今回は卓球用具メーカのヤサカを紹介したいと思います。
ヤサカと聞いてみなさんはどのような製品を思い浮かべるでしょうか。
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ラバー
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今、強くアピールしているのはラクザシリーズのラバーです。
メーカではこれをハイブリッドエナジー型裏ソフトという新ジャンルの製品ですと宣伝しています。
スポンジを引っ張った状態にした従来テンションラバーとの違いは、安定性重視で回転性能に優れているとのことです。
ヤサカ製品のラインアップを眺めてみると、ラバー、ラケットはもちろんのこと、ウェアやアクセサリ、そしてボールや卓球台と全ジャンルを扱っていて、卓球用品の総合メーカであることが分かります。
昔からのファンにおなじみなのは、マークVシリーズのラバーです。
ご存知じゃない方もいるかもしれませんので、念のため説明しますと「V」の部分は「ファイブ」と読みます。
ちなみに似たような名前の製品として、トヨタのクルマにかつてマークII(ツー)というのがありました。
現在はこれが改名されてマークX(エックス)になりました。
なんだかややこしいですね。
練習場のおじさんに話を聞くと、昔は硬めのラバーが好きな人はバタフライのスレイバーを選び、軟らかめが好きな人はマークVにしていたそうです。
そしてマークVには緑色もあったとのことでした。
マークVより前に開発された、オリジナルというラバーも継続販売されています。
発表当時は画期的なラバーだったそうですが、実際に今使ってみると摩擦力が乏しく、貼り上がりラケットに使われているラバーなのかと思うほどでした。
オリジナルはお勧めできませんが、マークVなら定番ラバーの一つでしっかり回転もかかります。
表ソフトではラクザの表ソフト版があり、裏ソフトと同様メーカが力を入れて販促活動を行っています。
他の表ソフトでは、オリジナルTバージョンを指名買いする方がいらっしゃいます。
Tは元日本代表だった田崎選手のイニシャルにちなんで命名されたそうです。
田崎選手は弾む接着剤が使われていた頃、このラバーに何度もスピードグルーを塗りこんでいました。
さらにラケットに貼る際、思い切り引っ張った状態で貼っていたそうです。
そんなラバーを貼った中国式ペンホルダーを振り回し、相手の返球を両ハンドでカウンタースマッシュしていました。
粒高ではファントムというシリーズがあります。
こちらも年配の方に聞くと、昔はバタフライのフェイントより変化の度合いが優れていたため、魔球を極めたい人はこちらを選んでいたそうです。
使用者は少ないですが、粒高ではないノーマル一枚ラバーが3タイプ、そしてアンチラバーもあり、豊富な品揃えなのはうれしいところです。
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ラケット
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次にラケットを見てみます。
シェーク、ペンどちらも多彩なバリエーションです。
シェークならカットマン用や子供向けがあり、ペンには中国式、日本式、反転式があります。
中国式は若干大きめのブレードです。
選手モデルのラケットとして、現在は中国の馬琳選手のモデルがいくつかあります。
馬琳選手はサインするときに自分の名前を馬琳ではなく馬林と書くので、それに配慮してか、ラケットのシリーズとしては馬林シリーズになっています。
馬琳選手の前はフランスのガシアン選手と契約していました。
その頃のモデルが今でも一部残っていて、ガシアン選手の名前を取った製品名に改名されて販売されています。
例:ガシアンエキストラ → エキストラ
ヤサカといえば、ピストル型のハンドソウラケットが有名でした。
長年に渡り販売されていたのですが、使用者が少ないため少し前に無くなってしまったのは悲しいことでした。
単板ラケットはほとんどがヒノキですが、ヤサカは一種類だけカツラを使ったラケットを作っています。
日ペンの市場は衰退の一途をたどり苦しいことと思います。
しかしこのユニークなカツラ製ラケットは、できるだけ長く販売していただけるよう祈っています。
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経営そして商品センス
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以前ヤサカはドイツのドニック社とスエーデンのスティガ社の製品も販売していました。
複数メーカの製品を取り扱う場合、全体のバランスや性能指標の統一などで苦労することがあります。
その辺りはとてもうまく調整していたように思えます。
両社との代理販売はドニック、スティガの順で解消され、今はヤサカブランドの製品のみを扱っています。
バタフライのような派手さはありませんが、堅実な部分は評価したいと思います。
日本式ペンホルダーの集約や値上げがありましたが、これは妥当なことだと考えています。
少し残念なのはダジャレ商品にセンスが無いことでしょうか。
球拾いをする網が「ボールトルー」というのはまあいいとします。
しかし、クリーナー液「清水(きよみず)さん」とそれを延ばすスポンジが「拭く(ふく)ださん」というのは、首を傾げてしまいます。
接着剤「のり助さん」とそれを塗るスポンジが「スッPONジさん」に至っては、社内で誰も止める人がいなかったのでしょうか。
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
それでは、また次号をお楽しみに。
