすると、粒高やアンチラバーというのは、当てればどんなボールでも取りあえず相手コートに返せると誤解される方がいるかもしれません。
そこまでなんでもOKな魔法のラバーではなく、最低限、面の角度だけは合わせなければなりません。
──────────────────────
1枚ラバーに関するあれこれ
──────────────────────
粒高にしろノーマル1枚にしろ、1枚ラバーは周辺部分が剥がれて浮き上がってくることが多いです。
通常、1枚ラバーは接着シートで貼りますが、スポンジのないペラペラのシートはどうしても剥がれやすいようです。
1枚ラバーの中には、ゴム製のシートに布地のような生地が付いたものもあります。
例:ヤサカのA-1
布地はラバーの裏面(ラケットに接着する面)全体に付いています。
これはスポンジ付きラバーを貼る接着剤でも貼ることができるよう、布地を付けているとのことです。
実際に接着剤だけで貼ったところ、しばらく使うと周辺部分が反って浮き上がってきました。
接着シートで貼ってみても同様の現象で、少しイライラします・・・
1枚ラバーユーザの方は、強力な接着剤を追加で塗るなど工夫しているんでしょうか?
でもそれだと、ラバーを剥がす時に板の表面も剥がれてきそうで怖い感じがします。
ラケットにサイドテープを貼ると少しマシになると言われましたが、案外気にしない人が多いのかもしれません。
赤い1枚ラバーの場合、板の表面にロゴや文字などが印刷してあるラケットだと、ラバーが透けて下の文字が見えてしまうことがあります。
ルールでラバーは単色の赤または黒と決められています。
自分はラバーに着色したわけではないため、問題ないと解釈するかもしれません。
このルールが意味することは、片方の面が単色の赤に見えることなので、ラケット表面の文字が透けていると、それは違反ということになってしまいます。
従って1枚ラバーの方を黒のラバーにするか、ラケットの表面を塗装して文字が見えないようにした上で、赤いラバーを貼るといった工夫が必要になります。
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
それでは、また次号をお楽しみに。
ただ、どれが一番いいかは使ってみないとわからないため、私のコレクションの中からいくつかを試用させてもらえないかと頼まれました。
見方によってはゴミでしかない使用済みラバーを、こういうことで利用してもらうのは大変結構なことです。
それに、以前私が裏面打法にチャレンジしていた時、練習相手をしていただいたMさんの顔面方向に、何発も荒れ球を飛ばしてしまったことがあり、大きな借りがありました。
特に彼女の目尻に当ててしまった時は、ただただ平謝りするしかなく、非常に申し訳なく思っていました。
次の練習の時、Mさんご希望の3種類のラバーを持参すると、彼女はグリップを改造したラケットを持ってきていました。
私は反転式のラケットを購入してくるのかなと思っていたので、少し意外でした。
コルクを買ってきて、ヤスリや接着剤を使い全部自分で加工したそうです。
これくらいは小学生の工作レベルなので、朝飯前じゃないですかと言われました。
Mさんがこのような意識に変わったのは、水道のパッキン交換など、業者に頼むとなんでもすぐに五千円、一万円とかかってしまい、馬鹿らしいという思いが芽生えたからということでした。
「自分で簡単に解決できることに、余計なお金は使わない」
大変素晴らしい考えです。
私も水道のパッキンや、自動車のワイパーのゴム交換は自分でしました。
牛丼何十杯分ものお金が浮いたことになります。
あっ、話がかなり横道にそれてしまいました。
ラバーの話に戻ります。
──────────────────────
3種類のラバーの使用感
──────────────────────
まずは、粒高ラバーを貼ってみました。
Mさんの感触も良さそうで、鮮やかに返球しています。
しかし、裏ソフトの面に持ち替えた時に違和感があると言いました。
返球したい球種に応じて、強く握って打つ時と、軽く握って打つ時があります。
切れたツッツキで返球する場合、ギュッと握ってツッツきます。
一方、ネット際にポトッと落とすような場合、軽く握って打球します。
後者の場合、中指で粒が押さえつけられていない状態のため、打球時に高い粒が揺れてラケットがわずかにブレるのです。
