2016 .05.28
私が試合をする頻度は長らく月に1回程度だったのですが、最近は練習場で「試合をしよう」という機運が高く、先日も多くの方に打ちのめされてきました。
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苦しい場面は本職の粒高で耐える
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参加者の戦型には若干の偏りがありました。
ペンの人が多めで、私が存在自体をあまり肯定的に感じていない粒高主戦の人が2名いました。
その2人にもきっちり勝ち星をプレゼントしてきました。
右利きと左利きという違いはありましたが、お2人とも粒高ラバーでの打球が7割、裏ソフトが3割というスタイルでした。
ただしそれは対戦相手がさほど強くない私であったことと、ペンの裏ソフトという戦型だったことの2点が関係しています。
お2人にとって、粒高7裏ソフト3というのは標準的・理想的なパターンなのでしょう。
粒高で相手のミスを誘い、慣れさせないように時折裏ソフトでの攻撃も仕掛けるという戦法です。
状況が変わればどうなるかといえば、その粒高同士2人の対戦を見ることで考えていることが分かってきます。
実力が均衡していて、プレースタイルがほぼ同じです。
粒高の相手が返してきたボールを粒高の自分が返すという状況では、私のときに通用した攪乱戦法はあまり効きません。
かといって自分が裏ソフトで打っていくと、相手が有利・自分が不利のケースになりがちです。
わざわざ自滅する手段は取りたくなく、従って我慢比べのようなツッツキ+時々プッシュのラリーになっていました。
粒高の試合でよくあるネットインがさらに高確率で発生し「すみません」の声が行き交います。
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苦しい場面は本職の粒高で耐える
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参加者の戦型には若干の偏りがありました。
ペンの人が多めで、私が存在自体をあまり肯定的に感じていない粒高主戦の人が2名いました。
その2人にもきっちり勝ち星をプレゼントしてきました。
右利きと左利きという違いはありましたが、お2人とも粒高ラバーでの打球が7割、裏ソフトが3割というスタイルでした。
ただしそれは対戦相手がさほど強くない私であったことと、ペンの裏ソフトという戦型だったことの2点が関係しています。
お2人にとって、粒高7裏ソフト3というのは標準的・理想的なパターンなのでしょう。
粒高で相手のミスを誘い、慣れさせないように時折裏ソフトでの攻撃も仕掛けるという戦法です。
状況が変わればどうなるかといえば、その粒高同士2人の対戦を見ることで考えていることが分かってきます。
実力が均衡していて、プレースタイルがほぼ同じです。
粒高の相手が返してきたボールを粒高の自分が返すという状況では、私のときに通用した攪乱戦法はあまり効きません。
かといって自分が裏ソフトで打っていくと、相手が有利・自分が不利のケースになりがちです。
わざわざ自滅する手段は取りたくなく、従って我慢比べのようなツッツキ+時々プッシュのラリーになっていました。
粒高の試合でよくあるネットインがさらに高確率で発生し「すみません」の声が行き交います。
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まぐれかそうでないかの判断基準
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こういうどこにでもある卓球場でも、勝負が絡むと誰しも冒険をすることを控え、通常の練習とは異なった慎重なプレーになる傾向があります。
カットマン同士の試合だと、促進ルールになるまで延々とツッツキ合いということがままあります。
カットvsカットより幾分マシですが、粒高同士の対戦というのも地味な展開で、審判をしている私もくたびれました。
上級者が出る試合となると、技術やメンタルは高いレベルにありますが、同時に変な冒険に走ってしまい墓穴を掘ることのないよう、一般人よりさらに慎重になるかもしれません。
団体戦の最後に出る選手は「自分が決めて勝利に導く」という気持ちより「自分が負けて迷惑は掛けたくない」という悲壮な感情のほうが強い場合があるでしょう。
緊張感なくのびのびと練習をやっているときは、私が参加しているような一般人の場所でも、トップ選手の試合で見るようなスーパープレーが出ることがあります。
例えば伊藤美誠選手のような強烈なバックハンドや、丹羽選手のような鬼カウンターです。
その辺の卓球部員でもたまにそういうエースボールを打つことはあります。
そのごくまれに出る一撃のすごさは、トップ選手と恐らくあまり変わりません。
ではどこが違うかといえば、それを決めることができる確率と、緊張を強いられる場面でも打っていける精神力なのでしょう。
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メジャーになる技術はごくわずか
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上級者も勝たなければならない場面から外れると、一般人以上に多彩なミラクル打法を披露してくれることがあります。
以前ご紹介したように、私のような相手との試合では、バック側に来たボールを体の後ろ側に回したラケットで打ち返すという芸当を実演してくださいました。
ペンホルダーの選手がシェーク持ちしてバックハンドスマッシュを打ったり、左利きの選手がラケットを右手に持ち替えて打ったりすることもあります。
上手い人は器用さでも、私達のような凡人を上回っていそうなことは想像できます。
ただそれだけではなく、日々の練習の中でそういうお遊び的なプレーをやっているはずです。
魔球サーブだったり、他の選手のモノマネなどもあるでしょう。
