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練習場所で一緒に汗を流す方々を見ていると、その人なりの美的感覚やこだわり部分に特徴があるのに気づきます。

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 ラバーの貼り替え理由
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あるご婦人が「そろそろラバーを貼り替えようかしら」とおっしゃっていました。

フォア側が赤の裏ソフトラバーで、バック側は黒の表ソフトラバーでした。

バック側は綺麗なままでしたが、フォア側の縁を覆うゴムシートがところどころ欠けていて、下のベージュ色のスポンジが露出していました。

それならたぶん表面のグリップ力も落ちているはずだと考え、何気なくその点について尋ねてみました。

するとその方は、表面の引っ掛かりについては何も考えていないとのことでした。

私は少し意外に思い、A)摩擦力は衰えたがまだ不満には思っていない、B)そもそも摩擦力自体をそれほど重視していない、のどちらなのか突っ込んで聞いてみました。

お答えは後者のBのほうでした。

仮にアンチラバー程度にスピン性能が劣化すれば、流石にそれを使い続けるのは厳しすぎます。

そこまで極端なことではないものの、どうやらその方は新品のラバー貼りラケット程度の引っ掛かりがあれば問題ないようでした。

つまり今回のタイトルの通り、美的センスの観点からラバーを貼り替えようという気持ちになったようです。

縁が欠けているような、そんなみすぼらしいラケットは使いたくないという感覚です。

それが理解できれば、同様にラケット周囲に巻いた某社のサイドテープの意味も分かります。

ぶつけた場合に保護するという目的は1%で、99%は美しく見せるためなのでしょう。

そんな考えに対し、チャラいとか本質を考えていないという意見の人もいるはずです。

でも巷の一愛好家の考えであり、人それぞれでいいんじゃないでしょうか。


ショップの店員さんなら、このご婦人の感覚にも配慮しないといけないと思います。

ラバーの貼り替えを依頼されて、仕上げが雑だと次回の来店はなくなるかもしれません。

鮮やかな曲線でカットされたラバーを見て驚くことがあります。

職人技と言ってもいいくらいで、それを手がけた人は美容院で髪をカットするのと同等の思いで取り組まれているのでしょう。


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 気にしない部分とこだわる部分
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ステレオタイプ的な考えかもしれませんが、男性はラバーの切り方が少々ガタガタでも気にする人は少ないと思います。

卓球以外でも全てについて気にしないというわけではなく、特定部分に神経質な人がいることがあります。

先日練習が終わったあと一緒にお茶をすることになり、合計4人である方の車に乗りファミリーレストランに向かいました。

決してヤ○キー仕様ではありませんが、それなりにドレスアップした車でした。

車内に目をやると、足を置く場所にはふかふかのカーペットが敷いてあります。

もしかすると、、、そう土禁(土足禁止)なのでした。

脱いだ靴を入れるトレーもちゃんと準備されていました。

所有者の感覚としてこの車は走る応接間であり、合わせて外観もイケてなければならないようでした。

以前は私も車を持っていました。

しかし車に対する考えは正反対の位置にあり、地球の上を走る屋根付きの乗り物という感覚でした。

新車を買って1ヶ月めで電柱にぶつけ、後ろのバンパーが5cmほど車体にめり込みました。

別に走行に支障はないのでそのまま放置していました。

洗車機にかけたりワックスを塗ったりしたことはありません。

ほとんど一人乗りだったため、燃費向上に繋がるかもと、一時期運転席以外のシートを取り外していたこともありました。

まあいわゆる変わり者野郎ですね。


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 状況により異なる用具の許容範囲
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卓球の話に戻ると、私の場合なんだか用具も車と似たような感じです。

下手の横好きでいろいろなラバーやラケット、そして打ち方を試しています。

別のラケットに貼っていたラバーを剥がし、当然形やサイズは合いませんがそれで打球感を確認したりしています。

誤解のないように申し添えれば、美的センスを求める人には、それを尊重して接するようにしています。

前述のドレスアップ車を乗る人に対しても「カッコつけ」といった否定的感情はありません。

「カッコいい」「美しい」というのは、それ自体はとてもいいことです。


さて最初に挙げたご婦人のラバーは、トップ選手が出るような試合だと恐らく使うのを拒否されます。

北京オリンピックの男子シングルス準決勝は、馬琳選手と王励勤選手の対戦でした。

試合開始直後に、王励勤選手がラバーに少しだけ傷をつけてしまいました。

バック側のラバーの縁が2cmほど裂けていたようでした。

すぐにスペアラケットに変えて試合に臨みましたが、結果は馬琳選手の勝利でした。

ズバリ言って試合に影響はない傷でした。

でもこの最高の舞台で完璧な用具を使うべきとの判断となったようでした。

急遽スペアラケットに変わると、感覚が違ったり精神面での動揺があったかもしれません。

あとでいろいろな噂が飛び交った試合でした。


今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

それでは、また次号をお楽しみに。

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