私は某所の指導員さんからこんなアドバイスを時々いただきます。
「本能のおもむくままに打ち過ぎです」
「もう少し考えてプレーしてはどうですか」
この際はっきり言っておきます。
だいたいその通りです。
結果論ではなくじっくり思い返してみても、勢いに任せた動きが多いと本人にも自覚があります。
──────────────────────
カットマンの攻略法
──────────────────────
カットマンとの対戦では、カットの回転量を見極めるのが肝になります。
相手のスイング、打球音、弾道、ラバーの特性などから総合的に判断します。
切れているボールはドライブでつなぎ、返球が高く浮いてきた場合はすかさずスマッシュを打ち込みます。
それぐらいなら常識的な対応ですが、あまり回転のかかっていないナックル気味の返球がきた場合、反射的にスマッシュを打ってしまいます。
ところが、そういうことをして良いのは中学二年生までだそうです。
中二の諸君には失礼な表現ですが、要はもっと考えろという「いましめ」ですね。
私はスマッシュだけは比較的マシと言われることがあり、コメ粒かゴマ粒ぐらいの自信は持ってもいいのかと思っています。
しかしそんなスマッシュも、台から下がれば結構返せますよとカットマンの方から言われます。
スマッシュを打つ余裕が有る場合でも8割程度の力にとどめ、ミドルを突いたり左右に広角で打ち分ける、あるいはナックルや横回転を混ぜて、多彩な揺さぶりを仕掛ける戦術も入れたら相手は嫌がりますよとのこと。
最近はカットマンの方と打つ場面が少なく、機会があっても普通のフォアカット・バックカットで返してもらうだけで、はい次の方と交代ということが災いしているのかもしれません。
ただそれは多分に言い訳がましく、最大の欠点はやはり「考えてプレーしていない」ことでしょうね。
──────────────────────
そこはスマッシュだろ
──────────────────────
疲れは思考に影響を及ぼします。
ある日、ヘトヘトの状態で試合をしていた時のことです。
相手サーブの第一バウンドが、相手コートのエッジに当たり、高さ1.5mほどの山なりボールでこちら側にポ~ンと入ってきました。
私はなぜかそれを左手でつかんでしまいました。
お互い「あれっ?」という顔で2秒間の沈黙があり、「こちらの得点でいいですよね」と確認を求められました。
そうです、特異な現象ではありますが、ルール上は正常に入ってきたボールです。
この時10-9でリードしていたので、ボールをつかんでしまったことにより、デュースに突入してしまいました。
なんか一瞬、頭の中が真っ白になってしまったんですかね。
ひょっとすると疲れていなくても、つかんでしまっていたかもしれません。
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ミエミエの戦術
──────────────────────
勝負事に勝つためには、裏をかくことが重要と言われます。
例えば下回転のサーブを出し、相手がそれをネットに掛けたとします。
予想を上回るバックスピンを警戒する相手に、次はナックルサーブを出すと効果的と言われます。
なるほどと思い実際そういうパターンを取り入れるのですが、初級者以外あまり効いた試しがありません。
逆に私がレシーブをネットに掛けてしまったあと、次に出してくるサーブがナックル気味というケースが多々あります。
「あっ、やっぱり出してきたか・・・」
従ってこれはもはや中学二年生どころか、三歳児にも怪しまれる程度の陳腐な戦術のように思えます。
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諦めるしかないケース
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格段に強い人には、残念ながらいくら考えてもそれで勝つことは不可能です。
私はシェークの攻撃型の選手には、最初のサーブはフォア前に下回転を出すようにしています。
ツッツキで返してくれば三球目攻撃を狙い、クロスに払ってくればそれをカウンターする作戦です。
「バシュッ!」
いつものようにフォア前へサーブを出したのですが、あろうことか相手はストレートに払ってきたのでノータッチで抜けて行きました。
想定外の返球に大きく動揺してしまいました。
連続して同じサーブは絶対に出すことはできません。
「相手はフォア前に意識が向いている」と勝手な予想を立て、それを乱すためにはミドルへロングサーブしかないという結論になりました。
サーブを出すと今度は強打ではなく、当てて返すだけの返球でした。
ただし私のフォア側へものすごい角度で流れていくボールです。
「うっ」
私は短いうなり声をあげ、華麗な?フットワークで飛びつきました。
相手はそのボールを誰もいなくなったコートに余裕でペシッと返し、スコアは 0-2。
「なんだ、大したことねえなぁ、コイツ」
そんな字幕が画面下に出てきそうな展開です。
わずか2本でも、これだけの実力差が分かってしまうのは恐ろしいことです。
投げやりになることはないものの「勝つんだ」という気持ちが、試合開始わずか20秒で消え失せました。
こういう時はどう考えを切り替えればいいんでしょうね。
「たとえ1本でも多く得点できるよう頑張る」とか「負け試合でも何かを糧として得る」といったアドバイスに従うのでしょうか。
う~ん、そんなことを言われても実際は複雑な心境です。
相手の人はなめたような試合運びではなく、極めて冷静に対戦してくれました。
コテンパンに負けても部活じゃないので反省会はなく、試合のあとはみんなでカラオケに行ってしまいました。
だいぶ時間が経ちましたが、今、ちょっとだけ振り返って考えています。
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
それでは、また次号をお楽しみに。
