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春の新製品として、バタフライからいくつかのラバーやラケットなどが発表されました。

これから上級選手での爆発的使用が広がること間違いなしのラバー「ディグニクス」は一番の目玉です。

それとは別の意味で注目される製品があります。

復刻版ラケットのビスカリアです。

今回はこのラケットについてお話ししたいと思います。


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 どんなラケットかおさらい
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ビスカリアは花にちなんでつけられた名前です。

画像検索すると可憐な花の画像がいくつか表示されます。

ただしラケットの画像のほうが圧倒的で、このラケット人気の高さがうかがえます。

他にもバタフライには、宝石のアイオライトという名前のラケットなどが過去にありました。

手元にある2005年のカタログでは、ビスカリアは税別10000円で販売されていました。

特殊素材のアリレートカーボンを使ったラケットで、セールスポイントは「しなりと弾性のベストバランス」となっていました。

その後販売終了となりましたが、海外では販売戦略か何かの事情があり継続して売られていました。

このビスカリア人気が再燃したのは、中国の張継科選手の活躍でした。

上級選手から一般選手までビスカリアを使う人が増えたそうです。

バタフライにはグリップが違うだけでビスカリアと全く同じ板を使っているラケットが他にもあるのですが、やはりチャンピオンが使うラケットは購買意欲がそそられるのかもしれません。


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 ビスカリアを使い続けるチャンピオン
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張選手が優勝し、バタフライは張選手モデルのラケットを販売しました。

ブレードはビスカリアと同じまま、デザインだけを変更したバタフライお得意の製品展開です。

ビスカリアのグリップは万人向けのさわやかデザインです。

一方の張選手モデルは黒地に金のエンブレムで高級感を演出しています。

これで売り上げ拡大を狙ったバタフライでしたが大きな誤算がありました。

張選手がご自身のモデルのラケットをほとんど使ってくれないのです。

試合で目にするのはなぜかビスカリアを握っている張選手ばかり。

バタフライの社員さんは頭を抱えていたことでしょう。

製品化に際し、当然張選手と打ち合わせを重ね了解を得ていたはずです。

選手モデルラケットのグリップデザインは、ユニフォームに縫い付けているスポンサー企業のワッペンと同等、いや映像のアップを考えるとそれ以上の宣伝効果があります。

私は重厚な張選手モデルのグリップデザインは好きです。

でもご本人は気持ちの変化があって成金趣味に見えてイヤだとか、ビスカリアでのゲン担ぎなのか、とにかく張継科モデルのラケットは全く使わなくなってしまいました。


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 そして日本での復活販売
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ビスカリア人気は鎮静せず、販売されていない日本でも使う選手が出てきました。

オークションやフリマサイトでの出品もチラホラ目にすることがありました。

需要があれば当然海外から色んなルートで逆輸入されて入ってきます。

日本でのビスカリア販売再開を熱望するお客様から要望があったのか、あるいは確実にもうかると判断したのか、まあとにかく販売される運びとなりました。

一般消費者として気になるのは価格です。

税抜き25000円をどう見るかです。

現在中国ではそれよりやや低い値段で販売されているそうですが、はっきり申し上げてとっても高いと思います。

中国から仕入れ、転売をする人には打撃となる絶妙の値付けではあります。

でも十数年前に税別10000円だったことを考えると、どうしても納得できません。

渋谷選手モデルの復刻版として販売されているハッドロウシールドも、実売で以前の倍の値段となり議論を呼びました。

単板ラケットの高騰については、メーカーさんの気持ちは少し理解できそうです。

でもそうじゃないラケットでこれほどの新旧価格差があると、うーんと考え込んでしまいます。


春の新製品では待望の張本智和選手モデルのラケットも発表されました。

税別のお値段は18000円で、あまり高くないような錯覚に陥ってしまいます。

25000円のビスカリアがあまりに衝撃的で、張本選手モデルがすっかりかすんでしまっています。

ビスカリアを10000円で復活させれば、昔買ったリピート客は拍手を送るでしょう。

でもそれだと今度は日本で購入し、海外に転売する人が続出して混乱が起きそうです。

「いやービジネスって難しいですね」と、どこかのテレビ局の解説者のように煙に巻いたコメントで締めくくりたいと思います。


今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

それでは、また次号をお楽しみに。

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