そんな中でいくつかは別の選手の戦術に取り入れられ、メジャーになるものがあります。
チキータは有名すぎますが、そこから命名のヒントを得たミユータも今では多くの選手に使われています。
初めて聞く人がいるかもしれませんので改めて説明しますと、チキータとはチェコのコルベル選手が使っていて広まった技です。
短いボールをバックハンドで横回転をかけて返す打法です。
ラケットヘッドを下げ、外から内へ擦り上げてボールを払います。
チキータはバナナのブランド名で、曲がったボールをイメージさせたかったのでしょうか、とにかく最初に聞いたときは斬新なネーミングでした。
ミユータはチキータが広く認知された後、加藤美優選手が自身の名前にちなんで名付けた技です。
チキータとは回転方向が逆で、バックハンドで内から外へ流し打ちのように打つ打法です。
そういう実戦に取り入れられた技の背後には、ボツネタになったものが山ほどあるはずです。
たまたまなのかそれが披露されることもあり、中国男子の劉国梁コーチは現役時代、フォア側の裏面打法を試合で使ったことがあったそうです。
他にはそれほど違和感は感じませんが、ドイツのオフチャロフ選手はフォア前のツッツキをバック面ですることがあります。
動画で何度か見たので、彼の場合はそれが通常の返球の1パターンになっているようです。
そして伊藤美誠選手も同じことをやっているのを確認しました。
フォア前バック面ツッツキは今後広まっていくのでしょうか。
少し気になるので、私も今度シェークとペンそれぞれでやってみたいと思います。
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
それでは、また次号をお楽しみに。
まぐれかそうでないかの判断基準
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こういうどこにでもある卓球場でも、勝負が絡むと誰しも冒険をすることを控え、通常の練習とは異なった慎重なプレーになる傾向があります。
カットマン同士の試合だと、促進ルールになるまで延々とツッツキ合いということがままあります。
カットvsカットより幾分マシですが、粒高同士の対戦というのも地味な展開で、審判をしている私もくたびれました。
上級者が出る試合となると、技術やメンタルは高いレベルにありますが、同時に変な冒険に走ってしまい墓穴を掘ることのないよう、一般人よりさらに慎重になるかもしれません。
団体戦の最後に出る選手は「自分が決めて勝利に導く」という気持ちより「自分が負けて迷惑は掛けたくない」という悲壮な感情のほうが強い場合があるでしょう。
緊張感なくのびのびと練習をやっているときは、私が参加しているような一般人の場所でも、トップ選手の試合で見るようなスーパープレーが出ることがあります。
例えば伊藤美誠選手のような強烈なバックハンドや、丹羽選手のような鬼カウンターです。
その辺の卓球部員でもたまにそういうエースボールを打つことはあります。
そのごくまれに出る一撃のすごさは、トップ選手と恐らくあまり変わりません。
ではどこが違うかといえば、それを決めることができる確率と、緊張を強いられる場面でも打っていける精神力なのでしょう。
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メジャーになる技術はごくわずか
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上級者も勝たなければならない場面から外れると、一般人以上に多彩なミラクル打法を披露してくれることがあります。
以前ご紹介したように、私のような相手との試合では、バック側に来たボールを体の後ろ側に回したラケットで打ち返すという芸当を実演してくださいました。
ペンホルダーの選手がシェーク持ちしてバックハンドスマッシュを打ったり、左利きの選手がラケットを右手に持ち替えて打ったりすることもあります。
上手い人は器用さでも、私達のような凡人を上回っていそうなことは想像できます。
ただそれだけではなく、日々の練習の中でそういうお遊び的なプレーをやっているはずです。
魔球サーブだったり、他の選手のモノマネなどもあるでしょう。
そんな中でいくつかは別の選手の戦術に取り入れられ、メジャーになるものがあります。
チキータは有名すぎますが、そこから命名のヒントを得たミユータも今では多くの選手に使われています。
初めて聞く人がいるかもしれませんので改めて説明しますと、チキータとはチェコのコルベル選手が使っていて広まった技です。
短いボールをバックハンドで横回転をかけて返す打法です。
ラケットヘッドを下げ、外から内へ擦り上げてボールを払います。
チキータはバナナのブランド名で、曲がったボールをイメージさせたかったのでしょうか、とにかく最初に聞いたときは斬新なネーミングでした。
ミユータはチキータが広く認知された後、加藤美優選手が自身の名前にちなんで名付けた技です。
チキータとは回転方向が逆で、バックハンドで内から外へ流し打ちのように打つ打法です。
そういう実戦に取り入れられた技の背後には、ボツネタになったものが山ほどあるはずです。
たまたまなのかそれが披露されることもあり、中国男子の劉国梁コーチは現役時代、フォア側の裏面打法を試合で使ったことがあったそうです。
他にはそれほど違和感は感じませんが、ドイツのオフチャロフ選手はフォア前のツッツキをバック面ですることがあります。
動画で何度か見たので、彼の場合はそれが通常の返球の1パターンになっているようです。
そして伊藤美誠選手も同じことをやっているのを確認しました。
フォア前バック面ツッツキは今後広まっていくのでしょうか。
少し気になるので、私も今度シェークとペンそれぞれでやってみたいと思います。
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
それでは、また次号をお楽しみに。
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