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練習場で交わされる会話には様々な相談事もあります。

これまでに話を持ちかけられた中から2件をご紹介します。


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 製品の特徴が伝わらなかった例
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ペンホルダーグリップの付け根部分を、私はマイ用語で「水かき」と呼んでいます。

私はその水かきが無いほうが好きで、曲線を描いてなだらかにグリップに接する部分をカッターやヤスリで削り2本の線がぶつかるような形に加工しています。

10年以上前にバタフライは裏面打法がやりやすいペンホルダーのラケットとして、クリテリオンとバックフェイスという2種類の製品を販売していました。

どういう点でやりやすいかというと、オモテ面の親指が当たる水かき部分が通常のペンのラケットよりもぐぐっと出っ張っていて、裏面打法をするときに安定して角度を出せるようになっています。

このラケットのグリップは反転式ペンのように、グリップエンド側が平坦になった形です。

といっても反転させて使うわけではありません。

反転させてしまうと、今度は人差し指側の水かきが出っ張った状態になってしまいとても使いづらくなってしまうからです。

こういうグリップにしたのは左右どちらの手で握っても使えるようにしているためで、こうやって文字で説明すると分かりにくいと思いますので、気になる人は暇なときに絵を書いてご確認いただければと思います。


さて前置きが長くなりましたが、このクリテリオンというラケットを使っている人(Aさん)がいました。

丸い形がカワイイと思って買ったそうです。

買う前に実物を握り、フォアの素振りを2~3回して事前確認したとのことでした。

そのお店は一般的なスポーツ用品店だそうで、恐らく店員さんは卓球にそれほど詳しくなかったのでしょう。

Aさんは店員さんに片面だけにラバーを貼ってもらいました。

そのラケットで練習し始めたところ、いろんな人からいろんなことを言われたそうです。

「ラバーは1枚しか貼ってないんですか」

「ショートがやりにくくないですか」等々

確かにお店で素振りをした時はファアの素振りしかしていませんでした。

いざ使い出すとオモテ面のバックショートをする時に、出っ張った水かきがちょっと邪魔かなとAさんは感じていたそうです。

そんな時たまたま居合わせた私にAさんはボソッと語ってくれました。

「ここの出っ張りは削ったほうがいいのかな。ねぇ、どう思う?」

ラケット購入から今に至るまでのAさんのお話をうかがい、併せて裏面打法をする意思はないことを確認しました。

そこでこのラケットの一番の特徴である大きな水かき部分を削ったほうが、Aさんのためになると助言しました。

使い手とメーカの思いがズレまくりのなんとも残念なお話でしたが、水かきを削れば万事解決するので笑い話として済ませられそうです。


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 周囲の目が気になる
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主婦のBさんはいくつかの練習場に通っています。

家事との配分を考えながら、指導員から定期的にレッスンを受けるところやフリーで参加できるところで練習をしています。

休憩中に世間話をしていると、今の練習環境を変えようか迷っているというお話になりました。

いくつかの条件でちょっぴり良さそうな練習場所があり、そこに移ろうか悩んでいるとのことでした。

決断に踏み切れない最大の理由は、辞めたところの指導員や練習仲間が気を悪くするかもしれないという点でした。

多忙になり練習量を減らすために辞めるなら問題はないのですが、鞍替えしたとなると感じが悪くなりそうなのを懸念しています。

ここまで話を伺った段階では少々神経質すぎるのではと思っていました。

Bさんの話はさらに続きます。

近隣の試合にもそこそこ出場していて、少なくとも参加者の半分は見慣れた顔ぶれです。

参加するメンバーは全員なんとかクラブ所属のゼッケンをつけています。

所属するクラブの変更は早速みんなに知れ渡ることになり、何かあったのか余計な想像をされるかもしれないということでした。

こういうお話をされると「Bさんって面倒くさい人だな」と感じる人もいるでしょうし、「気にしすぎですよ」とサラリと返す人もいるでしょう。

しかし私はどうもBさんは背中を押して欲しい言葉は求めていないような感じがしました。

状況によっては煮え切らない返答もアリだと思います。

「生活圏はそれぞれの沿線ごとに固まっていて、意外と世間は狭いかもしれませんね」

と無難な返事にとどめ、Bさんのお悩み事をうなずきながら聞くことに徹しました。

そうこうしているうちにダブルスの練習をしましょうとBさんにお呼びの声がかかり、お話はここで終わりました。

あえて決断するなら、今のままでいいんじゃないかなとは思います。

ただそれよりも愚痴や不満を吐き出すだけでもずいぶん気持ちは楽になるもので、そのお役に立てたのなら良かったかなと考えています。


今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

それでは、また次号をお楽しみに。

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