ヤサカと聞いてみなさんはどのような製品を思い浮かべるでしょうか。
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ラバー
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今、強くアピールしているのはラクザシリーズのラバーです。
メーカではこれをハイブリッドエナジー型裏ソフトという新ジャンルの製品ですと宣伝しています。
スポンジを引っ張った状態にした従来テンションラバーとの違いは、安定性重視で回転性能に優れているとのことです。
ヤサカ製品のラインアップを眺めてみると、ラバー、ラケットはもちろんのこと、ウェアやアクセサリ、そしてボールや卓球台と全ジャンルを扱っていて、卓球用品の総合メーカであることが分かります。
昔からのファンにおなじみなのは、マークVシリーズのラバーです。
ご存知じゃない方もいるかもしれませんので、念のため説明しますと「V」の部分は「ファイブ」と読みます。
ちなみに似たような名前の製品として、トヨタのクルマにかつてマークII(ツー)というのがありました。
現在はこれが改名されてマークX(エックス)になりました。
なんだかややこしいですね。
練習場のおじさんに話を聞くと、昔は硬めのラバーが好きな人はバタフライのスレイバーを選び、軟らかめが好きな人はマークVにしていたそうです。
そしてマークVには緑色もあったとのことでした。
マークVより前に開発された、オリジナルというラバーも継続販売されています。
発表当時は画期的なラバーだったそうですが、実際に今使ってみると摩擦力が乏しく、貼り上がりラケットに使われているラバーなのかと思うほどでした。
オリジナルはお勧めできませんが、マークVなら定番ラバーの一つでしっかり回転もかかります。
表ソフトではラクザの表ソフト版があり、裏ソフトと同様メーカが力を入れて販促活動を行っています。
他の表ソフトでは、オリジナルTバージョンを指名買いする方がいらっしゃいます。
Tは元日本代表だった田崎選手のイニシャルにちなんで命名されたそうです。
田崎選手は弾む接着剤が使われていた頃、このラバーに何度もスピードグルーを塗りこんでいました。
さらにラケットに貼る際、思い切り引っ張った状態で貼っていたそうです。
そんなラバーを貼った中国式ペンホルダーを振り回し、相手の返球を両ハンドでカウンタースマッシュしていました。
粒高ではファントムというシリーズがあります。
こちらも年配の方に聞くと、昔はバタフライのフェイントより変化の度合いが優れていたため、魔球を極めたい人はこちらを選んでいたそうです。
使用者は少ないですが、粒高ではないノーマル一枚ラバーが3タイプ、そしてアンチラバーもあり、豊富な品揃えなのはうれしいところです。
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ラケット
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次にラケットを見てみます。
シェーク、ペンどちらも多彩なバリエーションです。
シェークならカットマン用や子供向けがあり、ペンには中国式、日本式、反転式があります。
中国式は若干大きめのブレードです。
選手モデルのラケットとして、現在は中国の馬琳選手のモデルがいくつかあります。
馬琳選手はサインするときに自分の名前を馬琳ではなく馬林と書くので、それに配慮してか、ラケットのシリーズとしては馬林シリーズになっています。
馬琳選手の前はフランスのガシアン選手と契約していました。
その頃のモデルが今でも一部残っていて、ガシアン選手の名前を取った製品名に改名されて販売されています。
例:ガシアンエキストラ → エキストラ
ヤサカといえば、ピストル型のハンドソウラケットが有名でした。
長年に渡り販売されていたのですが、使用者が少ないため少し前に無くなってしまったのは悲しいことでした。
単板ラケットはほとんどがヒノキですが、ヤサカは一種類だけカツラを使ったラケットを作っています。
日ペンの市場は衰退の一途をたどり苦しいことと思います。
しかしこのユニークなカツラ製ラケットは、できるだけ長く販売していただけるよう祈っています。
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経営そして商品センス
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以前ヤサカはドイツのドニック社とスエーデンのスティガ社の製品も販売していました。
複数メーカの製品を取り扱う場合、全体のバランスや性能指標の統一などで苦労することがあります。
その辺りはとてもうまく調整していたように思えます。
両社との代理販売はドニック、スティガの順で解消され、今はヤサカブランドの製品のみを扱っています。
バタフライのような派手さはありませんが、堅実な部分は評価したいと思います。
日本式ペンホルダーの集約や値上げがありましたが、これは妥当なことだと考えています。
少し残念なのはダジャレ商品にセンスが無いことでしょうか。
球拾いをする網が「ボールトルー」というのはまあいいとします。
しかし、クリーナー液「清水(きよみず)さん」とそれを延ばすスポンジが「拭く(ふく)ださん」というのは、首を傾げてしまいます。
接着剤「のり助さん」とそれを塗るスポンジが「スッPONジさん」に至っては、社内で誰も止める人がいなかったのでしょうか。
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
それでは、また次号をお楽しみに。
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