「本能のおもむくままに打ち過ぎです」
「もう少し考えてプレーしてはどうですか」
この際はっきり言っておきます。
だいたいその通りです。
結果論ではなくじっくり思い返してみても、勢いに任せた動きが多いと本人にも自覚があります。
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カットマンの攻略法
──────────────────────
カットマンとの対戦では、カットの回転量を見極めるのが肝になります。
相手のスイング、打球音、弾道、ラバーの特性などから総合的に判断します。
切れているボールはドライブでつなぎ、返球が高く浮いてきた場合はすかさずスマッシュを打ち込みます。
それぐらいなら常識的な対応ですが、あまり回転のかかっていないナックル気味の返球がきた場合、反射的にスマッシュを打ってしまいます。
ところが、そういうことをして良いのは中学二年生までだそうです。
中二の諸君には失礼な表現ですが、要はもっと考えろという「いましめ」ですね。
私はスマッシュだけは比較的マシと言われることがあり、コメ粒かゴマ粒ぐらいの自信は持ってもいいのかと思っています。
しかしそんなスマッシュも、台から下がれば結構返せますよとカットマンの方から言われます。
スマッシュを打つ余裕が有る場合でも8割程度の力にとどめ、ミドルを突いたり左右に広角で打ち分ける、あるいはナックルや横回転を混ぜて、多彩な揺さぶりを仕掛ける戦術も入れたら相手は嫌がりますよとのこと。
最近はカットマンの方と打つ場面が少なく、機会があっても普通のフォアカット・バックカットで返してもらうだけで、はい次の方と交代ということが災いしているのかもしれません。
ただそれは多分に言い訳がましく、最大の欠点はやはり「考えてプレーしていない」ことでしょうね。
──────────────────────
そこはスマッシュだろ
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疲れは思考に影響を及ぼします。
ある日、ヘトヘトの状態で試合をしていた時のことです。
相手サーブの第一バウンドが、相手コートのエッジに当たり、高さ1.5mほどの山なりボールでこちら側にポ~ンと入ってきました。
私はなぜかそれを左手でつかんでしまいました。
お互い「あれっ?」という顔で2秒間の沈黙があり、「こちらの得点でいいですよね」と確認を求められました。
そうです、特異な現象ではありますが、ルール上は正常に入ってきたボールです。
この時10-9でリードしていたので、ボールをつかんでしまったことにより、デュースに突入してしまいました。
なんか一瞬、頭の中が真っ白になってしまったんですかね。
ひょっとすると疲れていなくても、つかんでしまっていたかもしれません。
──────────────────────
ミエミエの戦術
──────────────────────
勝負事に勝つためには、裏をかくことが重要と言われます。
例えば下回転のサーブを出し、相手がそれをネットに掛けたとします。
予想を上回るバックスピンを警戒する相手に、次はナックルサーブを出すと効果的と言われます。
なるほどと思い実際そういうパターンを取り入れるのですが、初級者以外あまり効いた試しがありません。
逆に私がレシーブをネットに掛けてしまったあと、次に出してくるサーブがナックル気味というケースが多々あります。
「あっ、やっぱり出してきたか・・・」
従ってこれはもはや中学二年生どころか、三歳児にも怪しまれる程度の陳腐な戦術のように思えます。
──────────────────────
諦めるしかないケース
──────────────────────
格段に強い人には、残念ながらいくら考えてもそれで勝つことは不可能です。
私はシェークの攻撃型の選手には、最初のサーブはフォア前に下回転を出すようにしています。
ツッツキで返してくれば三球目攻撃を狙い、クロスに払ってくればそれをカウンターする作戦です。
「バシュッ!」
いつものようにフォア前へサーブを出したのですが、あろうことか相手はストレートに払ってきたのでノータッチで抜けて行きました。
想定外の返球に大きく動揺してしまいました。
連続して同じサーブは絶対に出すことはできません。
「相手はフォア前に意識が向いている」と勝手な予想を立て、それを乱すためにはミドルへロングサーブしかないという結論になりました。
サーブを出すと今度は強打ではなく、当てて返すだけの返球でした。
ただし私のフォア側へものすごい角度で流れていくボールです。
「うっ」
私は短いうなり声をあげ、華麗な?フットワークで飛びつきました。
相手はそのボールを誰もいなくなったコートに余裕でペシッと返し、スコアは 0-2。
「なんだ、大したことねえなぁ、コイツ」
そんな字幕が画面下に出てきそうな展開です。
わずか2本でも、これだけの実力差が分かってしまうのは恐ろしいことです。
投げやりになることはないものの「勝つんだ」という気持ちが、試合開始わずか20秒で消え失せました。
こういう時はどう考えを切り替えればいいんでしょうね。
「たとえ1本でも多く得点できるよう頑張る」とか「負け試合でも何かを糧として得る」といったアドバイスに従うのでしょうか。
う~ん、そんなことを言われても実際は複雑な心境です。
相手の人はなめたような試合運びではなく、極めて冷静に対戦してくれました。
コテンパンに負けても部活じゃないので反省会はなく、試合のあとはみんなでカラオケに行ってしまいました。
だいぶ時間が経ちましたが、今、ちょっとだけ振り返って考えています。
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
それでは、また次号をお楽しみに。
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