ギュッと握った状態でできませんかと、とりあえず適当なアドバイスをしてしまいましたが、実際自分でやってみて、それは難しいのが分かりました。
ひとまず最初の選択肢、粒高ラバーに関する問題点が分かったということにとどめ、次にアンチラバーを試しました。
アンチラバーは粒高とは扱い方が異なりますが、これはこれでうまく返球できるとのことでした。
ただしこちらには難点が2つありました。
1つめは、スポンジ付きのラバーのため、粒高1枚ラバーより重くなるということ。
2つめは、摩擦力が弱いため、裏ソフトの面に反転させた時、支えにする中指がツルツル滑ることでした。
最後に粒高ではない、ノーマルの1枚ラバーを試してみました。
やはりサーブの回転に対する影響は、粒高よりも少し大きいという感想でした。
裏ソフトの面に反転した際、中指が当たる粒は低くて安定しているため、ラケットはぐらつかないという長所があります。
その反面、粒高では横倒しになった粒の側面が中指に接触するので、指への刺激を和らげてくれる効果がありました。
これが粒が倒れない普通の1枚ラバーでは、硬い粒の頭が常に中指の側面に接触し、しばらくするとヒリヒリしてきました。
使い続けると、指にタコができるのは確実です。
スポンジの付いた表ソフトならこれは改善されますが、重さが増しレシーブのやりにくさもさらに悪化します。
以上の3つの候補を試してみて、最終的に粒高ラバーになりました。
理由は、訳のわからないサーブでも一番返し易かったことと、デメリットがそれほど大きな問題にはならなかったことでした。
私も卓球はサーブの威力が強すぎるという意見に対し、そのとおりだと思っています。
そこでMさんのように、レシーブのためだけに変則的なラバーを貼ることもいいと思っています。
こういう話をすると、粒高やアンチラバーというのは、当てればどんなボールでも取りあえず相手コートに返せると誤解される方がいるかもしれません。
そこまでなんでもOKな魔法のラバーではなく、最低限、面の角度だけは合わせなければなりません。
──────────────────────
1枚ラバーに関するあれこれ
──────────────────────
粒高にしろノーマル1枚にしろ、1枚ラバーは周辺部分が剥がれて浮き上がってくることが多いです。
通常、1枚ラバーは接着シートで貼りますが、スポンジのないペラペラのシートはどうしても剥がれやすいようです。
1枚ラバーの中には、ゴム製のシートに布地のような生地が付いたものもあります。
例:ヤサカのA-1
布地はラバーの裏面(ラケットに接着する面)全体に付いています。
これはスポンジ付きラバーを貼る接着剤でも貼ることができるよう、布地を付けているとのことです。
実際に接着剤だけで貼ったところ、しばらく使うと周辺部分が反って浮き上がってきました。
接着シートで貼ってみても同様の現象で、少しイライラします・・・
1枚ラバーユーザの方は、強力な接着剤を追加で塗るなど工夫しているんでしょうか?
でもそれだと、ラバーを剥がす時に板の表面も剥がれてきそうで怖い感じがします。
ラケットにサイドテープを貼ると少しマシになると言われましたが、案外気にしない人が多いのかもしれません。
赤い1枚ラバーの場合、板の表面にロゴや文字などが印刷してあるラケットだと、ラバーが透けて下の文字が見えてしまうことがあります。
ルールでラバーは単色の赤または黒と決められています。
自分はラバーに着色したわけではないため、問題ないと解釈するかもしれません。
このルールが意味することは、片方の面が単色の赤に見えることなので、ラケット表面の文字が透けていると、それは違反ということになってしまいます。
従って1枚ラバーの方を黒のラバーにするか、ラケットの表面を塗装して文字が見えないようにした上で、赤いラバーを貼るといった工夫が必要になります。
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
それでは、また次号をお楽しみに。
Comment
Trackback
Amazon.co.jpアソシエイトは、amazon.co.jpを宣伝しリンクすることによってサイトが紹介料を獲得できる手段を提供することを目的に設定されたアフィリエイト宣伝プログラムである、Amazonアソシエイト・プログラムの参加者です。